
皇帝の密使 原作:ジュール・ベルヌ(アドベンチャーロード)
ロシア皇帝のもとに反乱が勃発したとの知らせが届く。狙われたのは皇帝の弟でありイルクーツクで東方辺境に睨みをきかせる大公。しかし、反乱軍により通信は寸断され、大公は未だ窮地に陥っていることを知らない。しかも、反乱勃発の事実を民衆や諸外国に知られるわけにはいかないため、公然と連絡することもできない。密使が必要だ。それも、シベリアの地理に精通し、反乱軍の脅威や大自然の猛威にも負けず単独で密書を届けられる屈強な男が。選ばれた男の名は、ミハイル・ストロゴフ。幾度も実行不可能とされる任務に成功した、鋼の肉体と黄金の精神を持つ軍人である。早速、東方へ向かう列車に乗り込んだストロゴフだが、単独でスタートしたはずのその旅は、ふたりの外国人とひとりの少女、そして敵の黒幕をも巻き込んだ冒険行へと変じていくのだった。