2020-03-20

格付:AAA

ハプスブルクの宝剣 原作:藤本ひとみ(青春アドベンチャー)

1732年6月、フランクフルトのユダヤ人居住区。医者となってパドヴァの大学から帰郷したエリヤーフーを待っていたのは、壁の中に閉じこもる同胞・ユダヤ人からの非難の視線だった。非ユダヤ人との融和を願って翻訳したドイツ語訳の律法(ユダヤ教の聖典)がラビの逆鱗に触れたのだ。そして壁の外でも世界は彼を追いつめる。名家の娘アーデルハイトと恋に落ちたエリヤーフーはその代償として左目と命を失うことになる。そう、ユダヤ人・エリヤーフー・ロートシルトは死んだ。神聖ローマ帝国の継承者マリア・テレジアが出会った男は、ユダヤ人の医者ではなく、エドゥアルト・アンドレアス・フォン・オーソヴィルという片目の伯爵。彼女の夫であるロートリンゲン公フランツの家臣。
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