2020-09

格付:A

青い羽ねむる 作:吉野万理子(FMシアター)

母が死んだ。交通事故だった。残されたのは田舎の家と一羽のセキセイインコ。毎日実験で忙しいポスドクの身としては通勤時間が1時間半もかかる田舎に住むわけにはいかないが、インコを引き取ることはできる。このインコ、よくしゃべるので、気がまぎれる気もするし。それにしてもタイミングよくしゃべるインコだな、まるで人間の言葉がわかるみたいだ。まるで…そんなことないよな…
格付:A

恐怖の館・日本現代編 原作:半村良ほか(サウンド夢工房)

1990年の夏に「サウンド夢工房」という番組内で3週に亘って放送された「恐怖の館」。「日本古典編」、「欧米編」に続く、最終週がこの「日本現代編」でした。演出はまたまた変わって伊藤豊英さん。音楽担当、脚本家も変わり、ナレーションを含め出演陣も総入れ替えですので、前2週とはまた異なる雰囲気の作品になっています。
格付:B

恐怖の館・欧米編 原作:ジョン・ポリドリほか(サウンド夢工房)

1990年8月に「サウンド夢工房」の中で3週に亘って放送された「ダミーヘッドによる恐怖の館」。その第2週目がこの「恐怖の館・欧米編」でした。演出家は第1週「日本古典編」の笹原紀昭さんから上野友夫さんにバトンタッチ。脚本や音楽、出演者もガラッと変わり雰囲気も一新。ホラー作品を1話15分完結で放送するという基本フォーマットは変わりませんが、作品印象は「日本古典編」とはほぼ別と言って良いと思います(ちなみに翌週の「日本現代編」の雰囲気もまた違います)。
格付:C

隠しの国 作:東憲司(青春アドベンチャー)

引っ込み思案で目立たない中学生の少年リクは幼いころから一つの夢しか見たことがなかった。その夢の中でリクは「暴君リク」になり、3人の家臣とともに残忍非道な行いを繰り返す。あまりの残虐さのため寝るたびに苦しめられてきたリクだが、いつしか思いのままにふるまう「暴君リク」の姿にある種の爽快感をも感じていた。そんなある日の夕暮れ時、リクは公園でひとりの少女を見かける。大きめの麦わら、白いワンピース、そして、夢で出会った少女と瓜二つの顔。気になるリクだが彼女に話しかけられないまま数カ月が経過する。しかし、突如としてふたりの関係に変化が訪れる。彼女がリクの命を狙って襲ってきたのだ。
格付:B

恐怖の館・日本古典編 原作:小泉八雲ほか(サウンド夢工房)

勝手ながら「青春アドベンチャー七不思議のひとつ」と思っていることがあります。それはホラー作品が極端に少ないこと。ラジオドラマってホラーにあっていると思うんですよね。特にダミーヘッド録音を使って耳元で囁かれたら!でも実際には、本作品が620番目となるこのブログにおける作品紹介の歴史で、ホラーに分類した作品は本作品を含めてわずか16作品(2.6%)。
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