「不思議屋シリーズ」は、1999年から2007年までの間(2004年を除く)で年1作ずつ制作された、青春アドベンチャーのオリジナル短編ラジオドラマ集作品です。
2019年に放送された「今日は一日”ありがとうFM50三昧”~オーディオドラマ編」の中で、脚本家の北阪昌人さんは本シリーズを「若手(脚本家)を発掘、育成するような企画」と明言しており、そのような位置づけもあったものと思われます。
ちなみに、青春アドベンチャーでは、「不思議屋シリーズ」のほかにも、「ライフシリーズ」、(通称)「名古屋脚本家競作シリーズ」などの1話完結形式の脚本家競作の短編集シリーズがあり、同系列の過去の番組(FMアドベンチャー、アドベンチャーロード、サウンド夢工房)にはない特徴になっています。
その中で、この「不思議屋シリーズ」の特徴を述べるならば、まずNHK本局の制作であること、そして比較的ファンタジックな作品が多いことが挙げられると思います。
また、毎作品ごとに、男女一組の俳優が固定して出演し、これに案内役の永井一郎さんを加えた3人により進行するのが主なパターンでした。
過去には、田辺誠一さん、高橋由美子さん、堺雅人さん、大鶴義丹さんといった有名俳優を起用した作品もあります。
なお、2015年現在における「不思議屋シリーズ」の最新作は2007年制作の「不思議屋料理店」です。
特にシリーズの終了が宣言されたわけではないのですが、番組の顔ともいえた永井一郎さんが2014年に死去されていますので、続編が作られる可能性は少ないと思われます。
◆「不思議屋百貨店」(1999年)
◆「不思議屋旅行代理店」(2000年)
◆「不思議屋博物館」(2001年)
◆「不思議屋薬品店」(2002年)
◆「不思議屋不動産」(2003年)
◆「不思議屋貿易商」(2005年)
◆「不思議屋図書館」(2006年)
◆「不思議屋料理店」(2007年)