格付別一覧

格付:B

14年目のハッピーバースデー 作:石原理恵子(FMシアター)

美咲の人生最初の記憶は2011年3月11日のものだ。その日は美咲の5歳の誕生日で、バースデーケーキを受け取りに行った祖母はそのまま戻らなかった。だから大学に入って初めてできた友達の萌が震災の語り部ガイドのボランティアを始めたのも複雑な気持ちで見ていた。萌にどうして欲しいということがある訳ではない。美咲は聞いて欲しいのだ。自分の中にある思いを、ただ聞いて欲しかったのだ。
格付:B

田毎の月が沈む 原案:安田淳一、作:大村仁望(FMシアター)

あの日、母親に手を引かれて姉と3人で村を出てから30年。瑞穂は父親がどうしているかなどに関心を持たなかった。母親と自分たち姉妹を捨てた父親を憎んでいたからだ。父親が死んだとの連絡をもらい帰省して初めて、父親がずっと棚田で農業を続けていたこと、彼に内縁の妻と息子がいることもを知った。そして赤字の棚田は誰も継ぐ者がいないということも。
格付:B

月につれてって 作:丸山智(FMシアター)

施設に入居した父に代わって父が経営していたジャズクラブの整理をすることになった美音。時間の都合がつかず先延ばしにしていたが、父にせっつかれてようやくピアノ買い取り業者・藤堂に査定をお願いする。しかし藤堂から、ピアノの状態はとても良いものの、底面に日付のような数字が刻印されているとの指摘を受ける。このままでも買取はできるが、思い入れの強い楽器の場合、直前で売主がキャンセルすることもあるので、と再度売却意思を確認される美音。やむを得ず父に数字のことを確認する美音だが、父は全く覚えていないという…
格付:A

神隠しの教室 原作:山本悦子(青春アドベンチャー)

バネッサに付き添われて加奈がやってきた保健室には誰もないなかった。保健室だけではない。職員室にも1年の教室にも。おかしい。1年の教室からは先ほどまで歌声が聞こえていたのに。誰もいない…?いや、いる。少しだけど。結局見つかったのは、5年2組の加奈とバネッサの他には3人だけ。バネッサの幼馴染の聖哉、4年生の亮太、そして1年生のみはる。なぜこの5人だったのか。自分たちではまったくわからない。そしてそのころ「元の世界」でも大きな騒ぎが起きていた。それはそうだ、4人もの小学生が急に消えたのだから。
格付:AA

猟犬探偵 原作:稲見一良(青春アドベンチャー)

俺の名前は竜門卓。行方不明の猟犬を探すことを専門にする猟犬探偵だ。猟犬を探すことが仕事になるのかだって?こんなに仕事があるわけないから今日も暇をしている。しかし時には不思議と困り果てた客が駆け込んでくる。今度の客は女だ。この女どこか怪しい。
格付:B

雪のスケッチブック 作:丸山智ほか(青春アドベンチャー)

本作品「雪のスケッチブック」は、1作品あたり全5話という短めのオムニバスシリーズである「スケッチブックシリーズ」の1作品です。とはいえ最近のオムニバスシリーズはこのスケッチブックシリーズも、もうひとつの「ストーリーボックスシリーズ」も全5話と短め。昔の「不思議屋シリーズ」など全10回の作品に比べるとボリューム感はありませんが、個人的にはこのくらいの長さで丁度いいかなと思います。
格付:A

ブラックローズ 作:吉田小夏(青春アドベンチャー)

闇市はさまざまな人々を飲み込み、今日もけだるさと活気の不思議な混交に満ちていた。それはそのころの日本そのものといっていい。松島六郎は「カストリ雑誌」といわれる三文雑誌の記者として糊口を凌ぐ。しかし心は空虚なままだった。行方不明となった婚約者、南方で死んだ親友。空襲で生き別れるときに彼女に言われたことが、戦地に旅立った友に言われたことが、いまでも心から離れない。そのころ闇市に、あるうわさが広がった。ブラックローズ。彼は人々の影を求める。そして彼に会いたいと望んだ人間の前だけにあられるという。
格付:AA

深淵のテレパス 原作:上條一輝(青春アドベンチャー)

私は、暗い水の底にいます。暗く、危険な場所で、あなたを待っています。私は、あなたのもとにやってきます。あなたを水の底に連れていくために。あなたに伝えておきます。それが、私にできる唯一のことだからです。光を、絶やさないでください。…それは明らかに異質だった。大学生のサークルが定期的に行っている怪談会。殆どはどこにでもある退屈な怪談だった。もはや眠気を催すといっても過言ではない。しかしその女学生が舞台に現れた瞬間に空気が変わった。彼女から目を離せない。そしても彼女もまた…私を見ていた。
格付:B

人魚が逃げた 原作:青山美智子(青春アドベンチャー)

歩行者天国の路上でTVのインタビュアーがひとりの人物を見つけた。豪華なフリンジの付いた白の詰襟服、黒のロングブーツ、頭には金色に輝く王冠を乗せている。「失礼ですが、あなた様は?」彼は答える。「王子です。僕の人魚がいなくなってしまって。タイムリミットは5時まで…。」これはある週末の午後、銀座の路上。王子と名乗る奇妙なイケメンと一瞬人生が交差した5人の男女の物語。
格付:A

先生、ワンと鳴く 作:保坂萌(青春アドベンチャー)

蒼井侑芽は25歳。少年漫画誌の編集者。子供の頃大好きだった王道バトル漫画「トワイライトリベリオン」の作者、東雲まほろ(50歳)の担当になることができたものの、今の東雲はパンチラ漫画で食いつないでいる冴えない中年オヤジ。しかも筆が遅い。一度も原稿を落としたことがないのが奇跡なほど毎回毎回、締め切り直前までグダグダ、うだうだ。今回も締め切り突然に侑芽に電話をかけてきて言い放ったのだ。「俺はもう人間を卒業します。今までお世話になりましたぁ。」ちょっ!なにがあったんですか!?「俺はね、今すぐ犬に生まれ変わるんだよ。本気だよ、パンツをはかない生き物にね。」深夜までパンツパンツってなんなんだよ!
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