2022-09

格付:B

シャングリラ 作:鈴木智、湯本香樹実(サラウンド・ファンタジー)

遥かな過去、ユーフラテス河畔のカナンの街。この街の千年の繁栄を司ってきたアララテの丘上の小さな教会の水時計が狂い始めた。伝説によれば水時計が狂う時、世界は滅びるという。時計守りの少女ステラは街を救うために、妹サラとともに先代の時計守りである母を訪ねる決意をするが、すでに街では洪水が起こりつつあった。一方、超機械文明国クシャラにより滅ぼされたウルクの民の生き残りギルガメッシュは一族の存続をかけて永遠の命を求めて放浪していたが…
格付:AA

滅びの前のシャングリラ 原作:凪良ゆう(青春アドベンチャー)

ネットニュースで拡散された情報「1カ月後、小惑星が地球に衝突し、人類は滅亡する」。米国政府がこれを首肯したことにより世界は大混乱に陥った。東京でもすぐにそうなるだろう。そんな中、スクールカースト最底辺の高校生・友樹は広島から旅立つことを決めた。東京へ向かうクラスメート雪絵を守るためだ。母、静香は友樹に包丁を渡しながら言う「殺されるくらいなら殺してでも生き延びろ。惚れた女は命がけで守れ。それで絶対にあたしのところに戻ってこい」。自分の人生の期限を定められたときに人はどう生きるのか。日常生活を保つのか、日常生活では満たせなかった欲望に溺れるのか。理性を保ち続けるのか、獣性をむき出しにするのか。友樹と、彼と同様に不器用な人生を生きてきた4人の最後の1カ月が始まる。
ご挨拶

NHK-FMのオーディオドラマを紹介して10年~青春アドベンチャーなどの作品を紹介するブログ開設して以来10年が経過しました

2012年9月24日に初めての記事を公開してから当ブログも本日で10年となりました。何度かテンプレートの変更をしたので見た目は多少変わりましたが、主にやってきたことはほぼ10年間同じ、NHK-FM青春アドベンチャーを中心としたラジオドラマ(...
格付:A

ふたりの娘 作:新井まさみ(FMシアター)

建付けの悪い扉を力いっぱいに開けたら、向こう側に1人の少女が立っていた。わざわざ東京から京都まで訪ねて来たはずなのに、すぐに帰ろうとする少女の態度に不審を感じて問い詰めると、彼女は父の不倫相手の娘だった。父が遺書にとんでもないことを書いていることが発覚して、今、両親は離婚寸前。娘である私としても父に裏切られたという思いしかない。寄りにもよってこんなタイミングでやってきたこの少女は、またとんでもないことを言い出した。不倫相手の女が死んで、そちらも遺言を残したというのだ…
格付:C

カルチャー・ゲーム 作:横光晃(カフェテラスのふたり)

バブル経済期直前の1985年9月に、NHK-FM「カフェテラスのふたり」で放送された「カルチャー・ゲーム」のご紹介です。「カフェテラスのふたり」は純粋なラジオドラマ番組ではなく、エッセイ的あるいはトーク番組的な作品も放送した番組でした。本作品は「日本と外国の文化の違いをルーツから紐解く」番組ですが、第2回のように全体的にドラマ仕立ての回もあれば、第1回のように細かいシーンをつなぎ合わせたトーク番組的な見せ方の回もあるという変わった作品でした。
格付:B

軽業師タチアナと大帝の娘 作:並木陽(青春アドベンチャー)

18世紀前半、女帝アンナ・イワノヴナ治世下のロシア。帝都ペテルブルクにひとりの女芸人が華麗に舞っていた。彼女の名はタチアナ。国家と教会から弾圧され消えていったロシアの伝説的な芸人集団スコモローフの末裔であることを自認する彼女であったが、彼女自身はただの軽業師に過ぎなかった。しかし、帝国政府の暴政、それに対する人々の不満、そして彼女がもつ特別な運命が彼女が街角のいち芸能者であることを許さない。ある日、言い寄ってきた貴族の誘いを断ったことをきっかけに彼女は罪人としてシベリアに送られてしまう。これがロシアの大地を股に掛けたタチアナの冒険の日々の始まりだった。
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