カルチャー・ゲーム 作:横光晃(カフェテラスのふたり)

格付:C
  • 作品 : カルチャー・ゲーム
  • 番組 : カフェテラスのふたり
  • 格付 : C
  • 分類 : 日常
  • 初出 : 1985年9月2日~9月6日
  • 回数 : 全5回(各回10分)
  • 作  : 横光晃
  • 演出 : (不明)
  • 主演 : 井上真樹夫、梨羽由記子

バブル経済期直前の1985年9月に、NHK-FM「カフェテラスのふたり」で放送された「カルチャー・ゲーム」のご紹介です。
「カフェテラスのふたり」は純粋なラジオドラマ番組ではなく、エッセイ的あるいはトーク番組的な作品も放送した番組でした。
本作品は「日本と外国の文化の違いをルーツから紐解く」番組ですが、第2回のように全体的にドラマ仕立ての回もあれば、第1回のように細かいシーンをつなぎ合わせたトーク番組的な見せ方の回もあるという変わった作品でした。

各回の内容

各回のタイトルは以下のとおりです(括弧内はテーマ)

  1. 愛の焔(男女の関係)
  2. ネクタイの歩いた日(ファッション)
  3. 闇の声(食べ物)
  4. 兎小屋を出て(住まい)
  5. ある国際結婚(結婚)

どの回も内容は、日本と外国の文化の違いをその理由を含めて考えるというもの。
とはいえごく表面的な内容であり、社会学的、学問的な深い論考が聞けるわけではありません。
正直なところ、令和の時代にこの作品を聞く意義としては、当時の社会情勢や、当時の人達の風俗や考え方を知ることができること以外には特にないと思います。

類似の作品

ちなみに、同じ井上真樹夫さん、梨羽由記子さんが出演した同時代の作品として以下のものがあります。

  • カルチャー戦争(ふたりの部屋、1985年2月、原作:豊田有恒原作・脚色:横光晃)
  • 男・女・いい出逢い(カフェテラスのふたり、1985年5月、原作:畑山博、脚色:横光晃)

また、出演者は中原理恵さんと渡辺謙さんと異なるものの以下の作品が続編扱いです。

  • カルチャー・ゲーム・パート2(カフェテラスのふたり、1985年12月、原作:千葉敦子、脚色:横光晃)

時代に寄り添った作品

各作品は原作があったりなかったりしますが、いずれも脚本又は脚色は横光晃さん。
横光晃さんは当ブログでも「無限への崩壊」、「21世紀のユリシーズ」といったSF作品を紹介していることからわかるとおり活躍の幅が広かった売れっ子脚本家さんですが、今回紹介している作品群は当時の風俗を描いた軽めの作品です。
少なくとも本作品に関しては、日本の女性は追い込まれると男にではなく自分に刃を向けると主張したり(第1回)、国際結婚を題材にしておきながら海外と日本の結婚事情の違いを描いていないなかったり、なんとも中途半端。
また脚本の問題ではないのですが、紅葉の話をしているバックで蜩の鳴き声が流れたり、演出上も疑問がありました。

レベルは落ちたのか

ラジオドラマは基本的にはテレビが普及する前(1960年代まで)に隆盛を極めた文化であり、その後は退潮の一途というのが一般的な認識だと思います。
本作品の放送された時期もNHK-FMで帯ドラマの枠が2つ(カフェテラスのふたり、FMアドベンチャー)あった時代であり、少なくとも1つ(青春アドベンチャー)しかない現代に比べれば勢いがあったといいたいところです。
本作品もバブル直前の時代の雰囲気を楽しめる楽しい作品ですが、言い換えれば、すべての作品に時間を超えられる価値があったわけではないということも示していると思います。
徒に過去を美化するのは避けたいものです。

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