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アイム・アン・エンジェル 作:田中理恵(ふたりの部屋)

  • 作品 : アイム・アン・エンジェル
  • 番組 : ふたりの部屋
  • 格付 : B-
  • 分類 : スラップスティック
  • 初出 : 1982年1月25日~1月29日
  • 回数 : 全5回(各回10分)
  • 作  : 田中理恵
  • 演出 : (不明)
  • 主演 : 中村まり子

わたし、天使!… 実は見習いだけど。
でも、人助けをして、課題の卒業レポートさえ提出すれば一人前の天使になれるの。
どこかに助けを求めている人間はいないかしら?
あっ、あそこに故障した車が止まっている!


本作品「アイム・アン・エンジェル~卒業にあたっての地上における研究レポート」は1982年にNHK-FMの「ふたりの部屋」で放送された作品です(ちなみに本作品はNHKの福岡局制作)。
ちなみに直前の放送作品はすでに紹介済みの「夢の10分間」(1月11日~1月22日)です。
「ふたりの部屋」は30年以上前の番組ですので今となっては再視聴することがかなり困難なため、連続して放送された作品を紹介できるのはかなりレアです。

天使が人間の人生をお助け

さて、「ふたりの部屋」は放送が開始された1978年から1982年3月までは毎日10分間の番組でした。
そのため、本作品は10分間時代のほぼ最後の時期に制作されたものです。
内容は、見習い天使が人間の悩みを解決するために奮闘?するファンタジーもので、田中理恵さんという方によるオリジナル脚本のようです。
NHK-FMの帯ドラマ枠では同種の作品が何度も取り上げられており、女性の見習いの女天使という点が全く同じ「天使と悪魔」(1989年)のほか、「夢みるように愛したい」(1990年)や「カラフル」(1999年)も類似の作品であり、荒唐無稽ではありますが、ファンタジーとして作りやすい題材なのだと思います。

各回のタイトルなど

ただ、本作品は上記の他作品と違い、(主人公の天使こそ同一人物ですが)1話ごとに完結するショートストーリーの形態をとっています。
しかも上記のとおり10分枠の番組であるため、各話ともあまり深い話にならずさらっと薄味で終わってしまったというのが正直な印象でした。
各話のタイトルと助演の男優さんは以下のとおりです。

  1. 天使登場の巻(助演:原庄治さん)
  2. チャーハンを作っていった泥棒の巻(助演:江藤茂利さん)
  3. 天使にウインクを送った男の巻(助演:原庄治さん)
  4. 練習していた男の巻(助演:原庄治さん)
  5. 犬の帰りを待っていた老人の巻(助演:江藤茂利さん)

いずれの回も基本的には、お人好しでちょっとKYな見習い天使が、その特殊能力?で人助けをしようとする話ですが、第4回をはじめ、あまり天使であることに意味がない、ファンタジーっぽくないストーリーの場合もありました。

出演者について

さて、主人公の天使(名前は不明)を演じたのは女優の中村まり子さん。
そして中村さんに加えて原庄治さんと江藤茂利さんも出演されるのですが、基本的にこのおふたりは各回ごとに分担が分かれ、各回ともどちらかおひとりしか出演されません。
つまり本作品は「ふたりの部屋」という番組名のとおり二人芝居の作品になります。

Hirokazu

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