Hirokazu

格付:C

ポンコツおやじとみんなの保育園 作:内村宏幸(FMシアター)

熊本県・鹿児島県を襲った集中豪雨。 山間の一級河川の氾濫は多くの集落を飲み込む大災害を引き起こした。 3年後、久しぶりにサトシが帰った故郷は川こそ以前のままだったが、鉄橋は折れたまま、人口も半分近くに減るなど寂しい状況だった。 そして何より母が園長を務める保育園が閉園を余儀なくされるという。園児が全員地区を離れることになったからだ。 この状況にサトシの心は揺れる。自分にできることはないのか。保育園を再開することは無理でも代わりに人が集まれる施設はできないものだろうか。
格付:B

ホットサンド 作:足立聡(FMシアター)

腰を痛めた父の面倒をみるために大阪へ戻ってきた。夢を諦めて。 いや違う、本当は逃げ出したんだ。役者で大成する見込みがなかったから。 ホットサンド専門店も特になにか夢があって始めたわけではない。 父がやっていた弁当屋の設備があったから、特別な技術がいらないから、近くに病院があって出前の需要が見込めるから。その程度の理由だ。 そんなホットサンド屋に、ある日、高校生の少女が飛び込んた。 「私、ホットサンド大好きなんです!いつかホットサンドに囲まれて生活したいってずっと思ってました!もうずっとずっと思ってました!働かせてもらえませんか?何でもやります!バイト代とかいらないんで!」
格付:B

雨のスケッチブック 作:黒瀬ゆか他(青春アドベンチャー)

「ソラのスケッチブック」、「風のスケッチブック」に続くスケッチブックシリーズの第3弾、それがこの「雨のスケッチブック」です。とはいえ公式ホームページでスケッチブックシリーズとして紹介されたことはまだないのでシリーズといえるかは微妙なところではあります。 現在の青春アドベンチャーでは「ストーリーボックス」が継続しているので、スケッチブックもシリーズだとすると2シリーズ併存。 不思議屋シリーズ、ライフシリーズ、10人作家シリーズの3シリーズが併存していた20年ほど前ほどではないですが、意外とオムニバスが増えています。 ただ、スケッチブックとストーリーボックスの違いは相変わらずイマイチわからないのですねど。
格付:B

もと天使松永 作:樋口ミユ(FMシアター)

都会の雑踏の中、生ギター一本で歌うストリートミュージシャン・セージ。 根拠のない自信を頼りに1日も欠かさず路上に立ってきた彼を待っていたのは恋人からの別れの言葉だった。 もう誰に向かって歌っているのかもわからなくなったセイジ。 そんな彼にひとりの老婆が声をかけてきた。 「感心しながら聴いていたのよ、「天使の気持ちをよく知ってるなあ」って。もしかしてあなたも元天使?」
格付:C

レオナルド・ダ・ヴィンチの恋人 作:竹山洋(FMシアター)

なんて馬鹿なんだろう。軽蔑だわ。結婚なんかしなればよかった。 あなた、いつになったら仕事が来るの。いつになったらお金が入ってくるの。 貧乏の呪いよ。あぁ洋服が欲しい。死んでほしい。うんざりだわ… 結婚して40年になる頼子と秀治の夫婦。 秀治は作家だが、コロナ以降仕事がなく家でぶらぶらする毎日。 お金もないのに何事に対してもお気楽ですぐにはしゃぐ秀治に、頼子はイライラしてならない。 そんな中、頼子は近所のイタリア料理店の若きシェフ中村に心惹かれるのだが。
格付:B

逆光のシチリア 作:並木陽(青春アドベンチャー)

1859年。貧しい身分から身を起こし弁護士として大貴族に取り入ることに成功。 美しい令嬢ペトロニラの関心も得、自分の立身出世のチェックメイトも近づいている。 アウレリオは得意の絶頂にあった。 しかし、公爵の別荘で過ごすペトロニラとのひと夏に2人の男女と出会ったことにより彼の運命は変わりだす。 ひとりは公爵の農地管理人の息子ベネデット。 もうひとりは英国から来たインゲストル子爵夫人アリス。 激動のシチリアで彼らの運命はいかに。
格付:A

バスタイム 作:中澤香織(FMシアター)

中学の頃、好きなものの話が長くてしつこいと言われた。 だからなんなん?ってイラっとされた。 そんな私だから高校に入学しても親しい友人はできなかった。 でも東京から来た転校生、深瀬さんは突然話しかけてきたのだ。 「森さんのお家って銭湯なの?かっこいいね!」 すぐに親友になった私達。 あたしの言うことに笑ってくれる人は初めてだった。 人に秘密を打ち明けられるのも初めてだった。 心地いい関係。 でも2年の夏に少し変化が生じたのだ。
格付:B

近未来物語 原作:筒井康隆(ふたりの部屋)

本作品「近未来物語」は筒井康隆さんの短編小説から5編を選んでラジオドラマ化した作品で、NHK-FMの「ふたりの部屋」で放送されました。 選択は「10年から20年すればこんな世界になるのではないか」という視点からなされているそうで、いわば「近未来」を舞台にしたディストピア的な設定の作品群です。 ただ本作品放送時から40年経過しているこの記事の執筆時点からみると未来予想としては全くあっていませんでしたね。 なお5作品のうち「ワースト・コンタクト」は短編集「宇宙衞生博覽會」に、それ以外の4作品は短編集「心狸学・社怪学」に収録されています。
格付:B

風のスケッチブック 作:日比谷祐希ほか(青春アドベンチャー)

本作品「風のスケッチブック」はNHK-FM青春アドベンチャーで放送されたオーディオドラマで、1回15分完結の独立したショートストーリー5篇から構成されるオムニバス作品です。 「○○のスケッチブック」というタイトルの作品は2021年の「ソラのスケッチブック」に次いで2作品目ですが、これをNHKがシリーズとして扱っているかは微妙なところ。 また、最近、青春アドベンチャーで5作品制作されている「ストーリーボックスシリーズ」とどう棲み分けているのかもよくわかりません。 かつて併存していた「不思議やシリーズ」と「ライフシリーズ」は、制作局が分かれていたほか、内容面の傾向も違っていました。 この辺は今後明確になっていくのかも知れません。
演出家・脚本家別一覧

演出家・脚本家などスタッフ面からみたオーディオドラマの特集

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