本作品「踊る21世紀 Part2」は1994年から制作されてきた藤井青銅さん脚本のオムニバスコメディラジオドラマ「笑う・踊る」シリーズの最終作になります。
藤井青銅さんと言えば1993年から(関連作品を含めると1991年から)2009年まで毎年年末に放送されたショートコントシリーズ「年忘れ青春アドベンチャー・干支シリーズ」が有名なのですが、この「笑う・踊る」シリーズもなかなかの長期シリーズでした。
両シリーズはともにコメディ調の作品で、1回15分ごとに完結しているのも同じ(「笑う世紀末探偵」を除く)です。
しかし、「干支シリーズ」がその1回15分をさらに細かく分けてその年の複数の出来事をオチ付きのショートコントにしているの対し、「笑う・踊る」シリーズは15分で1ストーリーとなるショートショートドラマとして作られており、一応、すみわけができていました。
ただ「踊る21世紀」に入って以降は時事ネタが増え、特にこの「踊る21世紀 Part2」は全話時事ネタなうえにオチがとてもコント的で「干支シリーズ」を彷彿とさせる出来になっています(さすがにこの年の干支シリーズ「ひょうたんから’午’」とネタは全くかぶっていません)。
さて、各回の概要等は以下のとおりです。
◆第1話 「マイオンリーライン」
◆第2話 「捨てられて」
◆第3話 「そら見たことか」
◆第4話 「距離と時間の問題」
◆第5話 「我も我もとスパイラル」
前記のとおりかなり「干支シリーズ」と被る内容になってしまったこの作品。
しかも今までの「笑う・踊るシリーズ」の半分の全5回構成で、さらに1回15分といいつつ実質的な放送時間は11~13分程度で残り時間は洋楽を流すという今一つやる気が感じられない構成。
完全に役割を終えた感のあるこのシリーズはこの作品をもって終焉を迎えることになります。
【藤井青銅原作・脚本・脚色の他の作品】
青春アドベンチャーの長い歴史において、最も多くの脚本と最も多くの笑いを提供しているのが脚本家・藤井青銅さんです。こちらに藤井青銅さん関連作の一覧を作成していますので、是非、ご覧ください。