エド魔女奇譚 作:小林克彰(青春アドベンチャー)
時は西暦1713年(正徳3年)。
松平通春とその近侍・星野藤馬、そして長崎から来たハーフの少年・紅丸(べにまる)が、江戸で起こった少女の大量失血死と尾張藩主・徳川吉通の不審死の謎を話し合うために集まった帰り道でのこと。
夕暮れ時。吉原からの帰り道なのになぜか絶えた人通り。
彼らの耳元に突然、少女の声が聞こえてくる。
「知りたいは、死にたいと同じ。死にたいは、知りたいと同じ。関わらぬが無事というもの。」
操られるようにそばを流れる大川に目を向けた3人。
流れの中に純白の小袖と袴をまとった金髪碧眼の少女が立っていた。
それはあたかも水の上に立っているようだった。
彼女こそが「テッサリアの巫女」、そして「名もなきものの僕(しもべ)」…