軍人が主人公のラジオドラマつながり

作品間のつながりを楽しむ

【特集:青アド・ポーカー⑦】軍人が主人公の作品つながり

本ブログはNHK-FMのラジオドラマ番組である「青春アドベンチャー」系列の番組(サウンド夢工房、アドベンチャーロード等を含む)で放送されたラジオドラマ作品を紹介するブログです。
その中でもこの「青アドポーカー」は、各作品間の緩いつながりを見つけてトリビア的に楽しもうという特集コーナーです。
今回取り上げるのは「軍人が主人公である作品」つながりです。

最近はハードな作品少な目

さて、現在の青春アドベンチャーの系譜を1980年代まで遡ると「アドベンチャーロード」や「FMアドベンチャー」という番組に行き着きます(この辺の歴史はこちらの記事参照)。
この2番組は現在の青春アドベンチャーよりもやや対象年齢が高めの番組で、スパイ小説やハードボイルド小説などの題材が頻繁に取り上げられていました。
そのため、現在の若年層や女性リスナーを意識した青春アドベンチャーとは、番組名の違い以上に雰囲気が違っていました。
何せ、FMアドベンチャーではオープニングに銃声が入っていたくらいですから、その硬派な雰囲気が想像されようというものです。
こういった硬派な雰囲気を代表するものが「軍人の主人公」だと思います。

武人ではなく戦士でもなく

軍人とは人殺しのための訓練を職業として行っている方々です。
肉体的に頑健で、精神的にタフ、そして苦痛にも強い。
「武士」や「武人」、「戦士」とは少しニュアンスが違う。
「武士」などの言葉にはどこかロマンティックな匂いがします。
そうではないのです。
やはり「軍人」という言葉が醸し出す、殺伐とした世界こそが男の世界なのです。
今回、「皇帝の密使」を紹介したことで軍人を主人公とする作品が5作品揃いました。
これでファイブカード成立と言うことで紹介したいと思います。【※】

  • 暗殺のソロ(エイシャ・モーガン)
    ジャック・ヒギンズが描く破壊工作のプロ、それが英国SASのモーガン大佐。
    でも彼は娘の復讐のために戦うのです。
    このギャップが「暗殺のソロ」の魅力。
  • 北壁の死闘(エーリッヒ・シュペングラー)
    ドイツ山岳歩兵師団のシュペングラー少尉は大戦前は民間人でしたので、生粋の職業軍人とは少し雰囲気が違います。
    しかし、無茶な作戦を必死に遂行しようとするあたりは、軍人ものの真骨頂と言っても構わないでしょう。
  • 世紀の大冒険レース(ロバート・ファルコン・スコット)
    英国海軍スコット大佐の死闘の舞台は戦場ではありません。
    しかし、英国の威信を背負って「世界最悪の旅」に望んだスコットの言動は、正に軍人そのものでした。
    そして彼が最後に時に垣間見せる人間性。
    うーん、涙無しには聴けない。
  • 僕たちの戦争(石庭吾一)
    予科練の飛行機乗りである吾一。
    戦中期の軍人としての価値観を持った彼ですが、「僕たちの戦争」では現在にタイムスリップしていまい、日本の変貌に驚愕することになります。
    でもそんな彼にも最後は軍人としての運命が待っていました。
  • 皇帝の密使(ミハイル・ストロゴフ)
    ロシア皇帝直属の伝令部隊に所属するストロゴフは、皇帝の密書を携えて一人シベリアの地に旅立ちます。
    名誉と個人的な武勇を尊ぶ、やや古い時代の軍人です。
  • ドラゴン・ジェット・ファイター(ヒロタ・リュウイチ)
    日本人初のトップガンになったという設定のヒロタ少佐は、F-14トムキャットを駆る米海軍の艦上戦闘機乗りです。
    「ドラゴン・ジェット・ファイター」は空中戦シーンが満載の男の子向きの作品です。
    ストーリーはさっぱりわかりませんが。
  • A-10奪還チーム出動せよ(マックス・モス)
    元レーサーのマックスウェル・モス一等軍曹は、東ドイツ・ポツダムに駐留する通称「奪還チーム」のメンバーです。
    東西冷戦という特異な時代の中で、彼は敵地・東ドイツで命がけのカーチェイスの世界に飛び込むことになります。
  • 無頼船長トラップ(エドワード・トラップ)
    英国仮装軍艦「カロン号」の船長エドワード・トラップも一応、「少佐」の肩書を持つ軍人。
    ただし、規律正しい軍人というわけではなく、中身はほとんど海賊です。
    ちょっと今回の特集の趣旨には合わない人物です。
  • 鷲は舞い降りた(クルト・シュタイナ)
    ジャック・ヒギンズの代表作である「鷲は舞い降りた」の主人公・ドイツ空軍の落下傘部隊の伝説的指揮官クルト・シュタイナ中佐はまた、冒険小説界を代表する主人公でもあります。
    プロとしての実行力と人間性を併せ持つ魅力的なキャラクターです。
  • シャドー81(グラント・フィーリング)
    グラント大尉はベトナム戦争を戦っていた米空軍のパイロット。
    …ではあるのですが、軍民問わない米軍の無差別爆撃に嫌気をさして思い切った行動に出ます。
    物語は軍人としてではない彼の行動を追ったものになります。

脇役に目を転じれば…

なお、架空の世界が舞台と言うことで選外としましたが、「成層圏ファイター」のサティ・ライアンもヒロイックな意味で軍人らしい軍人です。
また、脇役に目を転じれば、「サラマンダー殲滅」の夏目郁南、「幽霊海戦」の高取忠馬・高取誠悟親子のほか、「太陽の簒奪者」、「Meg」、「妖精作戦」、「遠い海から来たCOO」、「ツングース特命隊」なども軍人の脇役が目立つ作品です。
こうしてみるとやはり20世紀の時期の作品が多いですね。

【補足】
姉妹編として「主人公が刑事つながり」もアップしています。


次の特集は「タイトルに“冒険”とつくラジオドラマ」です。


■シリーズ「青アドポーカー」
作品間の緩やかな繋がりを楽しむこの企画。
その他の記事の一覧はこちらです。


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