バルト海の復讐 原作:田中芳樹(青春アドベンチャー)
15世紀のバルト海。
琥珀の買い付けも無事に終わり、故郷のリューベックまであと一息。
エリックが船長として迎えた初めての航海は無事に終わろうとしていた。
しかし、突然の嵐が船を襲ったことにより状況は一変してしまう。
嵐に乗じて、3人の部下 -ブルーノ、マグヌス、メテラー- が反乱を起こし、エリックは嵐の海に投げ込まれてしまったのだ。
何とか岸に泳ぎつき、ホゲ婆さんと名乗る怪しげな老婆に助けられたエリック。
自分がなぜ反乱を起こされたか心当たりのないエリックだが、話を聞いたホゲ婆さんはあっさりと状況を読み解いてみせた。
恐らく琥珀以上の利益をもたらす何らかの事情が背後にあるであろうこと、そのために反乱の首謀者の3人以外の他の船員達は殺されているであろうこと、そして、船員殺害と琥珀盗難とを併せてすべてエリックの罪とされているであろうこと。
真犯人を告発するとともに、真相を船主に伝えるために、エリックはリューベックへと向かうのだが。