2006年の青春アドベンチャー一覧

【2006年放送の青春アドベンチャー総括】

2015年4月7日に記事をアップした「不思議屋図書館」をもって、2006年の青春アドベンチャーで制作された新作のすべてをコンプリートできました。
2006年に放送された作品は27作品、そのうち新作は18作品です。

放送日 作品名 格付*
1 1/9~1/20 (10回) タイムスリップ戦国時代 B+
1/23~2/3 (10回) 家守綺譚(再) 2005
2/6~2/17 (10回) イカロスの誕生日(再) 2000
2 2/20~2/24 (5回) 垂直の記憶 AA-
3 2/27~3/17 (15回) 風神秘抄 AAA
4 3/20~3/31 (10回) 不思議屋図書館 B-
5 4/3~4/21 (15回) プラハの春 AA
4/24~5/5 (10回) 翼はいつまでも(再) 2002
6 5/8~5/19 (10回) 太陽の簒奪者 A
7 5/22~6/2 (10回) あでやかな落日 AA
6/5~6/16 (10回) 渚にて(再) 2004
8 6/19~6/30 (10回) 金春屋ゴメス AA-
7/3~7/7 (5回) 不思議屋貿易商(再) 2005
9 7/10~7/21 (10回) ウォーターマン AA
10 7/24~8/4 (10回) 風になった男 A
11 8/7~8/18 (10回) 精霊の守り人 AAA-
8/21~9/1 (10回) バッテリー(再) 2000
9/4~9/15 (10回) しゃばけ(再) 2002
9/18~9/29 (10回) しゃばけ2(再) 2004
12 10/2~10/20 (15回) ベルリンの秋 A-
10/23~10/27 (5回) 垂直の記憶(再) 2006
13 10/30~11/3 (5回) 死神の精度 AA-
14 11/6~11/17 (10回) ドラマ古事記~神代篇~ C
15 11/20~12/1 (10回) おいしいコーヒーのいれ方 メモリーズ B
16 12/4~12/8 (5回) おいしいコーヒーのいれ方Ⅷ~優しい秘密~ A
17 12/11~12/15 (5回) おいしいコーヒーのいれ方Ⅸ~聞きたい言葉~ B+
18 12/18~12/22 (5回) おいしいコーヒーのいれ方Ⅹ~夢のあとさき~ A+

* 数字は再放送作品の初回放送年

充実のラインナップ

2006年に初放送された作品は18作品・170回で、近年ではかなり多い分量です。
しかしそれ以上に重要なのは制作された作品のラインナップ。
近年では異例の「風神秘抄」、「精霊の守り人」とふたつの“AAA”クラスの作品があることもあり、当ブログで付けた格付けの平均は“A+”に近い高評価です。
その他の作品についても、特徴を一言で特徴を言い表せるような個性の強い作品が多い1年でした。

キャッチコピー

例えば、いくつかの作品の特徴を一言で表してみると以下のとおりです。

  • “原作以上を狙った意欲作”…垂直の記憶
  • “歴史的悲劇を背景にした上質な大人の恋愛ドラマ”…プラハの春
  • “青春アドベンチャーでは数少ないハードSF”…太陽の簒奪者
  • “中年男性を主人公としたハードボイルド”…あでやかな落日
  • “怪異なキャラクターが大暴れする日本ファンタジーノベル大賞受賞作”…金春屋ゴメス
  • “優しいストーリーと凝った展開を併せ持つ隠れた名作”…ウォーターマン
  • “岡山局制作・宅麻伸さん主演の本格時代劇”…風になった男
  • “青春アドベンチャー随一のドロドロ恋愛ドラマ”…ベルリンの秋
  • “しゃれたセリフと凝縮されたストーリーの佳作”…死神の精度
  • “森繁久彌さん・石坂浩二さん出演の古代ドラマ”…ドラマ古事記~神代篇~
  • “青春アドベンチャー最長作品の完結編”…おいしいコーヒーのいれ方Ⅹ~夢のあとさき~

バランスもとれている

以上からわかるとおり、大人の男性が主人公の作品が多いという、近年の青春アドベンチャーの中では際立った特徴のある年でした。
しかも、青少年向きの作品が手薄かというとそうでもなく、バランスも十分に取れています。
作品の紹介記事の中で、「黄金の2006年」、「青春アドベンチャーの中のアドベンチャーロード年」など様々な表現をしましたが、私にとっては至福の1年でした
ただし、残念ながら、この際立った特徴は翌年には引き継がれることなく、作品チョイスはまた元の路線に戻り、作品数も減少していくことになります。

特例・干支シリーズ

ちなみに特徴といえば、年末の恒例だった「年忘れ青春アドベンチャー 干支シリーズ」は本年は青春アドベンチャーの枠ではなくFMシアターの枠で単発番組として放送されました(イノシシ ボンバイエ!)。
これもこの年だけの特別措置で、翌年の「俵のねずみがマウスでチュー!」からはまたもとの青春アドベンチャーの枠に戻ることになります。

再放送枠終了

その他、夕方の青春アドベンチャー再放送枠がなくなったのもこの年でした。
これは本当に残念なことで、2017年に聞き逃し配信が始まるまでは、聴取も録音も一発勝負という時代が続くことになります。


■年ごと作品一覧へのリンク
番組ごとの各年作品一覧へのリンクは以下のとおりです。

  • 青春アドベンチャー(1992年~)
  • サウンド夢工房(1990年~1992年)
  • アドベンチャーロード(1985年~1990年)
  • FMアドベンチャー(1984年~1985年)
  • カフェテラスのふたり(1985年~1988年)
  • ふたりの部屋(1978年~1985年)
  • FMシアター等単発番組

Hirokazu

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