職業

格付:C

今、瑠璃色の星で 作:葉月けめこ(FMシアター)

母と浜辺の宝石を探した日から15年。東京の大学を卒業したあと私は長崎に帰って長崎びいどろの職人見習いになった。でも母には東京で大きな会社で働いている言っている。職人見習いといっても実質的には店番のバイト。言えるわけない。たまに工房を使わせてもらっても、師匠の梅田さんにすぐに止められる。梅田さんの口から出るのは「美しゅうなか。」の一言だけ。言えるわけない。母の望んだ娘になれなかった私には。
格付:AAA

うつくしい靴 作:本山航大(特集オーディオドラマ)

どこかおかしいところがあるわけではない。あえていえばスニーカーにしてはタイトであることくらいか。しかしどうしても本物であるという確信が持てない。本物と断言できないのであれば店頭に並べるわけにはいかない。スニーカー専門店として信用にかかわる。そして店頭に出せないものを買い取ることはできない。なにせこれが本物のワッツだとしたら数百万円の値が付くものなのだ。しかし私はスニーカーヘッズ(マニア)だ。簡単に諦めることもできない。なにせワッツを手に入れられるチャンスなんて滅多にない。そして目の前にあるスニーカーは確かに美しい。そう革靴のような気品が漂っているのだ。仕方がない。かくなる上はこうするしかないだろう…
高格付作品一覧

当ブログの高格付け作品(番組:青春アドベンチャー系、ジャンル:日常系と多ジャンル)

当ブログで高格付けを付けた作品のうち、放送された番組が青春アドベンチャー等の帯番組で、作品ジャンルが「日常系」の作品(スポーツ、恋愛、職業、コメディ、スラップスティック、コント、少年、旅とグルメ、家族、日常)の一覧です。あくまでブログ主個人の感想にすぎないことはご了解ください。
格付:C

マサマサ 作:久継遥々(FMシアター)

東北海道動物園にある日、飼育計画にない一頭のオオカミが連れてこられた。毛並みがわさわさとしていることからマサマサと名づけられたそのオオカミを持ち込んだのは北海道未来環境研究所(通称、未環研)という聞いたことのない組織。しかも、マサマサは以前世話したオオカミとはどこか違う。不信感を覚えながらも、担当になった女性飼育員・那月は懸命に面倒を見るが、ある日、再びあらわれた未環研がマサマサを連れ去ってしまう。慌てて未環研に駆け付けた那月だったが…
ドラマ化希望作品

舞い踊る桜の花の下、誰に顧みられずとも自分の役割を果たす。「五葉のまつり」(今村翔吾)

この特集シリーズは、主にブログオーディオドラマ化されたらいいなあと思う作品を紹介していくもの。今回は、2022年4月にアップした服部正也さんの「ルワンダ中央銀行総裁日記」からおよそ3年ぶりに新しい作品を推薦したいと思います。紹介作品は今村翔吾さんの「五葉のまつり」。「八本目の槍」に続く今村さんの石田三成シリーズ?の第2弾です。「八本目の槍」がいわゆる「賤ヶ岳の七本槍」(賤ヶ岳の戦いで活躍した豊臣秀吉子飼いの7人の武将)からみた石田三成の姿を描いた作品であるのに対して、この「五葉のまつり」は豊臣政権末期を支えたいわゆる「五奉行」の視点から石田三成を描いた作品です。
格付:A

クジラの歌を聴かせてあげる 作:桜田ゆう菜(FMシアター)

子どもの頃からのクジラ推し。クジラの言葉を解明したいという一心で函館海洋大学に入った。念願かなって4月からはクジラを研究している岡崎教授の研究室に入る予定だ。…だったのだが、初研究のチャンスは思いがけない形でやってきた。早朝にかかってきた電話。研究員の目黒と名乗った女性はいきなり言った。「今からクジラにあわせてあげる。」慌てて駆け付けた先にいたのはツチクジラ。でもこのツチクジラ…死んでる?
格付:A

嘘と餃子と設計図 作:今井雅子(FMシアター)

念願かなってハウスメーカーで設計の仕事に就いた私。でも、うどんのトッピング感覚でプラン変更を要求してくる見込み客のわがままに振り回されて疲れ果ててしまった。しかも、私の都合などお構いなしに電話を掛けてくる母親の相手で疲れは倍増。なんでも疲れて弱気になった父が稼業の餃子屋をたたむと言っているとか。もともと跡取り娘だった母にとって60そこそこで店を閉めるなんて想定外。お父さんを元気づけないといけないと偉い剣幕だ。どうでもいいと思いつつ、跡継ぎ断った負い目のある私は仕方なく母の話に付き合っていたが、話しているうちに父を再起させるための、ある作戦に巻き込まれてしまった。
格付:A

ヘルプマン -俺たちの介護物語- 原作:くさか里樹(FMシアター)

新宿・歌舞伎町のホストと言っても百太郎(ももたろう)は万年ヘルプだ。元同級生の仁(じん)は店のナンバーワンになったのに。しかしある日、百太郎はその仁が特別養護老人ホームで掛け持ちでパートをしていることを知る。介護?一体、仁はどういうつもりなんだ?百太郎はさっぱり理解できない。しかしこれは恩田百太郎がホストのヘルプから介護のヘルプマンへと生まれ変わるキッカケだったのだ。
格付:B

常識のない喫茶店 原作:僕のマリ(青春アドベンチャー)

駅前から続くこじんまりとした商店街の先に、学生時代に通っていた喫茶アジールはある。この喫茶店のドアにアルバイトの募集の張り紙があることに気が付いたのは求人誌を買って帰る道すがらのこと。大手メーカーに就職したものの目標予算に追いまくられて心を病み、退職。そこでは面倒な客に頭を下げ続けるのが常識だった。「この店で働くにあたって一番必要なことは優しさと思いやり」面接をしてくれたアジールのマスターはそういった。ここでなら私も働くことができるのだろうか。この常識のない喫茶店でなら。
格付:A

私は、スーパーキューピッド 作:菊地百恵(FMシアター)

銀行員、中野綾の出向先は徳島県の事業引継ぎ支援センター。後継者のいない中小企業と後継者候補者をマッチングするのが仕事だ。しかしなかなか上手くはいかない。今日も畜産会社のマッチングがうまくいかず大学時代のゼミ友人と飲んで管をまいていたのだが、その愚痴を聞いてくれていた友人が急に言い出した。「頼もうかな。うちも依頼できるやろか。」
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