土方さん、さようなら 作:神宿つばき(FMシアター)
まともな仕事がない。労働条件も悪い。税金が高い割に公務員の給料も低い。
行政サービスも悪いからみんな街を出て行きどんどん人口は減るばかり。
市民満足度最悪レベルの街、それがこの函館市。
そんな函館に起死回生の観光資源が現れた。
150年前、戊辰戦争・箱館五稜郭の戦いで戦死した、あの新選組「鬼の副長」土方歳三、幕末きってのイケメン剣士が幽霊として蘇ったのだ。
市役所観光課の女性職員・三原は市長の特命を受け、土方に箱館の客寄せパンダになってもらうべく交渉を始める。
確かに函館は土方終焉の地だが、ふるさとの東京や新選組のいた京都に奪われる可能性もあるのだ。
しかし土方にだって土方なりの目的もある。
何とか幽霊・土方と街の妥協点を見出す方法を考えなくてはいけない。