並木陽さんの原作・脚本・脚色作品の一覧

演出家・脚本家別一覧

スタートは一篇の小説

青春アドベンチャーで複数のオリジナルの長編脚本が採用された脚本家さんはごくわずかなのですが、並木陽(なみき・よう)さんはその中で数少ない4本のオリジナル脚本が採用された方です。
もともとは主に同人系の小説を書かれていた方で、そのうちの一作「斜陽のルスダン」が(恐らく)演出の藤井靖さんの目にとまり2017年にラジオドラマ化。
この時のラジオドラマ向けの脚色は別の方(山谷典子さん)がされたのですが、その後、青春アドベンチャー向けに書き下ろしで7作品、脚本を手掛けられました。
また、2020年には藤本ひとみさん原作の小説「ハプスブルクの宝剣」を、2023年には中村小夜さん原作の「昼も夜も彷徨え」をラジオドラマ向けに脚色されています。

ヨーロッパ歴史もの+宛書

並木陽さんの作品の特徴はすべて中世又は近世のヨーロッパを舞台としていること。
そしてオリジナル脚本の作品については、出演者選定を同時に進め、演者をイメージしながら脚本執筆を進める「あてがき」的な手法で制作されたこと。
これは制作統括・演出を担当した藤井靖さんとの連携なくしては実現しなかったと思われます。

宝塚等の舞台俳優

そのため藤井さんの意向を反映してか、宝塚歌劇団出身の女優さんや、「レ・ミゼラブル」などの本格ミュージカルも出演経験者がキャストに多いことも特徴のひとつになっています(これは藤井靖さん演出作品に共通する特徴ではありますが)。
これが奏功してか、本ブログで毎年実施している人気アンケートでも多くの作品が上位に入っています。

関連作品一覧

それでは、並木さんが担われた役割ごとに一覧表にします。
ご覧ください。

原作提供

斜陽の国のルスダン

  • 放送 : 2017年8月
  • 出演 : 花總まり、海宝直人、今井朋彦ほか
  • 舞台 : グルジア(ジョージア)
  • 評価 : 2017年投票第2位、本ブログ格付けA+

オリジナル脚本

暁のハルモニア

紺碧のアルカディア

  • 放送 : 2019年10月
  • 出演 : 花總まり、坂本真綾、井上芳雄ほか
  • 舞台 : イタリア・ギリシャ
  • 評価 : 2019年投票第1位、本ブログ格付けA

悠久のアンダルス

  • 放送 : 2020年7月
  • 出演 : 朝夏まなと、伊礼彼方、相葉裕樹ほか
  • 舞台 : スペイン
  • 評価 : 2020年投票第5位、本ブログ格付けA-

1848

軽業師タチアナと大帝の娘

  • 放送 : 2022年8月
  • 出演 : 朝夏まなと、野々すみ花ほか
  • 舞台 : ロシア
  • 評価 : 2022年投票第3位、本ブログ格付けB

ラングドックの薔薇

  • 放送 : 2023年6月
  • 出演 : 海宝直人、廣瀬友祐、坂本真綾ほか
  • 舞台 : フランス
  • 評価 : 本ブログ格付けB+

逆光のシチリア

  • 放送 : 2024年6月
  • 出演 : 加藤和樹、田代万里生、愛月ひかるほか
  • 舞台 : イタリア
  • 評価 : 本ブログ格付けB+

脚色

ハプスブルクの宝剣

昼も夜も彷徨え

  • 放送 : 2023年3月
  • 出演 : 成河、咲妃みゆ、入野自由ほか
  • 舞台 : 北アフリカほか
  • 評価 :2023年投票第5位本ブログ格付けA+

青春アドベンチャーで原作、脚本、脚色等でマルチな活躍をした方といえば何といっても藤井青銅さんなのですが、藤井青銅さんの主戦場はショートショートやコント作品
並木陽さんは、長編作品に限れば藤井さんに勝るとも劣らないご活躍です。

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