薔薇のある家 作:オカモト國ヒコ(FMシアター)
足のケガ以降、仕事をしていない往年の大女優に舞い込んだ依頼は知り合いの女優の代役。代役ということで一度は断ったが、じっくりと考えた末に受けることを決め、付き人の中年女性に伝えたところ、猛反対を受ける。代役なんて受けるべきではない、復帰ならしっかりした作品でやりましょう、という付き人に対し、役者でいられる時間は残り少ないと強硬に出演を主張する女優。そして、女優は付き人に言い放つ、「あなたは私をずっと恨んでいる。だから復帰させたくないのでしょう」。やがてふたりの会話は、ふたりの関係、ふたりの過去を明らかにしていく。