サスペンス

格付:AA

死にたがりの君に贈る物語 原作:綾崎隼(青春アドベンチャー)

人気作家・ミマサカリオリが死んだ。 正確には、そうSNSで発表された。詳細は不明だ。出版社も沈黙している。 確かなことは、最新刊が大炎上した代表作「Swallowtail Waltz」(スワロウテイル・ワルツ)シリーズは最終巻を残して未完となったということだけだ。 ミマサカリオリの小説は、生き辛い人々に希望の光を与えたとも、とも称される。 僕にとっては完全に前者だ。 だからこの企画に参加することにした。いや参加せざるを得ない。 「Swallowtail Waltz」の舞台になった廃校で作品と同様に共同生活をする。 確かにこんなことをしても作品の結末に近づける保証はない。 でも「Swallowtail Waltz」の続きが読めない世界で、この企画に参加するほかに何を希望に生きていけばいいんだ。
格付:B

嘘と真実(まこと) 作:上杉祥三(FMシアター)

女優楽屋で事件は起こった。 シェークスピアの「マクベス」の公演中にマクベス夫人の衣装のまま大女優が怪死したのだ。 この大事件に警視庁は切り札の捜査官を送り込んだ。 彼、大下警部は独自の捜査方法「シミュレーション捜査」を駆使して今まで数々の難事件を解決してきた。 その手法は加害者あるいは被害者になり切って演じることより真実に迫るというもの。 バディは昔、俳優養成所にいて実際に舞台に立ったこともある宮本警部補。 ふたりは早速、演じ始めるのだが…
格付:AA

檻の中の殺意 原作:テリー・ブラジンスキー(アドベンチャーロード)

野生動物の本当の姿は野生でしか見ることができない。 それが動物学者としてのスティーブの主張であり、長年、サンフランシスコ動物公園の園長を務める父とは最近は喧嘩ばかりだ。 しかし父が倒れ、嫌々、動物園の延長代理となって改めて感じるのは、自分の原点はやはりこの動物園であったということ。 何より動物が好きだし、動物園もより良いものにしていきたい。 そう心に誓ったスティーブだが、着任早々、カモシカが不審な死を遂げる。 そして送られてきた不吉なメッセージ。 「園長、お前は俺の天使たちを閉じ込め虐待している。こんなことが続いて言い訳がない。カモシカは解放された。次はどの天使の番かな」
格付:B

柳瀬裕子の”危険な逃亡者” (カフェテラスのふたり)

私、松尾加奈子は東京の花の女子大3年生。 福岡に帰省するために乗った新幹線ですごく不審なおじさんに出会ったの。 ずっと貧乏ゆすりをしていると思ったら顔は真っ青。ぶるぶる震えているみたい。 サングラスを掛けて変な鞄を抱え込んで周りをしきりに気にしている。 挙げ句の果てには「彼らの手に渡ったら大変だ」ですって? 平和すぎる毎日に突然降って湧いたわくわくする事件! サスペンスのヒロイン気分でおじさんにつきまとい始めた私だけど…
格付:AA

長く孤独な狙撃 原作:パトリック・ルエル(アドベンチャーロード)

緻密な計算による完璧な仕事。それが彼の主義だった。 だから距離が1250mあったとしても、狙撃をはずしたら引退以外の選択肢は彼にはなかった。 しかし湖水地方で引退後の生活の場を探していた彼に不思議な出来頃が起きた。 たまたま親しくなった女性の父親が、彼の最後の仕事(失敗したロングキル)の標的と同一人物だったのだ。 こんな偶然があるのだろうか。 自分の知らないところで何かが起きていたのか、そしてこれから何かが起きるのか。
格付:C

シャドー81 原作:ルシアン・ネイハム(青春アドベンチャー)

1972年5月。泥沼の戦場と化したベトナムから1機の試作戦闘機とひとりの米国空軍パイロットが姿を消した。 試作機の名前はTX-75Eバンバイア、パイロットの名前はグラント・フィーリング大尉。 米国が誇る最新鋭戦闘機とその操縦士が再び姿を現したのは米国本土ロサンゼルス郊外、ハワイに向かい飛び立ったジャンボジェット機PGA81便の背後だった。 そしてPGA81便にピタリと張り付いたTX-75Eから驚きの宣言がなされる。 「こちらはPGA81便の影、シャドー81。機長、あなたの機はたった今乗っ取られた。指示に従わない場合は撃墜する。要求はただひとつ。ベトナム戦争の即時停戦だ。」
格付:A

漆黒に落ちる 作:原田裕文(FMシアター)

冬の深夜、ライブ配信で心霊スポットをリポートするために廃坑を訪れた4人の若者。 ライバー、ライバーに仕方なくつきあっている友人、たまたま卒業旅行代わりにやってきた札幌の大学生、映像作品を撮るためにやってきた東京の大学生。 参加した動機は様々だが所詮はお遊び、安全第一という雰囲気が漂う中、カメラマン役の女子大生だけは真剣だった。 しかしいくら東京の大学で映像の勉強をしていると言っても真剣すぎやしないだろうか。 彼女は「みんなも絶対に逃げないで。最後まで絶対に関わって欲しい」とまで言っているのだが。
メディアミックス情報

1月に青春アドベンチャー化された「六人の嘘つきな大学生」がトリプルメディアミックス化決定

2022年1月にNHK-FM青春アドベンチャーでオーディオドラマ化された浅倉秋成さん原作の小説「六人の嘘つきな大学生」が青春アドベンチャーとは別の朗読作品(オーディオブック化)されるとともに、映画・舞台・漫画のトリプルメディアミックス(←こ...
格付:AAA

六人の嘘つきな大学生 原作:浅倉秋成(青春アドベンチャー)

僕たちは理想のチームになれた…はずだった。 今を時めくIT企業スピラリンクスの最終選考。 僕たち6人の就活生に課せられたのはグループディスカッションだった。 幸い選考日までには時間がある。 しかもこれは落とすための選考ではない。 お互いを理解し、短所を補い、長所を生かしあう。 良いディスカッションをして会社をうならせて全員内定。 5,000人から選ばれたこの精鋭6名ならそれができるはずだ。 その確信はスピラの方針変更で採用が1名のみとなり、グループディスカッションがその1名をお互いで選ぶ場となってしまっても変わらなかった。 フェアな議論で全員が納得できる1名を選び出す。 そのためのルールも合意することができた。 こんな状況でさえ僕たちは協力し合うことができる。 僕たちは理想のチームになれたはずだったのだ…
格付:A

死ぬには手頃な日 作:矢作俊彦(FMアドベンチャー)

本作品「死ぬには手頃な日」はNHK-FMのラジオドラマ番組「FMアドベンチャー」で放送されたラジオドラマで、FMアドベンチャーとしては最後の作品(同年4月から「アドベンチャーロード」に衣替え)、そしてFMアドベンチャー17作品の中で唯一のオリジナル脚本の作品です。
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