2020-06

格付:B

イッセー尾形のたゆたう人々 (青春アドベンチャー)

1995年から1997年の各9月に1作品ずつ制作された、イッセー尾形さんフィーチャーの3連作。本作品は1995年の「凡庸の極み」に続く第2弾で、翌1997年に制作された「たまゆら日記」との間に放送されました。
格付:B

老婆の休日 作:伴一彦(FMシアター)

明治元年創業の老舗・うなぎ屋「橋本屋」の女三代、祖母・母・娘。3人そろって「ローマの休日」が大好き。どのくらい好きって、娘に「大鳥」(オードリー)なんてドキュンな名前をつけようとしてしまうくらいだ。うなぎ屋の大女将と女将、そして食品会社のOL。立場は違えど、いずれも毎日忙しい3人が一緒に海外旅行に行くのは初めて。となると行き先は当然決まっている。ローマだ。ローマで「ローマの休日」の聖地を巡るのが今回の旅のメインテーマ。…ということになっているのだけど…3人の中に何か企んでいる人間がいるようだ。
格付:B

折紙宇宙船の伝説 原作:矢野徹(ふたりの部屋)

太平洋戦争のさなか陸軍から派遣されて訪れた山奥の山村。そこは日本の他のどこでも聞いたことがない不思議な昔話があふれる村だった。不思議なのは昔話だけではない。少女の心のまま体の発達も止めた女性。いつまでも飛び続ける紙飛行機。数年に一度、村に現れる死者の国。からくりのコウノトリで空に飛び立つカラクリ師…遠い昔、あの山の奥に、どこか遠い星の宇宙船か墜落したのではないか。そんなことを想像させられる。そこは、この世の現実の姿とかけ離れているかのような山里だった。
格付:A

孤島の花 作:鈴木そなた(FMシアター)

瀬戸内海の孤島に作られた高級老人ホーム「リル・ドゥレーブ」。高級感を演出するラウンジやホール、シェフが腕を振る食事、そして24時間体制の医療サービス。そこはまさに「限られた人だけの特別な場所」。夢を実現した者たちの理想郷だ。しかし、勤務する医師にとって理想の職場かは別問題。29歳の医師・三浦新司がここに務めているのは、以前勤務していた大学病院で医療ミスのトラブルに巻き込まれたからであって、自ら希望してき来たわけではない。夢を成し遂げた老人と、夢を見ることを諦めた医師。正反対のようだが、本当にそうなのだろうか。
格付:B

北の道化師たち 原作:高橋揆一郎(ふたりの部屋)

昭和44年、日本は好景気湧いているのに、石炭会社だけは冴えない。しかもその冴えない会社の中でも万年事務所員の私は一層、冴えない境遇だ。でも仕事が終われば別だ。漫画を描いていると違う人生が見えてくる気がする。漫画のためならば仕事ではだせない行動力だって発揮できる。たしかに40の手習いだ。笑うなら笑え。でも何とか漫画家で生計を立てられないものだろうか。
格付:A

遙かな旅 蝶の道 作:吉野万理子(特集オーディオドラマ)

「アサギマダラという“渡り”をする蝶を追うバイク旅をしたい。ついては2週間ほど休暇が欲しい。」確かにこの申し出は唐突なものだったのかも。でも、編集長が出してきた提案はもっと突飛だった。「蝶を追うついでに、日本中の戦跡を巡る旅をしてそれを記事にしろ、仕事として行っていいから。」聞くと、これは先日突然他界した編集部員、三嶋拓也が残した企画だという。知っている。編集部の人たちには黙っていたけど、私と三嶋さんは恋人同士だったのだから。アサギマダラの話だって三嶋さんに聞いて知ったのだから。知りたい。生前、彼がどのような思いでこの旅に誘ってきたのかを。
格付:A

ベルリンは晴れているか 原作:深緑野分(青春アドベンチャー)

ベルリンはこの2年ずっと雨だ。父と母と、そしてイーダと空を見合上げたあの日から、一度も青空を見ていない。戦争が終わってもベルリンの空は晴れない。そう戦争が終わっても消えることはないのだ。受けた傷も、犯した罪も。
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