【特集】ラジオドラマで歴史上の人物を知る(日本史編)

ゆるゆるつながり

特集【日本史上の有名人物が登場する青春アドベンチャー作品】

本ブログは青春アドベンチャーを始めとするNHK-FMのラジオドラマ番組で放送されたラジオドラマを紹介するブログです。
ラジオドラマ番組ですので、基本的にフィクションの作品が放送されるのですが、歴史時代小説や伝奇小説を原作とする作品の場合、当然、歴史上の実在の人物が登場することもあります。

日本史における実在人物

この記事では、本ブログで紹介した作品に登場する、主な歴史上の人物を紹介したいと思います。
もちろんフィクションですので、歴史上の事実とは異なる部分が多いことには注意が必要です。
でも、無味乾燥な歴史年表を見ているだけでは、なかなか歴史への興味は湧きません。
歴史全体に興味を持つ一助として、ラジオドラマをご利用頂けたらと思います。

実在の人物が登場する作品一覧

なお、今回紹介した「歴史上の実在の人物」は、教科書に載るか、他のフィクションで著名なレベルの人物に限っています。
そのため、「ふたつの剣」や「風になった男」などは実在の人物が登場するとはいえ、著名人とまではいえないため、今回の一覧には入れていません。
また、たくさんの実在の人物が登場する作品の場合、1作品2~3名程度に絞っています。
さらに、厳密には歴史上の人物そのものとは言えない場合(サンタクロースが歌ってくれた月下花伝 時の橋を駆けてなど)は原則として掲載しませんでした。
(注:敬称略です)

弥生時代

時砂の王

  • 卑弥呼(演:純名里沙)
時砂の王 原作:小川一水(青春アドベンチャー)
22世紀、謎の増殖型戦闘機械群ETとの戦いにようやく勝利しつつあった人類は重大な事実に気が付く。ETは過去に遡行し、機械群と戦う能力を持たない過去の人類を滅ぼすことにより人類絶滅を目論んでいたのだ。衝撃を受けた人類は、総力を挙げて人型人工知性体メッセンジャーを過去に送り込み、過去の人類と共同戦線を組むが一歩及ばず、ETはすでに400以上の集団をさらに過去に送り出した後であった。追い詰められた人工知性体は、ETの最終目標を人類発祥の時代-10万年前-と断定、そこを絶対防衛線として強固な陣地を構築。人類の歴史を食い荒らしながら過去に遡行するETと、人類発祥の時代を基地として迎撃を始めた人工知性体との最前線は、紀元3世紀の東アジアの小島に定められた。「親魏倭王」を名乗る少女が治める島国に。

飛鳥時代

645~大化の改新・青春記~

  • 中大兄皇子(演:松田洋治)
  • 中臣鎌足(演:大沢健)
645~大化の改新・青春記~ 作:ウォーリー木下(青春アドベンチャー)
僕の名前は中大兄皇子(なかのおおえのおうじ)。悪友たちからは「おうじ」とか「なかちゃん」とか呼ばれている。今日、西暦645年6月12日、僕ら5人の悪ガキグループは、ある大きなことを実行に移そうとしている。チェンジ・ザ・ワールド!政権を握る蘇我入鹿を暗殺してクーデターを起こすのだ!しかし、自分で言うのも何だが、僕らって何となく頼りない。暗殺のリハーサルをしてみたものの、みんな、どこか真剣味に欠けている気がする。これで無事にクーデターは成功するのだろうか。

奈良時代

いまはむかし~竹取異聞~

  • 藤原不比等(演:清水明彦)
いまはむかし~竹取異聞~ 原作:安澄加奈(青春アドベンチャー)
平城京に遷都してから2年。武官の家に生まれた弥吹(やぶき)は、武人になることを厭い、幼なじみの薬師の娘・朝香(あさか)とともに、父のいる都から逃げ出す。しかし、貴族の若さまで生活力に欠ける弥吹はたちまち路銀に困ってしまう。自分が誇れるのは多くの書物を読んでいることだけと考えた弥吹は、市場の辻に立って今までに読んだ多くの物語を語り聴かせることで金を得ようと思い立つ。「いまはむかし! いまよりももっとむかし…」弥吹の語りが、輝夜(きよ)と阿生(あき)というふたりの少年との出会いを生み、ふたりとの出会いが、弥吹と朝香の運命をも変えていくことを、この時の弥吹はまだ知らない。

ドラマ古事記~神代篇~

  • 太安万侶(演:石坂浩二)
  • 稗田阿礼(演:戸田恵子)
  • 藤原不比等(演:江守徹)
ドラマ古事記~神代篇~ 作:市川森一(特集オーディオドラマ/青春アドベンチャー)
平城京に遷都したばかりの大和朝廷では、時の権力者、右大臣・藤原不比等(ふじわら・の・ふひと)が新しい国造りの方策を練っていた。不比等の考える新しい国は、漢文で国史を編纂し、大国・唐からも歴史ある律令国家として認められる国でなければならない。そのために不比等は、国一番の碩学で、漢文の大家である太安万侶(おお・の・やすまろ)と、一度聞いたことは決して忘れないという驚異の記憶力を持つ語り部・稗田阿礼(ひえだ・の・あれ)に国史の編纂を命じる。阿礼は、天武天皇の御代に国史の暗記を命じられた人物であるが、実は安万侶とも浅からぬ因縁がある人物であった。

平安時代

鬼の橋

  • 小野篁(演:多賀基史)
  • 坂上田村麻呂(演:石田太郎)
鬼の橋 原作:伊藤遊(青春アドベンチャー)
平安時代前期。貴族である小野岑守(おの・の・みねもり)の息子である少年・小野篁(おの・の・たかむら)は一緒に遊んでいた異母妹を不慮の事故で亡くしてしまう。深く悲しんだ篁であったが、妹が死んだ井戸の底へ赴いたところ、そこが異世界への入り口であることに気がつく。篁が辿り着いた異世界は鬼が徘徊する死者の国であり、先年死んだはずの征夷大将軍・坂上田村麻呂が人々の霊を鬼から守っていた。田村麻呂の助言により妹を捜すことを諦めて地上に戻った篁だが、それ以降、鬼を巡る事件に巻き込まれていくことになる。

小袖日記

  • 紫式部(演:純名里沙)
小袖日記 原作:柴田よしき(青春アドベンチャー)
不倫相手に別れを告げられた29歳の“あたし”は、公園でヤケになって騒いでいるときに雷に打たれてしまった。そして、ふと気がつくと、見知らぬ時代、見知らぬ場所にいることを知る。彼女は平安時代にタイムスリップ、それも「小袖」という女官の体の中に精神だけタイムスリップしてしまったのだ。小袖は中宮の家庭教師をしている才媛である香子(こうし)という女性に仕えているという。仕方なく小袖として生活を始めた“あたし”だったが、実は香子は後生に「紫式部」として知られることになる女性だった。こうして、小袖と香子はコンビを組んで、後に「源氏物語」としてまとめられる様々な物語の元ネタとなる事件に取り組んでいくことになるのだった。

白狐魔記 源平の風

  • 源義経(演:川口覚)
  • 武蔵坊弁慶(演:いわいのふ健)
白狐魔記 源平の風 原作:斉藤洋(青春アドベンチャー)
狐を狩る一方で、狐に騙されることを恐れてもいる。そんな賢いと同時に愚かな、人間という不可思議な生物に興味を持ち、人間の言葉を覚えようと思い立った一匹の狐がいた。そして、彼は、ある若武者に出会う。崖を駆け下りていく鹿を指さし、「鹿も獣なら馬も獣。同じ崖を降りられないはずがない」と宣言し、自ら崖を騎馬で駆け下りていく、その若者の名は源義経。彼の作り出した凄惨な戦場を目の当たりにして、狐は再び考え込む。なぜ、彼は、そして彼ら人間は、そうまでして殺し合うのか。後に「白狐魔丸」(しらこま・まる)と名乗ることになるその狐は、人間という不思議な生き物への興味を募らせていくのだった。

成吉思汗の秘密

  • 源義経(演:新克利)
  • 武蔵坊弁慶(演:勝部演之)
成吉思汗の秘密 原作:高木彬光(アドベンチャーロード)
名探偵・神津恭介、病に倒れる!衝撃的な知らせに友人の探偵作家・松下研三は慌てて病院に駆け付けたが、病気は盲腸で、命に別状はないとのこと。ほっとするとともに普段多忙な神津を休養させるいい機会だと考えた松下だが、無聊を託つ神津は今にも退院してしまいそうだ。そこで松下は一計を案じ、神津にあるゲームを提案する。日本史最大のミステリー「源義経=ジンギスカン説」を神津の天才的な頭脳をもって病床にいながらにして解いてみたはどうかと提案したのだ。

タイムスリップ源平合戦

  • 源義経(演:今井朋彦)
  • 武蔵坊弁慶(演:服部博行)
タイムスリップ源平合戦 原案:鯨統一郎、脚本:山本雄史(青春アドベンチャー)
「タイムスリップ明治維新」の事件で幕末にタイムスリップし、やっとの思いで現代へと帰ってきた女子高生・麓(ふもと)うらら。年齢・体型も元の女子高生に戻って再び高校生活を謳歌していたが、デートで訪れた鎌倉の由比ヶ浜で携帯カラオケを熱唱しているときに再び過去へとタイムスリップしてしまう。今回、目覚めた時代は平安末期、源平争乱の時代。今度もやはり何者かの手によって歴史が改変されており、源義経が挙兵していないなど微妙におかしい歴史になっている。うららは、今回も出会った25世紀人の剣崎薔薇之介(けんざき・ばらのすけ)や時間捜査官の石松とともに、歴史を正しい道に戻して、元の時代に帰るための奮闘を始めるのだが…

時の旅人

  • 空海(演:納谷悟朗)
時の旅人 作:佐藤ひろみ(FMシアター)
10月、秋の初め。大学を中退した真生(まお)は、今、四国、徳島の道をバイクで走っている。走って走って走りつくしたら何かが見えるかもしれない。そんな思いを胸に一人走り続ける彼が徳島の田舎町で、ある老人に出会う。売れるかもわからない野菜を暢気に売っている老人をうさん臭く見ていた真生だが、飄々としていた老人が彼に言い放った一言に心臓がドクンと鳴った。「お前、後ろにだれか背負うているな」

風神秘抄

  • 源義平(演:今井朋彦)
  • 後鳥羽上皇(演:井上倫宏)
風神秘抄 原作:荻原規子(青春アドベンチャー)
平治元年(西暦1160年)。源氏と平家は決戦の時を迎えていた。いわゆる「平治の乱」である。この戦いに臨む源氏の棟梁の長男、”悪源太”義平の旗下に、初陣の坂東武者がいた。名を草十郎(そうじゅうろう)という。草十郎は剣もよく使うが、笛も名手であった。そして、始まった戦い。源氏方は善戦するものの、結局、義平は刑死し、草十郎もまた混乱の中で盗賊・正蔵に捕縛されてしまう。草十郎に戦いの無意味さと武士であることの空しさを諭し、武士の身分を捨てることを求める正蔵。動揺する草十郎だが、正蔵に連れられて赴いた京の都で、糸世(いとせ)という名の白拍子の少女に出会う。糸世の舞と草十郎の笛の出会いにより、歴史はその動きを大きく変えていく。

夢源氏剣祭文

  • 安倍晴明(演:松田洋治)
  • 渡辺綱(演:木場勝巳)
夢源氏剣祭文 原作:小池一夫(青春アドベンチャー)
平安時代。4歳の少女・茨木(いばらき)は、都にいる父を探して旅をしている途上で母を亡くし、天涯孤独の身の上になってしまう。さらに、追い打ちを掛けるように鬼に襲われた茨木は、辛くも命を守ることができたものの、鬼に耳をかじられてしまう。そして、茨木は、その後に出会った山姥から不吉な予言を受ける。すなわち「鬼にかまれた者は、その毒により、徐々に鬼に変じていく」と。多くの武人、陰陽師、貴族達との関わりの中で、少女・茨木にどんな運命が待ち受けているのか。

鎌倉時代

白狐魔記 蒙古の波

  • 日蓮(演:酒向芳)
  • 竹崎季長(演:北村有起哉)
白狐魔記 蒙古の波 原作:斉藤洋(青春アドベンチャー)
白駒山で修行をして化身の術が使えるようになった狐・白狐魔丸(しらこま・まる)。佐藤忠信のために戦った疲れから長い眠りについて約80年。ようやく目覚めた時、忠信が命を賭けて守った源義経は殺され、義経・忠信主従を討った源頼朝の子孫も実権を失い、その家臣の北条氏が権勢を振るう世の中となっていた。師匠の仙人に勧められ、再び人間観察の旅に出る白狐魔丸。その旅の途中で、彼は市谷小平太や北条時輔といった争い事を好まない、芸術家肌の武士達に出会う。しかし、彼らもまた権力争いの渦に巻き込まれていくのだった。そんな中、日本に蒙古からの使者が現れ、世情は不穏な気配を帯び始める。

南北朝時代

白狐魔記 洛中の火

  • 楠木正成(演:渡辺徹)
白狐魔記 洛中の火 原作:斉藤洋(青春アドベンチャー)
人間に興味を持ち、仙人のもとで修行をするうちに、様々な力を持つに至った狐、白狐魔丸(しらこま・まる)。思いもよらない力を発揮して元の大軍を覆滅してしまい、大きな後悔を胸に眠りについた彼が、次に目を覚さましたのは51年後だった。京の都で聞いたところによると、天皇の反乱という前代未聞の事態こそ幕府によって鎮圧されたものの、天皇のシンパである楠木正成なる人物が、圧倒的な数を誇る幕府軍を繰り返し撃退しているという。再び戦乱の世が近づいているのだろうか。人間はお互いに争うことをやめられないのだろうか。

戦国時代

霧隠れ雲隠れ

  • 真田幸村(演:海津義孝)
  • 千姫(演:前田悠衣)
  • 淀君(演:こだま愛)
霧隠れ雲隠れ 原作:三田誠広(青春アドベンチャー)
時は戦国時代末期。伊賀の国に生まれた霧隠才蔵は、伊賀忍者の集団戦法が肌にあわず、伊賀組を無断退職して、甲賀忍者・戸沢白雲斎に弟子入りしてしまう。修行の結果、一応いっぱしの忍者になった才蔵のもとに、真田幸村なる武将が優秀な忍者をヘッドハンティングにやってきた。契約金や年俸は気になるものの、とりあえず真田に就職することを決意した才蔵。これが、才蔵の、雄々しくも儚い戦いの物語の始まり…だったのだろうか?

獅子の城塞

  • 織田信長(演:廣田高志)
獅子の城塞 原作:佐々木譲(青春アドベンチャー)
戦国時代末期の1582年、ヨーロッパの築城技術を求めてひとりの石積み職人が海を渡った。彼の名は戸波次郎左(となみ・じろうざ)。ルネッサンス文化の中心地ローマで、3年と期限を決めて修行に打ち込む次郎左だが、彼を取り巻く状況は徐々に変化を始める。パトロンであった織田信長の死、職人仲間との確執、異端審問の陰…「日の本に、攻められても落ちぬ“不落の城”を築きたい」という次郎左の理想がかなう日は来るのだろうか。

ジャガーになった男

  • 伊達政宗(演:鈴木智)
ジャガーになった男 原作:佐藤賢一(青春アドベンチャー)
既に戦国の世は終わっていた。しかし寅吉は諦め切れない。武士として生きる。剣で自分が生きた証を残す。仙台伊達藩の武士・斉藤小平太寅吉は遣欧使節の一員として欧州に渡る。辿り着いたスペインで、寅吉はスペインの「武士」イダルゴ達と出会う。遣欧使節を出奔し、イダルゴ達とともに奥州ならぬ欧州で戦いに生きる寅吉、いや名前を改めミゲル・トラキチ・サイトウ・アッチラ。転戦の末、トラキチの戦いは意外な結末を迎える。17世紀の世界を駆け抜けた奥州武士・寅吉の数奇な運命を描く。

白狐魔記 戦国の雲

  • 織田信長(演:岡幸二郎)
  • 羽柴秀吉(演:岩崎ひろし)
白狐魔記 戦国の雲 原作:斉藤洋(青春アドベンチャー)
楠木正成との悲しい別れから早200年。命の奪い合いを繰り返す武士との付き合いに疲れ果てて、人間社会との関わりを断っていた生真面目な妖狐・白狐魔丸だが、姉とも慕う女狐・雅姫(つねひめ)の誘いを受け、久しぶりに、ある人間を見にいくことにする。その人間の名は織田信長。信長は女性的な容姿とは裏腹に、今まで出会ったどの武士よりも苛烈な男だった。信長や、彼を仇敵と付け狙う不動丸と出会うことにより、白狐魔丸もまた日本史上最も激しい戦乱の世に巻き込まれていくことになる

タイムスリップ大坂の陣

  • 千姫(演:渋谷はるか)
  • 徳川家康(演:沢りつお)
  • 服部半蔵(演:田中英樹)
タイムスリップ大坂の陣 原案:鯨統一郎、脚本:山本雄史(青春アドベンチャー)
いつもどおり、脳天気にたこ焼き屋を探していた女子高生・麓(ふもと)うららのもとに、再び統一執行部のタイムトラベル管理官・石松が姿を現す。石松が言うには、豊臣方と徳川方が一触即発の状態にある1615年の大坂で再び歴史改変が行われつつあり、解決のためにうららの力が必要だという。前作「タイムスリップ川中島」での心の傷から立ち直っていないうららは、一旦は同行を拒否するものの、例によってなし崩し的にタイムトラベルすることになってしまう。そして、過去2回に亘りタイムトラベルしている戦国時代で、うららは意外な人物に再会することになる。

タイムスリップ川中島

  • 安倍晴明(演:磯部勉)
  • 山本勘助(演:小高三良)
タイムスリップ川中島 原案:鯨統一郎、脚本:山本雄史(青春アドベンチャー)
統一執行部の時間捜査官・石松は、1560年の川中島で旧知の女子高生・麓(ふもと)うららの名前を耳にする。うららは、石松と何度も一緒に時間旅行をした特異な経歴の持ち主だが、基本的には21世紀の一女子高生に過ぎないはずだ。うららが何か大きな事件に巻き込まれていることを察知した石松は、すぐさま、うららに決して1560年には来ないように警告を発する。しかし、突如、蛇型の殺人ロボットの襲撃を受けたうららは、さしたる理由もなく、警告を無視してノリと勢いで石松のいる1560年に向かってしまうのだった…

タイムスリップ戦国時代

  • 羽柴秀吉(演:立川三貴)
  • 山内一豊(演:中山龍太朗)
  • 山内千代(演:秋元紀子)
タイムスリップ戦国時代 原案:鯨統一郎、脚本:山本雄史(青春アドベンチャー)
リストラ対象になり自暴自棄になった時間捜査官・石松を追って、21世紀の女子高生・麓(ふもと)うららは戦国時代に飛ぶ。しかし、今回はいつもと違い3人組 -うらら、石松、そして元殺し屋の剣崎薔薇之介- の思惑はそれぞれ全く異なっていた。袂をわかった3人は、本能寺の変に向けて、それぞれの行動を開始するが…

天下城

  • 織田信長(演:岡幸二郎)
  • 羽柴秀吉(演:有川マコト)
天下城 原作:佐々木譲(青春アドベンチャー)
落城の光景が忘れられない。もし城さえ落ちなければ、侵略者の武田に囚われて、奴隷のような毎日を送るようなこともなかったはずだ。だから、虜囚の立場からようやく抜け出した私、戸波市郎太(となみ・いちろうた)がやりたいことと言ったら、城を作ることしかなかった。それも決して落ちない「不落の城」をだ。石積み職人になったのもそのためだ。そして、目の前の傲岸な男はそれをやらせてくれるという。「天下人となる意思を示す城」、すなわち「天下城」。それは決して落ちない「不落の城」でなくてはならない、その男、織田信長はそういったのだ。

笑う20世紀パート4(本能寺の恋)

  • 織田信長(演:及川以造)
笑う20世紀パート4 作:藤井青銅(青春アドベンチャー)
脚本家・構成作家の藤井青銅さんの脚本によるショートショート・ラジオドラマ「笑う」シリーズ。本作品「笑う20世紀 パート4」はその第4弾です。この「笑う」シリーズは、1994年に同名の書籍を原作とする第1弾が制作されて以降、翌年からオリジナルの話を交えつつ、年1作ずつ6年間制作され、2000年からは「踊る」シリーズにバトンタッチされました。なお、このシリーズ、当ブログでは第2弾以降は原作のないオリジナル作品扱いをしていますが、「大合併」と「ギャグ著作権」は最近、kindleなどの電子書籍で発刊された「笑う20世紀 ピンク」、「笑う20世紀 紫」に小説が収録されているようです。

江戸時代

ウブヒメ

  • 徳川綱吉(演:市川しんぺー)
  • 柳沢吉保(演:成河)
ウブヒメ 作:今城文恵(青春アドベンチャー)
お江戸・浅草の裏長屋に住む5人の男女が、竹藪のあばら家に集まっていた。浪人の天野新右衛門、猿回しの音兵衛役、町奴(侠客)の権太、そしてやたらと目力のある武女(むめ)という少女。彼らが目論むのは権力者、柳沢出羽守保明の屋敷の焼き討ち。罪のない町人たちが磔や追放の憂き目にあう徳川綱吉の世を一刻も早く終焉させるのだ。由井正雪すらなし得なかった大事を目論む彼らにはある切り札があった。それこそが武女の持つ“産火(ウブヒ)”の力。正しい人間である自分が、悪いものを灰にするための力。私が火をつけてやる。

エド魔女奇譚

  • 徳川宗春(演:青木玄徳)
  • 徳川吉宗(演:丸山厚人)
エド魔女奇譚 作:小林克彰(青春アドベンチャー)
時は西暦1713年(正徳3年)。松平通春とその近侍・星野藤馬、そして長崎から来たハーフの少年・紅丸(べにまる)が、江戸で起こった少女の大量失血死と尾張藩主・徳川吉通の不審死の謎を話し合うために集まった帰り道でのこと。夕暮れ時。吉原からの帰り道なのになぜか絶えた人通り。彼らの耳元に突然、少女の声が聞こえてくる。「知りたいは、死にたいと同じ。死にたいは、知りたいと同じ。関わらぬが無事というもの。」操られるようにそばを流れる大川に目を向けた3人。流れの中に純白の小袖と袴をまとった金髪碧眼の少女が立っていた。それはあたかも水の上に立っているようだった。彼女こそが「テッサリアの巫女」、そして「名もなきものの僕(しもべ)」…

おろしや国酔夢譚

  • 大黒屋光太夫(演:北大路欣也)
おろしや国酔夢譚 原作:井上靖(アドベンチャーロード)
江戸時代中期の天明2年。千石船・神昌丸は、船長(ふなおさ)大黒屋光太夫を始めとした17人の船員を乗せて伊勢の白子を出帆した。しかし、江戸に向かう途中で嵐に遭い舵を失い、8カ月にも及ぶ苦難の漂流をすることになる。そしてようやく漂着した陸地も、遙か北方のロシアの孤島であった。絶望的な状況のもと、懸命に日本へ帰る方策を探る光太夫達だが、運命は彼らに更なる流転を要求する。カムチャッカ、ヤクーツク、イルクーツク、そして帝都ペテルブルグ。鎖国の時代に、不屈の闘志で広大なロシアを横断した大黒屋光太夫の数奇な運命を追う。

尾張春風伝

  • 徳川宗春(演:今井朋彦)
  • 徳川吉宗(演:多田木亮佑)
尾張春風伝 原作:清水義範(青春アドベンチャー)
江戸幕府中興の祖と讃えられる八代将軍・徳川吉宗に敢然と逆らった男がいた。男の名は尾張藩主・徳川宗春。質素倹約を旨とし農本主義を貫く吉宗に対して、「尾張に極楽を作ってみせる」と啖呵を切って重商主義を推し進める宗春。閉塞感に閉ざされた“享保の改革”の世において、積極財政と規制緩和により庶民の喝さいを浴びた宗春の、春の風のような爽やかな生きざまを描く。

きりしたん算用記

  • 吉田光由(演:辻本祐樹)
きりしたん算用記 原作:遠藤寛子(青春アドベンチャー)
大坂冬の陣から3年。京の都を、汚い身なりの女の子が歩いていた。彼女の名は小菊(こぎく)。年齢は10ばかりだが、大坂の陣で両親を亡くしていた小菊は、奉公していた商家でも盗みの疑いをかけられ戻るところがない。それなのに、また道端で泥棒との言いがかりをつけられてしまった。そんな小菊の身を案じる人間がふたりだけいた。「だいうす町」に住む美しいきりしたんの女性ルチア。そして、京でも豪商・角倉家の一族で、和算を学ぶ吉田与七(よしち)。小菊とルチア、そして与七が出会うとにより、運命の歯車は回り始める。

白狐魔記 天草の霧

  • 天草四郎(演:緒方恵美)
  • 宮本武蔵(演:市川しんぺー)
白狐魔記 天草の霧 原作:斉藤洋(青春アドベンチャー)
奥州の深山、白駒山(しらこまさん)には仙人が住むという。その仙人に弟子入りすれば、多少はまともな法力を得て、藩主・板倉重正さまのお力にもなれるかもしれない。そうして白駒山に旅立った、彼、三河深溝藩の密偵「南蛮堂煙之丞」は、思惑どおり不思議な力を使う男に出会った。しかし彼は「自分は仙人ではない」という。さらに世の中の雑事にかかわる気もないそぶりもしているのだが…いやどうみても、世の中の動きに興味津々だ。性格もお人好しであるのが透けて見えている。そして、ある男が彼のことを「白狐大仙」(びゃっこたいせん)と呼んでいるのを聞いた。能力も凄そうだ。漏れ聴くところによれば正体は狐だそうだが。そんなことは関係ない。こうなったら押しかけてでも弟子にしてもらうしかない。そう、九州は島原で大きな一揆が起きようとしている。板倉さまがその討伐に派遣されそうなのだ。一刻も早く板倉さまのお役に立てる力を得なくては。

白狐魔記 元禄の雪

  • 浅野内匠頭(演:大山真志)
  • 大石内蔵助(演:渡辺徹)
白狐魔記 元禄の雪 原作:斉藤洋(青春アドベンチャー)
天草の乱から60年。さすがに人間との付き合いに疲れた妖狐・白狐魔丸(しらこま・まる)は故郷の白駒山に引きこもり続けていた。一方、師匠の仙人は何やらいそいそと江戸に出かけていく生活を続けている。白狐魔丸が聞くと、江戸で最近はやりの歌舞伎などの芝居に夢中なのだそうだ。「芝居はいい!」とても隠者とは思えない仙人ののぼせぶりに呆れ気味の白狐魔丸。しかし間もなく彼は、まさに芝居の中に紛れ込んでしまったような、ある数奇な事件に巻き込まれていくことになる。彼らと出会ったのは、播州・赤穂。そして事件の発端は、江戸城・松の廊下。

ちはやふる奥の細道’89

  • 松尾芭蕉(演:江守徹)
  • 水戸光圀(演:江守徹)
ちはやふる奥の細道'89 原作:W.C.フラナガン 翻訳:小林信彦(FMシアター)
日米が貿易摩擦で揺れる1989年に颯爽と現れた日本研究家若手ナンバーワンのアメリカ人、W.C.フラナガン。「小津安二郎作品に見られる芭蕉的俳味(ハイミー)」、「素晴らしい日本野球」、「素晴らしい日本文化」などで知られるこの新進気鋭の研究者が今回挑むテーマはずばり松尾芭蕉の「おくのほそ道」。彼によればおくのほそ道における芭蕉の旅には知られざる目的があったのだという。それは「たったひとりの反乱」。

大黒屋光太夫

  • 大黒屋光太夫(演:渡辺謙)
大黒屋光大夫 原作:吉村昭(特集オーディオドラマ)
思えば、信じられないほど遠くへ来たものだ。伊勢の白子の一介の船頭に過ぎなかった、この大黒屋光太夫が、ロシア帝国の首都ペテルブルグにいるのだ。船を失い、紀州様から託された大事な船荷の米も失った。そして、出港時には16人いた部下達も、長い漂流と放浪の果てに次々と死亡し、先日、九右衛門が死亡した今となっては、庄蔵、小市、新蔵、磯吉の僅か4人だけになってしまった。船頭としての責任を痛切に感じる。しかし私はここで下を向くわけにはいかない。日本に帰るのだ。生き残った全員を連れて日本へ帰るのだ。そのためには、もうこの国の皇帝に直訴するしかない。この国で出会えた最良の人物、ラックスマンの助力もある。女帝エカテリーナ二世と面会して何としても帰国の許可を取り付けるのだ。

火喰鳥 羽州ぼろ鳶組

  • 田沼意次(演:陰山泰)
火喰鳥 羽州ぼろ鳶組 原作:今村翔吾(青春アドベンチャー)
藩が用意した支度金はわずか200両。火消組は維持するだけで年間1000両はかかる。しかも、実際に消火作業を行う鳶(とび)は定員を遙かに割り、補佐役は経験皆無の若造のみ。火消に欠くことのできない七つ道具すら満足に揃っていない。そんな新庄藩・火消組をわずか200両で再建せよと?「火喰鳥」と呼ばれ、江戸一番の火消と持て囃されたのは昔のこと。今の俺にそれができるだろうか。いや、もう一度、向き合うと決めたのだ。だからこそ、家老の前でこう宣言する。「火消として必ずや名を上げて見せましょう。2年、いえ1年と半で結構。ただし…」条件はただひとつ。「拙者のやりように一切の口出し無用に願います。」

碧眼の反逆児 天草四郎

  • 天草四郎(演:松風雅也)
碧眼の反逆児 天草四郎 原作:松原誠(青春アドベンチャー)
島原で一揆を指導している少年は絶世の美男子だという。江戸に住む売れない南蛮絵師・山田右衛門作(えもさく)は、その少年・天草四郎時貞の独占スクープ画を描いて一発当てようと目論んで島原に潜り込んだ。そこで目にしたのは圧倒的な指導力をもつ四郎に率いられた、総勢3万人に及ぶ一揆軍。四郎の巧みなアジテーションで士気は雲を突くほど高い。しかし幕府は、すでに一揆が松島藩の手に負えなくなったと判断し、一揆制圧のために直属の幕府軍を差し向けることを決意していた。寛永15年1月1日、傍観者から当事者への転換を余儀なくされた右衛門作の目に、一揆の顛末はどう映るのか。

魔岩伝説

  • 遠山景元(金四郎)(演:細見大輔)
魔岩伝説 原作:荒山徹(青春アドベンチャー)
時は江戸時代後期の文化8年。50年ぶりの朝鮮通信使の来訪を控えた江戸で、若侍・遠山金四郎景元は一人の若い女を救う。その女性・春香(チュニャン)は朝鮮通信使に関する重大な秘密を知っているという。春香に誘われ朝鮮へと渡った景元を待っていたのは剣術と魔術が交差する一大活劇。そして景元が知ることになる歴代朝鮮王朝が秘めてきた謎と徳川幕府との密約。名奉行として後世に名を残すことになる「遠山の金さん」の若き日の大冒険。

柳生非情剣

  • 徳川家光(演:渡部豪太)
  • 柳生十兵衛(演:小手伸也)
  • 柳生宗矩(演:津田寛治)
白狐魔記 元禄の雪 原作:斉藤洋(青春アドベンチャー)
天草の乱から60年。さすがに人間との付き合いに疲れた妖狐・白狐魔丸(しらこま・まる)は故郷の白駒山に引きこもり続けていた。一方、師匠の仙人は何やらいそいそと江戸に出かけていく生活を続けている。白狐魔丸が聞くと、江戸で最近はやりの歌舞伎などの芝居に夢中なのだそうだ。「芝居はいい!」とても隠者とは思えない仙人ののぼせぶりに呆れ気味の白狐魔丸。しかし間もなく彼は、まさに芝居の中に紛れ込んでしまったような、ある数奇な事件に巻き込まれていくことになる。彼らと出会ったのは、播州・赤穂。そして事件の発端は、江戸城・松の廊下。

幕末

カムイの剣

  • 小栗上野介(演:塚本信夫)
タイムスリップ明治維新 原作:鯨統一郎(青春アドベンチャー)
麓(ふもと)うららは、名前はちょっと変わっているが、どこにでもいる今時の女子高生。苦手な日本史の試験に備えるため、教科書と司馬遼太郎作の「龍馬がゆく」文庫版全8巻を持って帰宅する途中で、不審な男にぶつかった。そしてふと気がつくと、なぜかうららは幕末の江戸にいる自分に気がつく。戸惑いながらも、桂小五郎、伊藤博文、高杉晋作といった幕末のスター達に出会い、浮かれるうらら。しかし、架空の人物であるはずの“森の石松”まで登場するなど、この世界はどこか様子がおかしい。実はこの世界はオリジナルの幕末ではなく、時間犯罪者により改変された歴史の支流であるという。そして、その歴史の改変を是正し歴史の本流に戻すことによってタイムトラベラーは元の時代に帰ることが出来るが、改変が一定限度を超えてしまうと逆に帰ることが出来なくなってしまうという恐ろしい話らしい。うららは現代に戻るために明治維新の実現に奔走することになるのだが…

カムイの剣 パート2

  • 伊藤博文(演:片岡弘貴)
  • 西郷隆盛(演:木下秀雄)
  • 土方歳三(演:八木光生)
カムイの剣 パート2 原作:矢野徹(アドベンチャーロード)
幕末の時代にアメリカ大陸に渡った抜忍・カムイ次郎は、幾多の冒険の末、宿敵・天海を倒し海賊キャプテン・キッドの財宝を手に入れた。そして時は明治元年、初夏。ジローム・カムイと名を変えた次郎は、貿易商「サムエル商会」の主として、日本の政財界に隠然たる影響力を確立。プライベートでも生涯の伴侶を得て得意の絶頂にあった。しかし、激動の時代はまだ彼に安穏な生活を許さない。かつて天海の配下だった幕府直轄隠密集団の残党は次郎の命を狙い、戊辰戦争の行方もまた定かではない。そうした中、次郎はある理由から、父祖の地、蝦夷へと旅立つことになるのだが。

月下花伝 時の橋を駆けて

  • 沖田総司(演:安西慎太郎)
  • 土方歳三(演:丸山厚人)
  • (※)厳密には史実の人物とは異なる

月下花伝 時の橋を駆けて 原作:越水利江子(青春アドベンチャー)
2か月前、おじいちゃんが亡くなった。道場主だったおじいちゃんがいなくなった道場はいつもひんやりしたままだ。私の取柄と言ったらおじいちゃんから習っていた古武術だけ。同じ姉妹でも、女優をしている美人の姉とは比較にもならない。でも、学校をやめる決意はした。今日からは自分の力で何かをしてみせる。でも何をしたらいいのかわからない。だから、毎日、おじいちゃんの残した古い未編集の映画ばかり見ていたのだけど。そのフィルムに移っている新撰組の沖田総司を見ているうちに不思議なことが起こったのだ…

タイムスリップ明治維新

  • 小栗上野介(演:岩下浩)
  • 勝海舟(演:鶴田忍)
  • 西郷隆盛(演:有川博)
タイムスリップ明治維新 原作:鯨統一郎(青春アドベンチャー)
麓(ふもと)うららは、名前はちょっと変わっているが、どこにでもいる今時の女子高生。苦手な日本史の試験に備えるため、教科書と司馬遼太郎作の「龍馬がゆく」文庫版全8巻を持って帰宅する途中で、不審な男にぶつかった。そしてふと気がつくと、なぜかうららは幕末の江戸にいる自分に気がつく。戸惑いながらも、桂小五郎、伊藤博文、高杉晋作といった幕末のスター達に出会い、浮かれるうらら。しかし、架空の人物であるはずの“森の石松”まで登場するなど、この世界はどこか様子がおかしい。実はこの世界はオリジナルの幕末ではなく、時間犯罪者により改変された歴史の支流であるという。そして、その歴史の改変を是正し歴史の本流に戻すことによってタイムトラベラーは元の時代に帰ることが出来るが、改変が一定限度を超えてしまうと逆に帰ることが出来なくなってしまうという恐ろしい話らしい。うららは現代に戻るために明治維新の実現に奔走することになるのだが…

武揚伝

  • 榎本武揚(演:成河)
  • 勝海舟(演:北村有起哉)
  • 土方歳三(演:丸山厚人)
武揚伝 原作:佐々木譲(青春アドベンチャー)
榎本釜次郎武揚(ぶよう/たけあき)がオランダ留学から戻ったのは1867年(慶応3年)。少禄とはいえ武士の子である武揚がエンジニアを目指したのは、この国難の時代、日本には100の議論を重ねるより100人の技師が必要だと思ったからだ。しかし、幕府発注の最新鋭艦・開陽丸(かいようまる)を操船して帰国した武揚を待っていたのは、予想を超えて急転していく時代の流れだった。最新鋭の軍艦という確固たる武力を掌握する武揚。ゆえに、時代は彼を徳川家に忠実な一技師であることを許さない。阿波沖海戦、江戸脱走、奥羽越列藩同盟への参加、そして函館戦争。流転の幕臣が遂にたどり着いたのは、衆議で国のあり方を決める「共和国」というひとつの夢であった。

鷲の歌

  • 島津斉彬(演:清水明彦)
鷲の歌 原作:海音寺潮五郎(青春アドベンチャー)
江戸時代も末期を迎えつつある安政4年。琉球国は糸満の漁師・赤人(あかひと)は、難破し流れ着いた土佐から江戸を経て、4年ぶりに故郷の土を踏んだ。4年の歳月の中で、赤人には忘れられない言葉がある。漁師出身でありながら米国から帰国して旗本に取り立てられたジョン万次郎の言葉。「米国では能力次第でこのような出世は当たり前のこと。日本も変わりつつある。そして琉球も変わっていくはずだ。」果たして、万次郎の予言のとおり、清国と薩摩藩による二重支配のなかで微睡んできた琉球にも変化が起きつつあった。その変化は、糸満の漁師に過ぎなかった赤人をも巻き込んいくのであった。

明治時代以降

鷗外 青春診療録控 千住に吹く風

  • 森鷗外(演:田中俊介)
  • 西周(演:竹田雅則)
鷗外 青春診療録控 千住に吹く風 原作:山崎光夫(青春アドベンチャー)
小説・詩・戯曲など自ら文学史に残る多くの著作を残した一方、積極的に啓蒙活動を行い多くの後進を見出した日本近代文学の祖のひとり。あるいは陸軍の軍医として主要なポストを歴任し、最後には軍医総監(中将相当)にまで昇りつめた謹厳な軍官僚。しかし、その男、森鷗外にも青春時代はあった。小説「舞姫」へと昇華されたドイツ留学中の出来事?いやいや鷗外は留学前に“若先生”として父の医院を手伝っていた時代があるのだ。この物語は、まだ何者でもなかった若き“森林太郎”の町医者としての日々の記録である。

怪人二十面相・伝

  • 太宰治(演:田井順三)
北村想の怪人二十面相・伝 (青春アドベンチャー)
昭和20年、太平洋戦争終戦。敗戦、闇市、浮浪児、特攻隊崩れ。東京は混乱の最中にあったが、それでも庶民はたくましく生きていた。そして終戦とともに彼も戻ってきた。彼、そう、戦争へと向かっていた暗い時代に、肥え太る金持ちを狙って大胆な盗みを何度も成功させ、世間をアッと言わせた世紀の大怪盗。名探偵・明智小五郎と何度も大立ち回りを演じて世間の喝采を浴びた希代の怪人。国立博物館の上空で爆発する気球とともに消息を絶った怪人二十面相が東京に帰ってきたのだ。しかし東京の庶民達は知らない。復活した二十面相は、二十面相であっても戦前の二十面相ではないことを。師匠の思いを継ぐための遠藤平吉の冒険が始まったのだということを。

シブちゃん

  • 渋沢栄一(演:西尾友樹/金内喜久夫)
シブちゃん 原作:香取俊介・田中渉(青春アドベンチャー)
“シブちゃん”こと、都立池袋西高・定時制2年生の大河原渋(おおがわら・しぶ)が姿を現したのは、行方不明になってから1週間後だった。この1週間の間、何をしていたのかを一切語らないシブちゃん。しかし、シブちゃんの中の何かが変わっていた。父親は事業が失敗して破産・失踪、母親は難病でもう何年も生きられない。すっかり人生を諦めかけていたはずのシブちゃんが、一念発起。起業して母親の手術費用1億5千万円を稼ぐと言い出したのだ。そう、確かにシブちゃんは変わった。周りの人間には1週間でも、シブちゃんにとっては8年間の歳月が過ぎていたのだ。それもただの8年間ではない。幕末から明治に至る濃密な8年間を渋沢栄一という希代の偉人と伴に駆け抜けたのだ。渋沢栄一の言葉を胸に、シブちゃんと仲間達の“エコ食堂”が動き始めた。

人工心臓

  • 江戸川乱歩(演:橋本淳)
人工心臓 原案:小酒井不木、作:長谷川彩(青春アドベンチャー)
私、江戸川乱歩が探偵小説家として世に出ることができたのは小酒井不木の推薦によるところが大きい。しかし、不木の体が弱いこと知っていながら彼に創作を進め、しかも晩年ろくに彼に手紙を書く事すらしなかった。不義理をしたという負い目あればこそ、彼の全集の取りまとめに引き受けたのだが…やはり不木の妻・久枝は私に腹を立てているのだろうか、あのような奇妙なことを言い出すなんて。「人工心臓は実在致します…」

ツングース特命隊

  • 明石元二郎(演:菅生隆之)
ツングース特命隊 原作:山田正紀(青春アドベンチャー)
1914年、朝鮮で武器商人をしている武藤は、伝説的な謀略家として後生に名を残すことになる明石元二郎陸軍大佐から呼び出しを受ける。明石は武藤に対し、6年前にシベリア奥地・ツングースで起こった謎の大爆発を探るために、現地に潜入せよという。明石は謎の大爆発がロシアの核兵器開発に関係するものではないかと疑っていたのだ。武藤は要請を断ったが、明石の脅しにより、この探索行を受け入れざるを得なくなってしまう。人跡未踏の秘境、正体不明の事件、信用のおけない同行者、探索行に横槍を入れる怪しい連中、そして大国の陰謀。数々の不安材料があるなか、武藤は大爆発の真相を探るために現地へと向かう…

帝都誘拐団

  • 勝海舟(演:斎藤隆)
  • 樋口一葉(演:横田砂選)
帝都誘拐団 原作:加納一朗(アドベンチャーロード)
明治22年、ある日の夕刻。樋口奈津は、思い詰めた表情で身投げをしようしている15、6歳の少女に出会った。事情を聴いてみると、少女は外出中に、奉公先の幼い娘を見失ってしまい、主人にひどく叱責されたという。奈津から口添えを依頼された文明新聞社の社主・前沢天風は、少女と伴に少女の奉公先に向かうが、そこで行方不明の娘がまだ帰っていないことを知らされる。気になった天風は帝都中の行方不明者の情報を集め始めるが、その結果、少なくと22人の女が理由なく行方不明になっていることを知る。繁栄を謳歌する帝都・東京の裏側で何が起こっているというのか。

微妙なラインナップ

藤原不比等や安倍晴明、義経・弁慶主従、織田信長のように何度も登場している人物もいます。
ただ全般的にみて一部を除き、超大物とはいいがたい、微妙なメンツですね。
青春アドベンチャーでは、メジャー過ぎない微妙な題材が選ばれていることがよくわかるラインナップです。
実は次回の特集である、第二弾「世界史編」も結構地味目のラインナップです。


■歴史の視点でみるオーディオドラマ
あの作品はこの作品と同じ時代、この作品に登場したあの人物はこちらの作品にも登場している!
時代背景を知れば作品はもっと楽しめる。
日本史・世界史の観点から作品をオーディオドラマを分類してみました。


■シリーズ「青アドポーカー」
作品間の緩やかな繋がりを楽しむこの企画。
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