格付:A

格付:A

還れ、大山へ(かえれ、だいせんへ) 作:よしおよしたか(FMシアター)

「遠藤権造(えんどう・ごんぞう)さんの様子を見てきて欲しい」アパートの大屋にそう頼まれた私は遠藤老人の部屋を訪ねた。私の職場は、区役所の高齢福祉課。独居老人の見守りや万相談対応が仕事だ。遠藤老人はもともと足が悪く、言葉も不自由だったが、その日、部屋に訪ねてみると特に体調が悪そうだった。仕方がない。遠藤老人を外に運びだそうとした私だったが、彼が手に持っていた手ぬぐいを引っ張ったところ、突如、彼は暴れ出し、私を羽交い締めにし始めた。苦しい…抵抗の末、やっと意識を取り戻した「私」だが、周りを見るとなぜか山深い里に女性とふたりでいることに気がついた。自分は一体、どうしてしまったのだ?足が動かない。言葉も出ない。ケガをしているのだろうか。
格付:A

ちいさなちいさな王様 原作:アクセル・ハッケ(青春アドベンチャー)

ミュンヘンで公務員をしている“僕”が家に帰ると、お菓子のグミベアの袋がガサガサと音を立てていた。ネズミか、と思って怖々と手に取ってみると…「無礼もの!! 頭が高い! 我こそは“十二月王二世”(じゅうにがつおう・にせい) である! 頭が高い! 控えおろう~」そこにいたのは人差し指ほどの人間。でっぷりした身体に赤いマント、頭に王冠。それは、ちいさなちいさな王様だったのだ。
格付:A

白狐魔記 元禄の雪 原作:斉藤洋(青春アドベンチャー)

天草の乱から60年。さすがに人間との付き合いに疲れた妖狐・白狐魔丸(しらこま・まる)は故郷の白駒山に引きこもり続けていた。一方、師匠の仙人は何やらいそいそと江戸に出かけていく生活を続けている。白狐魔丸が聞くと、江戸で最近はやりの歌舞伎などの芝居に夢中なのだそうだ。「芝居はいい!」とても隠者とは思えない仙人ののぼせぶりに呆れ気味の白狐魔丸。しかし間もなく彼は、まさに芝居の中に紛れ込んでしまったような、ある数奇な事件に巻き込まれていくことになる。彼らと出会ったのは、播州・赤穂。そして事件の発端は、江戸城・松の廊下。
格付:A

文学少年と運命の書 原作:渡辺仙州(青春アドベンチャー)

今から約500年前、中国は明の時代。中国最高の霊山・泰山の頂上に安置されていた金篋(きんきょう=金の容器)から、一冊の書物が盗み出された。盗み出された書物の名は「玉策」(ぎょくさく)。玉策には、古今東西、すべての人の生死が書かれているという。盗賊は何のためにそのようなものを盗んだのか。しかし、その後の玉策の行方は杳として知れない…その頃、講談が大好きで各地の講談本をまとめる仕事がしたいと密かに考えている少年・阿恩(あおん)のもとに、一人の少女が現れる。むしゃむしゃと本を食べる不思議な少女。彼女は自らを「玉策」と名乗るのだが…
格付:A

ファイティング40、ママはチャンピオン 原作:鈴木一功(FMシアター)

きっかけはママがボクの学校のPTA会長になったことだったんだ。「プリティ(P)でタフな(T)あたしたち(A)」で知り合ったお母さんたちとボクシングジムに通うことになったママは、突然こう言い出したんだ。「見つけたわ! これが私の道!」七宝焼き、フラメンコ、コモンジョ(ってなんだ?)…パパとふたりで、「またいつもどおりにすぐに飽きるさ」と言っていたんだけど、今回はちょっと違うみたい。そのうちボクシングジムの会長さんまでうちにやってきて言い出したんだ。「奥さまは100年に一人のイツザイです!」「イツザイ」ってなんだ?
格付:A

紅はこべ 原作:バロネス・オルツィ(青春アドベンチャー)

1789年のフランス革命から3年。フランスは、国王の支配する絶対王政の国から、人民の支配する共和制の国へと変貌を遂げていた。“人民の敵”となった貴族たちは次々と国外逃亡を画策。一方の革命政府・人民委員会も必死の追及を続けたが、なぜか貴族たちは次々と亡命に成功した。そう、亡命成功の陰には、イギリス人一味によって結成された秘密結社があったのだ。彼らは巧緻を尽くし、機転を利かせ、恐怖に怯えるフランス貴族たちを秘密裏に脱出させ続けた。そして、ことが成功した暁には、必ず人民委員会の誰かのポケットに、赤く小さな星型をした花のしるしを残した。この印から、正体不明のその秘密結社はこう呼ばれた、“紅はこべ”と。
格付:A

ぼくらのペレランディア 原作:島田満(アドベンチャーロード)

人類最後の英雄キャプテン・ポードキンに率いられたアレフ80号が、謎の惑星ペレランディアへ向かう途上で消息を絶ったのは、ぼくが4歳のときのこと。その後、宇宙開発は急速に萎んでいき、今では冥王星基地すら全面的に閉鎖、宇宙船もほとんど飛んでいない。人類は地球に引きこもってしまった。どうしてこんなことになってしまったんだろう。ぼくは飛びたいんだ。宇宙の大海原をどこまでも、キャプテン・ポードキンのように。大人になったら宇宙飛行士になれる?13歳では早すぎる?でも今の状況では宇宙飛行士になったって宇宙飛行が出来る可能性は僅かだ。それよりなにより、僕は今すぐにでも飛びたいんだ。
格付:A

エド魔女奇譚 作:小林克彰(青春アドベンチャー)

時は西暦1713年(正徳3年)。松平通春とその近侍・星野藤馬、そして長崎から来たハーフの少年・紅丸(べにまる)が、江戸で起こった少女の大量失血死と尾張藩主・徳川吉通の不審死の謎を話し合うために集まった帰り道でのこと。夕暮れ時。吉原からの帰り道なのになぜか絶えた人通り。彼らの耳元に突然、少女の声が聞こえてくる。「知りたいは、死にたいと同じ。死にたいは、知りたいと同じ。関わらぬが無事というもの。」操られるようにそばを流れる大川に目を向けた3人。流れの中に純白の小袖と袴をまとった金髪碧眼の少女が立っていた。それはあたかも水の上に立っているようだった。彼女こそが「テッサリアの巫女」、そして「名もなきものの僕(しもべ)」…
格付:A

夢巻 原作:田丸雅智(青春アドベンチャー)

長年の親友・村上に指定されたバーにやってきた堀川。最近、管理職になったばかりで何かと多忙の堀川を村上が気遣って、とっておきの店を紹介してくれたのだ。しかし店に一歩、足を踏み入れた堀川は目の前の光景に驚いてしまった。よだれ、鼻水、涙…村上が穴という穴から液体を出しながら、至福の表情で、葉巻の様なものを吸っていたからだ。村上は煙草すらやらなかったはずだ。一体どうしたのだ。狼狽する堀川に対して、村上が説明を始める。彼が吸っているのは葉巻ではなく「夢巻」であること。そして、「夢巻」は、特殊な処置をした紙で燃やして吸うことにより、その紙に込められた思いを追体験できるものであるということを。
格付:A

今夜は眠れない 原作:宮部みゆき(青春アドベンチャー)

母さんが突然、5億円の相続人になった。20年前にたった一度、命を助けた人物、20年間存在すら忘れていた男から遺産を譲られたのだという。そして騒動が始まった。どこで聞きつけたのかわからない様々な人からの寄付を求める電話が鳴りやまない。外の女と不倫をしていた父さんは、自分のことを棚に上げて母さんにその男との関係を詰問し始めた。もう家族はバラバラだ。そして僕たちの周りに現れる不審な人物。そんな中、ついに事件は起こったのだった。
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