格付:A

格付:A

七帝柔道記 原作:増田俊也(青春アドベンチャー)

七帝柔道とは!?旧7帝国大学、すなわち北海道大学、東北大学、東京大学、名古屋大学、京都大学、大阪大学、九州大学で現在も行われている寝技中心の柔道のことをいう!!寝技は練習量がすべてを決する。才能がなくても練習量を増やせば必ず強くなれる。しかし、その実態は、男同士が来る日も来る日もくんずほぐれつ畳の上をのたうち回る毎日。押さえられ、締められ、落とされる。キツイ、苦しい、女子マネージャーすらいない!これが七帝柔道だ!!しかし、その男は七帝柔道をやるために二浪して北大に入学した、といった。水産学部だが、柔道場に通い続けるために4年間留年を続ける覚悟とも。だが、先輩はおろか、同期の沢村にも全く勝てる気がしない。実際、試合でも負け続けだ。それでも彼は青春のすべてを掛けて七帝柔道を続けることを選んだ。この男はなんだ!?もうおわかりであろう、この男こそ本編の主人公である。リスナーを、汗と涙と笑いの世界に連れて行ってくれる不屈の闘志を持っているかもしれない男だ。それがこいつ。その名も隼人!!松田隼人だっ!!(参考:島本和彦「逆境ナイン」)
格付:A

ウィンブルドン 原作:ラッセル・ブラッドン(アドベンチャーロード)

全英テニス。主審に抗議に駆け寄った選手に、主審が小さな声で囁く。「すまないね。しかし、君に安全に連絡するにはこれしか方法がないんだ。私には何のことかわからないが、とにかく君に次の三つを伝えるように言われている。いいかね。ひとつ、警察はもっと時間が欲しい。ふたつ、審判長がコートの入り口に顔を出すまで試合を引き延ばすこと。みっつ、協力に感謝。幸運を祈る。」選手は疲れたように呟く。「これ以上まだ、試合を引き延ばせ、か。」
格付:A

逢沢りく 原作:ほしよりこ(青春アドベンチャー)

私は他の女の子たちとは違う。勉強はできるし、人の気持ちもわかる。友達からは「モデルになればいい」なんて言われる。他の子たちより一段高い位置にいるのが当たり前だったし、これからもそうだろう。家族だって完璧。社長をしている素敵なパパと、料理上手で完璧主義のママ。だから、「あの、手のかかる」ママが私に何をして欲しいかは手に取るようにわかるし、パパが会社の女の人と浮気をしていても別に悲しくはない。勘違いしないでほしい。私はまるで蛇口をひねるかのように涙をこぼすことができる。でも、私には「悲しみ」が何だかはさっぱり理解できない。
格付:A

インベーダー・サマー 原作:菊地秀行(アドベンチャーロード)

それは特別な夏だった。信州の静かな田舎町・夕笛市。すべては、陽炎がたつ夕笛高校のグラウンドに、白いブラウスを着た少女が現れたときに始まった。その少女の姿を一目見たすべての男子生徒の胸に切なさが溢れ、そして世界は「書き換え」られ始めたのだ。光る蝶や竜が出現し、男子生徒が口に出した言葉は奇怪な言語に変わり、風景は輝く半透明の異世界のそれへと変貌を遂げた…恋する者の思いは世界を変えることができる。それはひと夏の出来事。すべての者が切なく思い出す、あの夏の出来事。
格付:A

白狐魔記 天草の霧 原作:斉藤洋(青春アドベンチャー)

奥州の深山、白駒山(しらこまさん)には仙人が住むという。その仙人に弟子入りすれば、多少はまともな法力を得て、藩主・板倉重正さまのお力にもなれるかもしれない。そうして白駒山に旅立った、彼、三河深溝藩の密偵「南蛮堂煙之丞」は、思惑どおり不思議な力を使う男に出会った。しかし彼は「自分は仙人ではない」という。さらに世の中の雑事にかかわる気もないそぶりもしているのだが…いやどうみても、世の中の動きに興味津々だ。性格もお人好しであるのが透けて見えている。そして、ある男が彼のことを「白狐大仙」(びゃっこたいせん)と呼んでいるのを聞いた。能力も凄そうだ。漏れ聴くところによれば正体は狐だそうだが。そんなことは関係ない。こうなったら押しかけてでも弟子にしてもらうしかない。そう、九州は島原で大きな一揆が起きようとしている。板倉さまがその討伐に派遣されそうなのだ。一刻も早く板倉さまのお役に立てる力を得なくては。
格付:A

精神分析ゲーム 原作:バチヤ・グール(青春アドベンチャー)

イスラエルの安息日である土曜日の朝、講演会の発表を控えていた美貌の精神分析医エバ・ナイドルフが殺害された。この事件の主任捜査官となったのは、エルサレム警察の捜査室長代理であるマイケル・オヘイヨン。敏腕で知られ、次期捜査室長の呼び声も高いオヘイヨンは、早速、現場となったエルサレム精神分析医研修センターに乗り込むが、そこで彼はこのセンターの特殊な性格を知る。すなわち、所属する研究生は患者を治療する医師であるとともに、指導医の精神分析を受ける患者であるという特殊な環境であったのだ。癖のある所員たちとのやりとりを通じて、この閉鎖的な“象牙の塔”の真実に立ち向かうオヘイヨンだったが…
格付:A

昨日の海は 原作:近藤史恵(青春アドベンチャー)

大江光介は、四国の寂れた町・磯ノ森(いそのもり)に両親と3人で暮らす少年。進学校に入学したころから「将来は磯ノ森を出ていくかも知れない」と漠然とは思っていたが、他人に誇るものも、他人から隠さなければいけないものも、いずれも持っていない、ごくごく平凡な高校生…だと思っていた。しかし、母の姉である芹(せり)伯母さんが東京から戻ってきたときに、芹の両親、すなわち光介の祖父母が実は心中で他界していたことを知ってしまう。光介にとっては噂でも聞いたことがなったが祖父母の心中事件。しかし、それが噂にならなかったのは、地元の人間なら誰でも知っていることだったからなのだ。そしてそれを契機に、光介は周りの人達が心中事件について胸に秘めていた思いを知るようになる。
格付:A

タランの白鳥 原作:神沢利子(青春アドベンチャー)

「お前さんは、どこから来なさった?」オホーツク海に浮かぶ北の島。雪吹を避けるために寄させてもらった炉端で老婆が語り始める。「何か話をしてあげよう。この村に伝わる話。オルドンの息子モコトルの物語。モコトルは神と戦い、白鳥に愛された…」
格付:A

迷宮百年の睡魔 原作:森博嗣(青春アドベンチャー)

エネルギー問題が解決された22世紀。世界中どこへ行っても夢のように穏やかな世界になってしまった地球。ジャーナリストのサエバ・ミチルは相棒のウォーカロン(アンドロイド)ロイディと伴に、一夜にして周囲が海になったという伝説の城塞都市イル・サン・ジャックへと赴いた。閉鎖的な島として知られるイル・サン・ジャックからなぜか取材の許可が下りたのだ。島についてすぐに宮殿モン・ロゼに通されたミチルだが、そこで以前訪れた「ルナティック・シティ」で出会ったのとそっくりの女性に出会う。そして「ルナティック・シティ」を訪れたときと同様に、殺人事件に巻き込まれてしまうのだった。多くの謎を秘めたこの島で、ミチルの謎解きが始まる。
格付:A

女王の百年密室 原作:森博嗣(青春アドベンチャー)

22世紀。エネルギー問題を解決した人類社会は、少数民族や小さなコミュニティーの自主独立が尊重される時代を迎えていた。相棒のアンドロイド・ロイディとともに旅行中だったジャーナリストのサエバ・ミチルは、車の故障により城壁に囲まれた閉鎖的な都市「ルナティック・シティ」に立ち寄ることを余儀なくされる。「ルナティック・シティ」は、完璧なシステムと、若さを保ち続ける不思議な女王の元、犯罪も死もない理想郷を体現しているという。しかし、ある人物が「永い眠り」に付いた様を目撃したミチルは疑問を持ち始める。なぜこの都市は「死」を「永い眠り」という隠語で隠ぺいするのか。だれが何の理由で、膨大な資金と強い情熱をもって、このようなシステムを作り上げたのか。
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