スラップスティック

格付:A

サンタクロースが歌ってくれた 原作:成井豊(青春アドベンチャー)

大正5年9月。浅草十二階で出会った芥川龍之介と平井太郎(後の江戸川乱歩)。ふたりはコンビを組んで素人探偵となり、謎の大盗賊・黒とかげと対決することになる。スリルとサスペンス、愛と友情に満ちた物語の始まりだ!…これは、僕、高校教師で演劇部顧問の成井が、演劇部の高校生のために考えた新しい演劇のシナリオだ。自分としてはそれなりの傑作になる予感はある。でも、筆は一向に進まない。もう、年末のクリスマスイブだというのに完成したのはたったの4ページ。それでも気を取り直してワープロに向かっていると、突然、ワープロが不思議な動作を始めた。そして、どこからともなく聞こえてくる登場人物達の声。そんな馬鹿なと思っていたのもつかの間、突如、大音響とともに何かが爆発し、僕のシナリオの登場人物達が、目の前に現れた!
格付:B

踊る黄金像 原作:ドナルド・E・ウェストレイク(青春アドベンチャー)

ニューヨーク子のジェリー・マネリーは、空港で荷物の運び屋をしている。運び屋と言っても、警備の目を盗んで、他人の荷物を勝手にちょろまかすのが仕事だ。仕事は順調。最近は、“その筋”の得意先からの依頼で、特定のブツを回収する仕事も増えた。その日、ジェリーが盗んできたブツも、ある得意先の依頼によるものだった。しかし、依頼主のヘマで、違うブツを回収してしまった。依頼主のミスなので、ジェリーに責任はない。依頼主も「忘れてくれていい」と言っている。しかし、依頼主の態度が何かおかしい。独自にブツの正体を調べ始めたジェリーは、回収するはずだったものがアステカ文明の秘宝“踊る黄金像”だということを知る。一攫千金のチャンス到来!大金をせしめるためには、16体の黄金像の中から本物を探さなければならない。依頼主を出し抜いて16体も調べるためには、とにかく急がなければ!“Gotta Hustel!”(ガッタ、ハッスル!)
格付:C

二分割幽霊綺譚 原作:新井素子(ふたりの部屋)

斎藤礼子(のりこ)21歳。第13あかねマンションの2階に住むどこにでもいる美大生…ではない。実は礼子は中学2年生の時に仮性半陰陽であることがわかるまでは礼朗(のりあき)という男性として生きていたという特殊な経歴の持ち主だ。今でも肉体的には女だが精神的には男のままだ。そして、彼女の住んでいる第13あかねマンションも普通のマンションではない。なぜか良く人が消えるし、部屋のドアを開けたら新宿駅のプラットホームだったこともあった。そんなある日のこと。いつものとおり第13あかねマンション2階の自分の部屋で目が覚めた礼子は、窓のすぐ外まで土が盛り上がっているのに気がつく。また、何か妙なことが始まったらしい…
格付:B

三匹のおっさん 原作:有川浩(青春アドベンチャー)

キヨは60歳で勤めていた会社の定年を迎え、長年勤務した会社の子会社が運営する近所のゲームセンターに再就職した。時間は有り余っているが、気力、頭脳ともにまだまだ現役。剣道の達人で腕っ節にも自信がある。このまま楽隠居なんてガラじゃない。そんなときに、近所の居酒屋「酔いどれ鯨」の元亭主シゲと工場経営者ノリから、一緒に近所の夜回りをしないかと声をかけられる。幼い頃に近所の悪ガキ三人衆として名を馳せた三人が、町内の平和を守るため、再び立ちあがろうというのだ。「三匹の老人」、いや自称「三匹のおっさん」として。
格付:C

有頂天家族 原作:森見登美彦(青春アドベンチャー)

京都の街には人に化けたタヌキと天狗が暮らしている、そんな世界の話。主人公の下鴨矢三郎は京都の大学に通う大学生、ではなくて大学生に化けて人間界に紛れ込んでいるタヌキ。タヌキたちはおもしろおかしく生きることが信条。京都のタヌキのニ大勢力たる下鴨家と夷川(えびすがわ)家のタヌキたちが、アホウの血の強からしむるところ、天狗や人間を巻き込んで大騒ぎを巻き起こす。
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