- 作品 : おいしいコーヒーのいれ方Ⅷ~優しい秘密~
- 番組 : 青春アドベンチャー
- 格付 : A
- 分類 : 恋愛
- 初出 : 2006年12月4日~12月8日
- 回数 : 全5回(各回15分)
- 原作 : 村山由佳
- 脚色 : 佐藤ひろみ
- 音楽 : 梶本芳孝
- 演出 : 大久保篤
- 主演 : 内田健介
「勝利、あなた、かれんと付き合っているって本当?」
佐恵子おばさんの言葉にショーリは息をできなくなる。
「ショックだったよ、すごく。本当、頭来る。」
星野りつ子の言葉がショーリを突き刺す。
永遠に続くと思えたショーリとかれんの関係にも変化が訪れるのか。
村山由佳さん原作の恋愛小説シリーズの第8作のラジオドラマ化作品です。
一挙3作品放送
第7番目の作品であった「坂の途中」が2003年の制作でしたので、その後、約3年を経ての新作の制作になりました。
このおいコーシリーズは、第7作までのしばらくの間は、原作が刊行された年の年末に青春アドベンチャーにてラジオドラマ化される事が続いていました、
しかし、2004年刊行の本作品「優しい秘密」からは暫く青春アドベンチャー化されることはなく、この3年間に原作小説は3作品(第10作まで)刊行されていました。
そしてこの2006年末にこの3作品が一挙にラジオドラマ化された訳です。
総集編から合計1カ月
放送に当たっては、まず11月20日から10回でこれまでの総集編である「メモリーズ」が放送され、その後続けて12月4日から本作品が放送されました。
そして、その後続けて第9作「聞きたい言葉」と第10作「夢のあとさき」が放送されています。
つまり、この年の年末は11月20日から12月22日までの1カ月間、おいしいコーヒーのいれ方シリーズが続いたわけです。
まさにおいコーづくしの1カ月。
ファンにとっては至福の、ファンではない人にとっては忍耐の1カ月だったと思います…
おいコーなりにラストスパート
さて、本作品も例によってスローペースで話は進みますが、第10作目のクライマックスに向けて徐々に話は動き出します。
今作のキーパーソンは、かれんの母親の佐恵子おばさんと、ショーリの女友達の星野りつ子。
佐恵子おばさんを演じる高林由紀子さんはいつもどおりの安定した演技ですが、今回は星野りつ子を演じる太刀川亞希さんの熱演が光ります。
こういうキャラがいないと話が進まない
台詞回しは、決して立て板に水、という感じではないのですが、それが却ってリアリティを増しているように感じます。
実際、修羅場でそんなにすらすらと言葉は出てこないですよね。
割とノンビリしたキャラクターの多いこの作品の中で、星野りつ子の不安定さは際だっています。
段々と行動もエスカレートしています。
イタイ!イタすぎるぞ、りつ子。ショーリのどこがそんなに良いのだ?
徐々に恋愛ものらしく
今作品では、二人が引っかき回したお陰で、かなりどろどろした展開になっています。
とはいえ、あくまで、おいコーにしては、という範囲内であり、「ベルリンの秋」のような本当のドロドロとは違いますが。
とにかくこの作品、全5回と短いこともあり、あっという間に聴き終わります。
ショーリとかれんがどうなるのか、さあ、早速続きを聴きましょう。
かれんが少し変わった?
さて、本作品の主演はいつもどおり、内田健介さん(和泉勝利役)と長谷川真弓さん(花村かれん役)です。
内田さんはいつもどおりの自然体の演技ですが、長谷川さんは今までの極端におっとりした感じではなく、少しだけですが、早口(というか普通に近いスピード)になった気がします。
これが、かれんの成長なのか長谷川さんの変化なのか微妙なところですね。
最後のバトンは大久保Dへ
また、演出は第7作を担当した真銅健嗣さんから、第6作担当の大久保篤さんに戻っています。
この年末のおいコー一挙放送は全て大久保さんのご担当でした。
【おいしいコーヒーのいれ方シリーズ】
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