格付別一覧

格付:AA

クラバート 原作:オトフリート・プロイスラー(青春アドベンチャー)

時は18世紀の始め。今のドイツとポーランドの間にある王国。14歳の少年・クラバートは、家々を訪ねて賛美歌を歌い、施しを受けることで生きのびてきた浮浪児だったが、ある日、声変わりで歌を歌えなくなってしまう。絶望し、仲間の元を離れたクラバートだったが、不思議な導きによって「水車場」(すいしゃば)を営む「親方」のもとに弟子として住み込むことになった。来る日も来る日も水車で麦を粉にする日々。労働は過酷だったが、とにもかくにも清潔な寝場所と十分な食事を得られたことにホッとしたクラバート。しかし、この水車場には不思議なことがあることに気が付く。なぜ渡された洋服は自分にぴったりだったのか。疲れ切った時に職人頭のトンダが唱えてくれたのは呪文?滅多に使わない特別な臼で挽いていたのは…骨…?そして、ある夜、親方に呼ばれたクラバートはこう告げられる。「お前がこの水車場に来て3か月が経った。改めて正式に契約を交わそう。今日から粉ひき以外のことも教える。ここは魔法の学校だ。お前に今日から魔術を教える…」
格付:AA

盗まれた街 原作:ジャック・フィニィ(青春アドベンチャー)

私の名はマイルズ。カリフォルニア州の地方都市サンタ・マエラで開業医をしている。サンタ・マエラ生まれでサンタ・マエラ育ちの根っからの地元っ子で、開業医なんてしているから、近所の人たちとは大抵顔見知りだ。そんな長閑な田舎町で、ある時、マス・ヒステリーとも言うべき奇妙な現象が起きた。妻が夫を、子どもが親を、近親者が近親者を、いつの間にか全く別人になってしまったと訴え始めたのだ。違う人間になったと名指しされた人間は、私、マイルズにとっても昔からの顔なじみばかり。私が見る限りでは以前と違ったようには見えないのだが…
格付:AA

晴れたらいいね 原作:藤岡陽子(青春アドベンチャー)

それは昏睡を続ける95歳の患者、雪野サエの病室に着いた時のことだった。突然の地震。慌てた24歳の看護師・高橋紗穂(たかはし・さほ)が気が付くと、そこは太平洋戦争中のフィリピン・マニラだった。驚く紗穂だが、自分の体が自分のものではなく、若き日の従軍看護婦・雪野サエの体であることにも驚く。これは悪夢か。でも、夢にしては覚める気配がない。まさかタイムスリップ?とにかく、日々を生き抜くために、「紗穂」は「サエ」として生活を始めるのだが…
格付:AA

101便着艦せよ 原作:オースチン・ファーガスン(FMアドベンチャー)

その日、サンフランシスコを飛び立つ101便は、センチュリー航空にとって長年の宿願であった北京への定期便の再開第1便だった。記念式典に出席するボブス副大統領を乗せているという意味でも失敗のできないフライトである。センチュリー航空はこの101便の運航に、同社切ってのベテランパイロットであるビーミッシュ機長を始めとする3人の機長資格を持つパイロットと練達の航空機関士を配し万全の体制を敷いた。しかし、機関士のタッド・エリオットにはふたつの懸念事項があった。ひとつは、貨物室に積まれた靴箱くらいの200個の箱。積み込みの手筈が如何にも不自然だった。そして、もう一つは、DC-10に3基搭載されているエンジンのうちの1基である第3エンジンの調子。「第3エンジンは慢性的に温度上昇の傾向にあり。燃料制御装置を交換。試運転の結果はOK」直前の整備状況を示す航空日誌にはこのように書かれていたのだが…
格付:A

精神分析ゲーム 原作:バチヤ・グール(青春アドベンチャー)

イスラエルの安息日である土曜日の朝、講演会の発表を控えていた美貌の精神分析医エバ・ナイドルフが殺害された。この事件の主任捜査官となったのは、エルサレム警察の捜査室長代理であるマイケル・オヘイヨン。敏腕で知られ、次期捜査室長の呼び声も高いオヘイヨンは、早速、現場となったエルサレム精神分析医研修センターに乗り込むが、そこで彼はこのセンターの特殊な性格を知る。すなわち、所属する研究生は患者を治療する医師であるとともに、指導医の精神分析を受ける患者であるという特殊な環境であったのだ。癖のある所員たちとのやりとりを通じて、この閉鎖的な“象牙の塔”の真実に立ち向かうオヘイヨンだったが…
格付:AA

せいけつ教育委員会ホイホイ 原作:村田基(青春アドベンチャー)

いつの頃からだろう、こんな奇妙な社会になってしまったのは。環境汚染や世界経済の破綻といった相次ぐ不幸に見舞われ、誰しもが物質文明の行き詰まりを感じていたのは確かだ。しかし、不潔にしてさえいれば肉体的にも精神的にも逞しくなれる、などという「不潔思想」はいくら何でも極端な考えだったはずだ。それなのに、現実の世の中では、急進的な不潔主義者による不潔革命が成立し、世界は不潔思想で覆われてしまった。本当に不潔が正しいことなのか。誰も疑問は持たない。いや、本当に誰も疑問に思っていないのか、この僕以外は。
格付:AA

走れ歌鉄! 作:今井雅子(青春アドベンチャー)

戦争に負けた国は悲惨だ。戦争孤児のような弱い立場の人間にとっては尚更だ。「絶対に戦争には負けない」と言っていた大人達は、さっさと現状を受け入れて新しい生活を営んでいるが、戦争孤児達の日常は相変わらず戦いなのだ。でも占領国には媚びない。占領軍の軍人の靴を磨くときには下を向くが、心は常に前向きだ。だから「東の都」に行くのだ。行って、「少年少女歌合戦」で一等を取ってどん底から脱出するのだ。東の都まで行くお金がない?でも、軍需工場の焼け跡には、豆蒸気機関車が残っているらしい。あれさえ動かせれば、東の都にだって行けるはずだ。
格付:B

「卯」の音も出ない! 作:藤井青銅(青春アドベンチャー)

銀河連邦からこの星に派遣され、人間が間違った方向に進まないか、近い将来この星を銀河連邦に入れても大丈夫か、を監視するのが我々の役目である。そう我々は監視員。今年も、1年間、虎(寅)に扮してこの星を見守ってきた監視員から、来年、兎(卯)に扮する監視員に引き継ぎを行う時期がやって来たのだ。いい時だけチヤホヤする飽きっぽい性格、行き当たりばったりの経済運営、物質的な満足のみを追い求め心の満足に気づかない、そして自ら文化を育てようとしない…この国の人々の性質は少しは変わったのだろうか。
格付:B

マージナル 原作:萩尾望都(サウンド・ファンタジードラマ)

2999年。D因子の蔓延により地球に住む人々の遺伝子は汚染され、女性が生まれなくなっていた。月のカンパニーの支配の下、たった一人の女性「マザ」のほかは男ばかりの世界。しかも、そのマザも年老いて十分に子供を供給できなくなっていた。存続しているのがやっとのギリギリの(マージナルな)世界。新しいマザの出現を促すために、年老いたマザを暗殺したグリンジャは、逃走する途中で、行き倒れている美しい少年に出会う。少年は「キラ」という謎の言葉をつぶやくのだが…
格付:A

昨日の海は 原作:近藤史恵(青春アドベンチャー)

大江光介は、四国の寂れた町・磯ノ森(いそのもり)に両親と3人で暮らす少年。進学校に入学したころから「将来は磯ノ森を出ていくかも知れない」と漠然とは思っていたが、他人に誇るものも、他人から隠さなければいけないものも、いずれも持っていない、ごくごく平凡な高校生…だと思っていた。しかし、母の姉である芹(せり)伯母さんが東京から戻ってきたときに、芹の両親、すなわち光介の祖父母が実は心中で他界していたことを知ってしまう。光介にとっては噂でも聞いたことがなったが祖父母の心中事件。しかし、それが噂にならなかったのは、地元の人間なら誰でも知っていることだったからなのだ。そしてそれを契機に、光介は周りの人達が心中事件について胸に秘めていた思いを知るようになる。
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