ひょうたんから‘午’ 作:藤井青銅ほか(青春アドベンチャー)
太陽系第三惑星は文明が未成熟だ。この惑星の文明が銀河連邦に加盟できるくらいに成熟するまで、慎重に監視を続けなければならない。そう、われわれは銀河連邦の監視員。動物の姿をしているのは地球人の目を欺くためだ。だから「にょろん」と言っていても蛇(巳)ではないし、「ひひーん」と言っていても馬(午)ではない。化ける動物を変えて12年で1周の持ち回りで分担していたら、監視にうすうす気が付いた人類が「干支」などという制度を作ってしまったようだが、そもそもわれわれは動物ではない。宇宙人なのだ。さて、今年も監視員の引き継ぎの時期がやってきた。この星の中でも特にいい加減な「日本」という国になにか大きな変化があったようだ。ついに銀河連邦に加盟できるような精神的成熟を遂げたのだろうか。今年の監視員に聞いてみよう。