【特集:青アド・ポーカー22】宇宙世紀を舞台としたガンダムに主演した声優さんつながり
この特集は、このブログで紹介したNHK-FMのラジオドラマ番組で放送されたラジオドラマ間における緩やかなつながりを見つけてご紹介するコーナーです。
以前、「機動戦士ガンダム」に出演されている声優さんが、どの青春アドベンチャー作品に出演されているかをまとめました。
今回はちょっと趣向を変えて、最初に放送された「機動戦士ガンダム」(いわゆる「ファーストガンダム」)だけではなく、ファーストガンダムと同じ歴史を共有する他のガンダム作品で主人公を演じた方々を青春アドベンチャー目線で紹介したいと思います。
ファーストガンダムの世界では西暦に代わる「宇宙世紀」(Universal Century=U.C.)という紀年法が使われていますので、その時代順にご紹介したいと思います。
「THE ORIGIN」はファーストガンダム以前を本格的に取り扱った初めてのアニメ作品であり、時系列的にも最も前になります。
主人公のキャスバル・レム・ダイクンは、ファーストガンダム最大の敵役であるシャア・アズナブルの幼少時の姿です。
成人したシャアは池田秀一さんが長年演じ続けていますが、さすがに幼少期は別の方(田中真弓さん)が演じています。
「THE ORIGIN」の第2話~第6話では長い間、主人公(アムロ)のライバル役「赤い彗星のシャア」を演じてきた池田秀一さんが、ついに主役を演じられました。
といっても結局、同一人物(シャア・アズナブル=キャスバル・レム・ダイクン=エドワウ・マス)なのですが。
ファーストガンダムについてはこちらをご覧下さい。
「機動戦士ガンダム サンダーボルト」には、地球連邦側の主人公イオ・フレミングと、ジオン公国側の主人公ダリル・ローレンツがいるのですが、このうち後者を演じたのが木村良平さん。
青春アドベンチャーでは、23歳の時に「一瞬の風になれ」で主人公・神谷新二の兄の神谷健一を演じていました。
もともと劇団ひまわり所属の子役だった木村良平さんが、テレビアニメ「東のエデン」の滝沢朗で主役を務め知名度が上がるのはこの2年後になります。
なお、イオ・フレミング役の中村悠一さんは青春アドベンチャーへは出演されていないようです(ご存知のかたがいらっしゃいましたらご教示下さい)。
「挫折するプロジェクトX」がテーマの「MS IGLOO」。
ジオン軍側が主人公の異色の作品でした。
主人公のオリヴァー・マイ技術中尉を演じた石川英郎さんは「魔岩伝説」に出演されていた…らしいのですが、正直、良く覚えていません…
ガンダムの主人公らしくない、物事をあまり深く考えないシローを演じたのが檜山修之さん。
青春アドベンチャーで出演された2作品は、それぞれ池田秀一さん、桑島法子さんという有名声優さんとの共演でした。
また、「仮想の騎士」ではシャアと、「イカロスの誕生日」ではアムロと共演していたことになります。
「銀河英雄伝説」のラインハルト、「ドラゴンボール」のベジータなど、強いけど内向的な役が多い堀川さん。
0083で演じたコウも、どこかいじけたところのある役でしたが、「黄昏のベルリン」で演じる役も思い込みが激しくちょっと残念な青年の役であり、「マージナル」ではエメラダというこれも物静かな青年役でした。
なお、0083でヒロインであるニナ・パープルトンを演じた佐久間レイさんはFMシアター「沈黙とオルゴール」に、敵役であるアナベル・ガトーを演じた大塚明夫さんは「王の眠る丘」や「星を掘れ!」に出演されています。
従来のガンダムの主人公像を覆す、明るくタフな主人公ジュドーを演じたのは矢尾一樹さんです。
青春アドベンチャーでは「天使のリール」で上川隆也さんと共演しています。
アムロ・レイとシャア・アズナブルの物語の決着を描いた「逆襲のシャア」。
演じた声優さんはファーストガンダムと同じです。
後に「機動戦士ガンダムUC」の主人公バナージを演じることになる内山昂輝さんは、子役時代に青春アドベンチャーの「海辺の王国」に主演されていました。
ちょっとしたトリビアですね。
映画ハリーポッターの吹き替え以降、声優としても人気の小野賢章さんですが、もとは劇団四季の「ライオンキング」にも出演された子役であり、子役時代には青春アドベンチャーでは「光の島」、「闇の守り人」に出演されています。
成人後も上記の作品に主演されており、青春アドベンチャーではおなじみの出演者です。
それにしても「閃光のハサウェイ」は1989年から発刊された小説が原作なのですが、こんな後味の悪い作品を2020年に今更アニメ化することに驚きです。
小説版と同じ結末にするのでしょうか。
残念ながら、「機動戦士Zガンダム」(U.C.0087、カミーユ・ビダン役・飛田展男さん)、「機動戦士0080 ポケットの中の戦争」(U.C.0080、アルフレッド・イズルハ役・浪川大輔さん又はバーナード・ワイズマン役・辻谷耕史さん)、「機動戦士ガンダムF91」(U.C.0123、シーブック・アノー役・辻谷耕史さん)あたりがみつかりません。
いずれもベテランの方々なのに。
「機動戦士0080 ポケットの中の戦争」については、この作品でガンダムを操縦するクリスチーナ・マッケンジーを演じる林原めぐみさんは出演経歴がある(サイコサウンドマシン)のですが、この作品はガンダムの操縦者が主人公ではないという異色の作品ですし。
また、ヒロインであれば、「機動戦士Zガンダム」の松岡ミユキさん(ファ・ユイリィ役・アルバイト探偵)、「機動戦士ガンダムF91」の冬馬由美さん(世界でたったひとりの子、名馬 風の王など)などが見つかるのですがこれももちろん主人公ではありません。
主役の方がみつかたったら正式に追加したいと思います。
また、「機動戦士ガンダムNT(ナラティブ)」において主人公の一人とされているリタ・ベルナルは2011年の青春アドベンチャー「なくしたものたちの国」に主演された松浦愛弓さんが演じています。
ただし、この作品で一人だけ主演を選ぶならばやはりヨナ・バシュタ役の榎木淳弥さんだと思うので上の一覧に入れませんでした。
子役出身の松浦さんと違い、榎木さんは子役や舞台の経験はなさそうなので、今後もこのリストに入る可能性は低いかもしれません。
■シリーズ「青アドポーカー」
作品間の緩やかな繋がりを楽しむこの企画。
その他の記事の一覧はこちらです。