格付:A

格付:A

あたたかい水の出るところ 原作:木地雅映子(青春アドベンチャー)

柚子(ゆずこ)が小学生の時、近所の銭湯「松の湯」が普通の沸かし湯から温泉に変わった。それ以来、柚子にとって「松の湯」は最高のパワースポットになった。自分の将来が見通せないことも、身勝手な家族が繰り広げる茶番劇も、湯船につかって、ゆるゆる・ゆったりしているだけでどこかへ消えて行ってしまう。お湯に浸かってさえいれば幸せだ。そう、そのはずだった。あの日、あの男に出会うまでは。
格付:A

しゃべれどもしゃべれども 原作:佐藤多佳子(青春アドベンチャー)

今昔亭三つ葉(こんじゃくてい・みつば)こと、外山達也は26歳の落語家だ。性格は、超の付くほどお人好しでお節介で、しかも鈍感だ。今回も、あがり症の幼なじみ・綾丸良(あやまる・りょう)に泣きつかれて、話し方教室ならぬ落語教室を開くことになってしまった。良のほかに、この教室に通うことになったのは、美人だがやたらと冷たい印象の元劇団員・十河五月(とがわ・さつき)と、母親の願いを無視して関西弁を直そうとしない少年・村林優、そして頑固で監督やフロントと衝突を繰り返していた元プロ野球選手・湯河原太一の3人。4人併せて、内気・無愛想・生意気・偏屈と四拍子揃った落語教室とは思えない生徒達だ。始まった教室も予想通りなかなかまともな授業にはならないが、実は生徒たちは皆、それぞれの事情を抱えており、やがて彼らなりに真剣に落語に向かい合うことになる。そんな4人を通じて三つ葉もまた、自分自身と自分の芸を再発見していくのだった。
格付:A

秘密の友人 原作:アンドリュー・クラヴァン(青春アドベンチャー)

小柄で髪が薄く、始終疲れているの中年男ネイサン・コンラッドは、妻アガサと娘ジェシカと3人で暮らす精神科の開業医である。ある日、彼は、友人の精神科医サクスの押しの強さに負けて、殺人容疑者の娘・エリザベスを診察することになる。エリザベスは信じられないほどの怪力で男を殺したのだという。しかし、実際に会ってみたエリザベスは、緑色の瞳、黄金の髪、そして白い肌を持つ、まるで天使のように美しい女性であった。そして、診察を始めたネイサンに対してエリザベスは「殺人を犯したのは自分ではなく自分にしか見えない『秘密の友人』だ。」と告白する。多重人格か、それとも命令型の幻聴かと考えたネイサンだったが、事態は思いもよらぬ展開を見せ、彼の家族をも巻き込む事件へと発展していくのだった。
格付:A

都立高校独立国 原作:首藤剛志(青春アドベンチャー)

生徒会長・関裕子を中心に生徒(主に女生徒)一丸となって、弱小野球部を奇跡の夏の甲子園大会初出場に導いた都立松涛高校。しかし、部員の起こした“不祥事”を理由に、校長は出場辞退を決めてしまう。この“不祥事”に裏があることを察知した生徒達は、証拠を集めて交渉を行うものの、大人達の決定は覆られなかった。この理不尽な事態に怒りを抑えられない生徒達は、渋谷のホテル最上階のスイートルーム「パインウェーブ」の間に集結し、松涛高校を独立させることを決めた。これが後の世に言う「パインウェーブの誓い」である。この物語は、生徒会副会長としてこの騒動に巻き込まれた平凡な男子高校生・山本浩の目から見た独立闘争の顛末である。
格付:A

王女アストライア 原作:藤本ひとみ(青春アドベンチャー)

神々がまだ人間の前に姿を現していた時代。世界は、神々の住む第一世界、死後の国・冥界を司る第二世界、人間の住む第三世界、そして人間の生命エネルギーを管理する聖なる使者たちが住む第四世界“テーヌ・フォレーヌ”に分かれていた。ある日、女神ヘラと太陽神アポロンとの密会の現場を目撃してしまったテーヌ・フォレーヌの第三王女アストライアは、罰としてヘラから「愛する者と決して結ばれない」という呪いを受けたうえで、第三世界へと落とされてしまう。そして、そこでマケドニアの王子アレクサンドロスと出会い、激しく惹かれていくのだが…
格付:A

吸血鬼ドラキュラ 原作:ブラム・ストーカー(青春アドベンチャー)

19世紀末。イギリス人の青年ジョナサン・ハーカーは、ロンドンの不動産を取得しようとしているドラキュラ伯爵なる人物に会うために、彼の領地のあるヨーロッパの辺境トランシルヴァニアへと赴く。しかし、彼の城で出会ったドラキュラ伯爵は夜しか出歩かない不気味な人物であり、仲介を依頼された10つの物件はすべて墓地に隣接するいわくつきの物件だった。そしてドラキュラ伯爵は、恐れおののくハーカーを城に監禁し、単身、ロンドンへと渡ってしまう。ドラキュラ伯爵の目的は一体…
格付:A

妖怪博士と少年探偵団 原作:江戸川乱歩(アドベンチャーロード)

「…その頃、東京中の街という街、家という家では、ふたり以上の人が顔を合わせさえすれば、まるでお天気の挨拶でもするように、アイツの噂をしていました。アイツは20の全く違う顔を持っていると言われていました。…」仄暗い街角にアイツの影が浮かんでは消える。変幻自在、風のようなアイツ。変装の名手であり、どんな場所に忍び込むことも、どんな厳重な警戒の中から狙った獲物を盗む出すこともお手のもの。希代の名探偵・明智小五郎でさえも恐れる彼の名は「妖怪博士」、そしてまたの名を…
格付:A

鷲の歌 原作:海音寺潮五郎(青春アドベンチャー)

江戸時代も末期を迎えつつある安政4年。琉球国は糸満の漁師・赤人(あかひと)は、難破し流れ着いた土佐から江戸を経て、4年ぶりに故郷の土を踏んだ。4年の歳月の中で、赤人には忘れられない言葉がある。漁師出身でありながら米国から帰国して旗本に取り立てられたジョン万次郎の言葉。「米国では能力次第でこのような出世は当たり前のこと。日本も変わりつつある。そして琉球も変わっていくはずだ。」果たして、万次郎の予言のとおり、清国と薩摩藩による二重支配のなかで微睡んできた琉球にも変化が起きつつあった。その変化は、糸満の漁師に過ぎなかった赤人をも巻き込んいくのであった。
格付:A

風になった男 原作:飯島和一(青春アドベンチャー)

天明の大飢饉による社会不安が続く備前岡山に、夜な夜な怪獣・鵺(ぬえ)が現れるという噂が立った。鵺はご政道の誤りを指弾して空を飛ぶという。捨て置くことができなくなった岡山藩は、大規模な捜索の末についに犯人を捕まえた。鵺と間違えられていたのは、表具師の幸吉(こうきち)。職人としての腕を生かしてつくった凧で空を飛んでいたのだった。しかし、詮議を受けた幸吉は、藩政を批判するために空を飛んだという目付の推測を完全に否定し、自らが空を飛ぶに至った半生を語り始める…「世の中を 憂しとやさしと おもへども 飛びたちかねつ 鳥にしあらねば」(山上憶良)これは、閉塞感に閉ざされた天明の世で、風のように自由に空を飛ぶことを夢見た男の物語である。
格付:A

アルバイト探偵 第2期 原作:大沢在昌(アドベンチャーロード)

“冴木インベスティゲーション”は六本木にある探偵事務所。所長の冴木涼介はかつて数々の修羅をくぐった諜報活動のプロフェッショナルであり、国家機関とも独自のコネクションを持つ……といえば聞こえはいいが、実態は「喫茶店マロー」の2階に間借りしている弱小探偵事務所だ。所属する探偵は所長の冴木涼介に他には、涼介の息子の隆(りゅう)がアルバイトをしているだけだ。こんな弱小事務所には今日も、奇抜な、しかし普通の探偵事務所ではとても対応できない事件が持ち込まれるのだ。
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