旅とグルメ

格付:A

記憶を食(は)む 原作:僕のマリ(青春アドベンチャー)

大好きだった業界に新卒で入ったもののノルマに追いまくられ無残にも退職。絶望しかない中で選んだ喫茶アジールでのアルバイトで私は救われた。アジールで得たのは自分に対する肯定感。でもそれだけでなく、自分の生涯の仕事が「書くこと」だということに気づくこともできた。今はアジールから巣立って、生涯の伴侶とともに駆け出しの物書きとして暮らしている。まだ体調は万全とは言えない。自分の気持ちがコントロールできないことも多い。でも今回依頼された「食にまつわるエッセイ」は良いものが書けそうな気がする。グルメレポートではない。編集者の人は「食べ物が呼び起こす記憶のようなもの」を書いてほしいと言ってくれたのだから。
格付:A

それは誠 原作:乗代雄介(FMシアター)

東京へ向かう修学旅行の班行動。高校生2年生の佐田誠の行きたい場所はうらわ美術館だった。でも行かない。亡くなった母と所縁のある美術館よりも行かなければならない場所があるのだ。もちろん同じ班のみなに迷惑はかけられないからひとりでいくつもりだ。でも班行動である以上、単独行動する時点で迷惑はかけざるを得ない。紛糾した話し合いだが、誠が事情の一端を話したことにより徐々にこの単独行動は皆の理解を得られ始めた。そして当日、途中から単独行動を始める誠。しかし旅は予想できなかった方向を向かい始めて…
格付:A

10トンドライバーのトパーズ 作:今城文恵(FMシアター)

大型トラックの運転手に女性は少ない。いたとしても子供を産むまでの仕事などと言われて、珍獣扱いされるのが関の山だ。今日もドライブインで声をかけられた。本当に面倒くさい。だからバスがなくなって困っている男性を乗せたのも気まぐれだ。いや私のトラックでもちゃんと送り届けるということを見せたかったのかもしれない。
高格付作品一覧

当ブログの高格付け作品(番組:青春アドベンチャー系、ジャンル:日常系と多ジャンル)

当ブログで高格付けを付けた作品のうち、放送された番組が青春アドベンチャー等の帯番組で、作品ジャンルが「日常系」の作品(スポーツ、恋愛、職業、コメディ、スラップスティック、コント、少年、旅とグルメ、家族、日常)の一覧です。あくまでブログ主個人の感想にすぎないことはご了解ください。
格付:A

遙かな旅 蝶の道 作:吉野万理子(特集オーディオドラマ)

「アサギマダラという“渡り”をする蝶を追うバイク旅をしたい。ついては2週間ほど休暇が欲しい。」確かにこの申し出は唐突なものだったのかも。でも、編集長が出してきた提案はもっと突飛だった。「蝶を追うついでに、日本中の戦跡を巡る旅をしてそれを記事にしろ、仕事として行っていいから。」聞くと、これは先日突然他界した編集部員、三嶋拓也が残した企画だという。知っている。編集部の人たちには黙っていたけど、私と三嶋さんは恋人同士だったのだから。アサギマダラの話だって三嶋さんに聞いて知ったのだから。知りたい。生前、彼がどのような思いでこの旅に誘ってきたのかを。
格付:B

エアメール・スペシャル 作:富田康明(ふたりの部屋)

20歳にして世界的な写真コンクールのグランプリを受賞してから2年。シンデレラに掛かっていた魔法は解けて、カメラも元のカボチャに戻ってしまった。でもただのラッキーだった女の子で終わりたくはない。だから彼に黙って海外へと旅だった。あたし自身を見つめ直すために。
格付:B

トゥー・ラブ・アゲイン~若き文学者たち 作:森治美(ふたりの部屋)

岡山県にある竹久夢二の生家に向かう途中に出会った、「29歳のおじんに片足を突っ込んだ」男性と、自称「20歳の大学生」の女の子。ふたりは成り行きで、文学者に縁のある土地を巡る「文学の旅」で中国地方を巡ることになったのだが…
格付:AA

飛ばせハイウェイ、飛ばせ人生 作:樋口ミユ(FMシアター)

さあ、もうひと仕事。明日の朝までに木更津から吹田に行かなければならない。夜の3時に走る車は自分のような荷物を積んだトラックくらいだ。こんな夜には助手席に話し相手がいないとやっていられない。おや、ヒッチハイクしようしとている人がいるぞ。それも初老の男性だ。行き先を書いたボードには… “LAまで”?!変わったじいさんだが、乗せてみるか…午前4時、空はまだ暗い。
格付:B

韓国・鉄道・グルメの旅 原作:辻真先(カフェテラスのふたり)

僕は何としても韓国に行きたい!韓国に行ってセマウル号に乗るのが永年の憧れだったんだ。なに?セマウル号が何かを知らないって?セマウル号といえば韓国の超特急だよ。日本で言えば新幹線。なに?鉄道についての書き下ろしを一冊と、グルメと温泉の本、さらにトラベルミステリーを1編書くなら、出版社が旅費を出してくれるって?乗った!よーし、こうなったら韓国の鉄道を乗りまくるぞ!
格付:B

スペインから 原作:倉田美和子(ふたりの部屋)

大学のスペイン語科に入学して2度目の春休み。私は友人のさっちゃんと共に2カ月間のスペイン短期留学へと旅だった。まず1カ月間は語学学校で研修して、その後の1カ月はスペイン各地を回るつもりだ。1年掛けて綿密に準備した計画。でも旅はトラブルの連続だった。
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