格付別一覧

格付:B

虫づくし 原作:別役実(ふたりの部屋)

本作品「虫づくし」は劇作家・別役実(べつやく・みのる)さんによるナンセンス・エッセイを原作としてラジオ番組用に再構成した作品です。別役実さんは日本の不条理演劇を確立した第一人者なのだそうで、本作品の内容も十分に不条理です(笑)
格付:A

カーミラ 原作:シェリダン・レ・ファニュ(青春アドベンチャー)

深い森に佇む古城に住む少女ローラは、ある日、カーミラという名前の女性と出会う。同年代の友人を渇望していたローラは、若く美しいカーミラを熱狂的に敬愛し、ふたりは実の姉妹のように仲むつまじく暮らし始めた。しかし、甘やかな時間は永くは続かなかった。城の周辺で次々と若い女性の怪死事件が起こっていたのだ。そしてローラ自身もまた徐々に健康が蝕まれていく。
格付:AA

ミラーボール 作:中澤香織(FMシアター)

どうやら私はとんでもないブラック企業に転職してしまったみたい。正確には企業ですらないのだけど。従業員が自分を含めて3人しかいないのは仕方がない。実はこの靴下ブランド“リノ・ブロードリ”はあくまでデザイナーである莉乃さんの個人事業だった。つまり、営業や事務を一手に切り回している若葉さんでさえ立場はフリーのバイト。まして雑用係の私なんか…キラキラしたオリジナルの靴下を見て、ここでなら自分も輝けると思って飛び込んでみたけど。やっぱり私はキラキラ輝くミラーボールに憧れて、そのまわりを飛びまわる虫にすぎないのかもしれない。
格付:C

ねずみのチュー告 作:藤井青銅(青春アドベンチャー)

「亥」(いのしし)から「卯」(ねずみ)へ、今年も監視員を引継ぐ季節がやってきた。銀河連邦が、地球という、この厄介な星をこっそり監視するために送り込んでいるのが「監視員」。人間の目を欺くために、銀河連邦は監視員を動物の姿に化けさせており、それを薄々感づいた人間が干支という制度を作ったというのが歴史の真実だ。そして、銀河連邦が人間に怪しまれずに引継ぎをさせるために、引継ぎ式の代わりにつくったのがこのリレー番組「特集・年忘れ青春アドベンチャー」なのだ。
格付:B

ハリネズミの願い 原作:トーン・テレヘン(青春アドベンチャー)

親愛なる動物さんたちへ。きみたちみんなを招待いたします。いや、みんなは無理かな。やってくる動物によっては、僕の部屋も僕もめちゃくちゃになってしまうかも。もう少し考えないといけないな。だから、招待状を送るのはやめておこう。
格付:A

毒見師イレーナ 原作:マリア・V・スナイダー(青春アドベンチャー)

「イレーナ、君に選択肢を与えようじゃないか。」悪名高きヴァレク、謀略と暗殺でこの国を支えてきた防衛長官が、イレーナに告げたのは意外な提案だった。「死刑か、それとも最高司令官アンブローズの新しい毒見役になるか、どちらか選びなさい。」孤児だったイレーナを育ててくれた第五軍管区の将軍ブラゼルの一人息子レアードを殺したイレーナ。暗い地下牢に投獄されてもう1年。極刑は免れない。いや、でもチャンスがあるならやはり生きたい。たとえそれが死ぬより過酷な運命だったとしても。
格付:A

I want to be. ケンジノウタ 作:樋口ミユ(FMシアター)

聞こえただろ、歌だよ。ほら、あの歌、ケンジの歌…高校3年生の時、親友が死んだ。死んだけど悲しくはなかった。なぜなら、ケンジの声は相変わらず聞こえていたから。彼は聞いてきた。「いつまでも覚えていられる?」すっとそばにいる彼を忘れるわけがない…でも、その10年後、くだらない毎日を過ごす僕はあっさり忘れていた、ケンジのことを、ケンジの歌を。
格付:B

タイガーにしなさい! 作:藤井青銅(青春アドベンチャー)

「銀河系のお荷物」あるいは「太陽系の暴れん坊」と呼ばれるこの星。わたしは、銀河連邦の監視員として、この「地球人」というやっかいな連中を1年間監視してきた。今日はその最終日。地球人に見つからないように虎(寅)に化けた後任の監視員がやってきたようだ。彼も気の毒に。これからの引継ぎで「この1年にこの国で起こった出来事」を聞いたら、あまりの成長のなさに監視員を引きうけたことを後悔してしまうかもしれない…この星はいつになったら銀河連邦に加盟できるくらい成熟してくれるのだろうか。
格付:A

月下花伝 時の橋を駆けて 原作:越水利江子(青春アドベンチャー)

2か月前、おじいちゃんが亡くなった。道場主だったおじいちゃんがいなくなった道場はいつもひんやりしたままだ。私の取柄と言ったらおじいちゃんから習っていた古武術だけ。同じ姉妹でも、女優をしている美人の姉とは比較にもならない。でも、学校をやめる決意はした。今日からは自分の力で何かをしてみせる。でも何をしたらいいのかわからない。だから、毎日、おじいちゃんの残した古い未編集の映画ばかり見ていたのだけど。そのフィルムに移っている新撰組の沖田総司を見ているうちに不思議なことが起こったのだ…
格付:B

クリスマスの幽霊 原作:ロバート・ウェストール(青春アドベンチャー)

物語の舞台は1930年代のイギリス北部の片田舎にある街。街の経済を支えているのはユダヤ人オットーが作った巨大な化学工場、そして、少年の父はその工場で働く職長だった。少年にとって、工場は大人たちだけが入ることを許される謎の世界。だから、父は「魔法の王国にいる油まみれの魔法使い」だし、オットーは「死後も工場の中を彷徨う伝説の怪物」だった。ある年のクリスマス。少年は、父のために工場へ忘れ物を届けに行くことになった。それは単なるお使いではない。少年にとってワクワクドキドキの冒険の始まりだった。
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