格付:C

笑う20世紀パート3 作:藤井青銅(青春アドベンチャー)

全部で6作品制作された藤井青銅さん脚本の短編オリジナルラジオドラマシリーズ「笑う」シリーズの第3弾が、この「笑う20世紀 パート3」です。 この「笑う」シリーズとその後継作品であった「踊る」シリーズは、いわゆる「干支シリーズ」と並んで、青春アドベンチャーにおける藤井青銅さんの代表的な作品です。 時事ネタを扱っていたことから全く再放送されなかった「干支シリーズ」と違って、「笑う」シリーズは頻繁に再放送されました。
格付:AA

タイムライダーズ 原作:アレックス・スカロウ(青春アドベンチャー)

1912年、沈みゆくタイタニック号Eデッキに老人の声が響き渡る。 「君の命は残り4分。答えろ、生き延びたいか。さあリアム、決断の時だ。私に付いてくるならこの手を掴め。」 2011年、ボストンから西海岸へ向かう旅客機の中で老人はマディに語り掛ける。 「数分後、この旅客機の乗客全員が死ぬ。だが、君だけ生き延びることを選択できる。さあ手を握り給え、早く。」 沈みゆく豪華客船から、墜落する旅客機から、ムンバイの業火の中から、メフィストフェレスに手をひかれて3人の若者が集まった。 彼らの新しい人生の舞台として用意されたのは2001年9月10日。 翌日に起きる「あの事件」があまりに人々の記憶に鮮烈に残ったために、逆に人々の記憶から抜け落ちてしまった、その前日。
ゆるゆるつながり

春夏秋冬のいずれかひとつの漢字が作品タイトルに入っているラジオドラマ

【特集:青アド・ポーカー24】作品タイトルに「春」「夏」「秋」「冬」のいずれかの漢字が入っているつながり このブログで紹介しているラジオドラマ間の緩やかなつながりをご紹介する、このコーナー。 今回ご紹介するのは、作品の名称に「春」「夏」「秋...
格付:AA

夏・風・ライダー 原作:高千穂遥(FMアドベンチャー)

奥脇と一緒にオクワキエンジニアリングを立ち上げたのは、バイクが、とくにエンジンがただただ大好きだったからだ。 オクワキエンジニアリングを去ったのは、奥脇がパーツの製造販売に血道をあげ、いつしかマフラーしか弄れない毎日になってしまったからだ。 あれから9年。 今でも辞めたのが正解だったのか考えることがある。 オクワキエンジニアリングは早々にレースに参加するようになり、今では日本を代表するプライベーターと呼ばれるまでになった。 それに引き替え、俺は未だにしがないバイク屋の親父だ。 しかし、それも終わりだ。 俺も今年からレースに参戦する。 チーム“ノブ”といえば聞こえはいいが、まあ言ってみれば町内会チームだ。 それでもレースはレース。 時は来たのだ。 夏の「鈴鹿4時間耐久ロードレース」まで全力で突っ走るまでだ。
格付:B

さだまさしの青春症候群(カフェテラスのふたり)

本作品「さだまさしの青春症候群」は、さだまさしさんが歌と原作を担当したラジオドラマで、1986年7月にNHK-FMの「カフェテラスのふたり」で放送されました。 本作品はその約2カ月前に放送された「さだまさしの自分症候群」と脚本家と出演者が同じ、原作も両作品ともさだまさしさんの短編小説&エッセイ集「自分症候群」(新潮社刊)から取っているようですので、事実上セットの作品といえるでしょう。
格付:AA

青春離婚 原作:紅玉いづき(青春アドベンチャー)

中学時代、わたしの裏での呼び名は「ケイレン」だった。 ストレス性の顔面痙攣のせいだ。 そのせいでずいぶんと嫌な思いをした。 だから高校は、わざわざ家から遠い、この八木商業高校を選んだ。 それなのに。 登校初日、アイウエオ順に並んだ机での自己紹介。 わたし、佐古野郁美(さこの・いくみ)のすぐ後に自己紹介した彼はこういったのだ。 「佐古野、灯馬(とうま)です」 先生が訪ねる。 「なんだ? 佐古野郁美と同じ苗字だな。親戚か?」 否定する灯馬さんにさらに先生は言った。 「そうか。せっかくだから仲良くしろよ!夫婦みたいなんだからな」 一斉に笑うクラスメイト。 最悪。 やっと「ケイレン」から逃れられたと思ったら、今度は「夫婦」だなんて…
格付:B

さだまさしの自分症候群(カフェテラスのふたり)

本作品「さだまさしの自分症候群」は、NHK-FMの「カフェテラスのふたり」という番組で1986年5月に放送された作品で、シンガーソングライターのさだまさしさんの原作・歌をもとにしたラジオドラマです。 この「自分症候群」というタイトルは、本作品の前年に大ヒットした、さださんのシングル「恋愛症候群」(性格には「恋愛症候群-その発病及び傾向と対策に関する一考察-」)に乗っかったものだと思います。 ちなみに、本作品の2か月後には、本作品の続編ともいえる「さだまさしの青春症候群」が放送されています。
格付:A

UFOはもう来ない 原作:山本弘(青春アドベンチャー)

「わたしのおじいちゃん  三年四組二番  木じま千里 わたしのおじいちゃんは、とてもえらい人だと思います。 おじいちゃんの開いているはく物かんは、せかいで一番ユーフォ―にくわしいんだよ、といつもわたしに自まんします。 わたしのおじいちゃんは、ユーフォーサイエンスミュージムのかん長です。 おおきくなったら、わたしもユーフォ―のけんきゅうかになって、おじいちゃんといっしょに、うちゅう人に会いたと思います。」 2015年12月20日。曇りのち雨。 祖父が死んだ。 祖父が死んだといってもあまり実感というものがない。 今も宇宙のどこかで生きているような気がする。 私も祖父の探していた宇宙人を探す。 私もUFO研究家になるのだ。
格付:B

モー!いいかげんにして! 作:藤井青銅(青春アドベンチャー)

私はネズミだ。 いや、本当は銀河連邦から派遣された監視員なのだが、この1年間、ネズミの姿に身をやつしてこの国を監視してきたのだ。 この星ときたら広い宇宙で一番偉いと思い込んでいる。 ほっておくと何をしでかすかわからない。 さっさと銀河連邦に加盟するようになって欲しいのだが、今年1年見ていても進歩した形跡がさっぱりない。困ったものだ。 さて、今年も監視員の交代の時期が来た。 後任の「ウシ」がやって来たようだ。 そろそろ引き継ぎのレクチャーを始めるとしよう…
格付:C

もう一度、夫婦で 作:中澤香織(FMシアター)

40年前はバスだった… あの頃、宮崎は新婚旅行先として空前のブームの最中だった。 しかし、66歳になった仁史が妻の裕子と降り立った宮崎ブーゲンビリア空港は、すっかりくすんで見えた。 いや、くすんでしまったのは自分たち夫婦なのかもしれない。 今回の旅を企画したのは私だ。 もう一度、夫婦として生きていくことはできるのだろうか。
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