格付別一覧

格付:AAA

木かげの家の小人たち 原作:いぬいとみこ(夏休みヤング・シアター)

太平洋戦争中の昭和19年9月。少女・森山ゆりは、小さな秘密とともにおばの家に疎開をしてきた。森山家に住んでいた、イギリス生まれの「小さい人たち」を密かに疎開先に連れてきていたのだ。小人の一家は毎日、コップ一杯のミルクがあれば生きていくことができる。それを用意するのが家族内でのゆりの大事な役割。それは疎開先でも引き継がれていたのだが、幼いゆりが孤独な疎開先でミルクを用意するのは容易なことではない。母に預けられた粉ミルクはすぐになくなってしまい、ゆりはミルクの調達に困ってしまうのだが…
格付:C

ほろびた国の旅 原作:三木卓(青春アドベンチャー)

時は1954年。満州に生まれ戦後は母とともに日本で暮らしていた「ぼく」は、その年、落第して生きる気力を失っていた。そんな時、「ぼく」は、ふとしたきっかけで、昔、住んでいた満州にタイムスリップしてしまう。そして、満洲でスパイの疑いを掛けられ軍部から追われることになった「ぼく」は、「五族共和の夕べ」という満州国の子ども達のためのイベントに紛れ込み、更に満鉄超特急「あじあ」号に乗り込み満洲を旅することになる。懐かしい友人達や、数年後に死去してしまう父との出会いを通して「ぼく」は満洲国の欺瞞と悲劇に直面することになる。
格付:B

少年H 原作:妹尾河童(青春アドベンチャー)

昭和12年。神戸の街で仕立屋をしている妹尾家の男の子・肇(はじめ)は、背中に大きく“H”と編み込まれたセーターを着ていたことから、“H”というあだ名で呼ばれている少年である。Hこと肇は、体が小さく兵隊に取られずに済んだ父親と、信心深いクリスチャンの母親、そして妹との4人で平穏に暮らしていたが、周囲は徐々に戦時色が強くなり、思想統制や赤紙による招集の影がちらついてきた。もともと外国人が多く、どこの国の人とも分け隔てなく接してきた神戸も、徐々に雰囲気が変わりつつある。そんな時期であっても、少年Hの周囲には変わった大人達が一杯で、世界には新しい発見が満ちている。戦時中の日本、“銃後”の日常生活を、逞しく過ごす少年の物語。
格付:AA

星へ行く船 原作:新井素子(カフェテラスのふたり)

私、森村あゆみは、訳あって兄・森村拓の名を借りて宇宙船に乗り込んだ…といえば聞こえは良いが、要は家出だ。短大卒業を間近に控え、急に、自分が普通に結婚して普通に子供を産むことにリアルなイメージを持つことが出来なくなってしまったのだ。そして思い出したのが、子供の頃に持っていた夢。どこか遠くに、そう、宇宙に行きたい。しかし、未成年のため宇宙に行くためのパスポートは取れない。だから兄のパスポートを拝借し、兄に変装することにした。そして、ばれないように、貯金をはたいて宇宙船の個室も取った。順調に始まったはずの私の家出。しかし、予約したはずの個室には先客がいた。信じられないことだが、宇宙船側がダブルブッキングをしたらしいのだ。そしてこれが惑星メディの王位継承を巡るトラブルに巻き込まれていくきっかけだったのだ。
格付:B

星の感触 原作:薄井ゆうじ(青春アドベンチャー)

テープ起こしを職業とする良治は、自分が録音テープから起こした台本を届けに行った際に、身長2m67㎝の俳優、猫田研一と出会う。それまでの人生も性格も職業もそして身長も、すべてが違う二人だが、不思議と気が合い、良治は研一の求めに応じて、研一の人生を記録する係となることを決める。その後、研一は定期的に不思議な長期睡眠に入ることを繰り返し、その度に一段と身長が伸び続ける。世間からどんどん逸脱した存在になっていく研一。彼の生き方は、良治をはじめ、研一の恋人・妹といった周囲の人々の生き方を大きく変えていくことになる。
格付:AA

星を掘れ! 原案:朱野帰子、脚色:永津愛子(特集オーディオドラマ)

初島(はつしま)は、博士号の取得後に任期付きの研究職、いわゆる“ポスドク”として海洋研究開発機構(JAMSTEC)に勤務を始めた新米研究者だ。JAMSTECでは、生命の起源を探る高峰の研究室を希望したが、なぜか資源探索のグループに配属されてしまった。研究成果が全ての評価を決めるシビアな研究者の世界。先の保証のないポスドクの身分のもと、自分の希望と違う仕事に追われる毎日の中で、初島の焦りは募る。何より歯がゆいのは、誰よりも自分自身が研究に自信を持てないこと。そんな初島にJAMSTECが誇る地球深部探査船「ちきゅう」に乗り込むチャンスが巡ってくる。初島は自分の進む道を見つけることができるのであろうか。
格付:B

世界の終わりの魔法使い 原作:西島大介(青春アドベンチャー)

とある惑星の、とある時代。世界を滅ぼそうとした最強・最悪の魔法使い・魔王を封じた城のすぐそばにある村でのお話。魔王が封印されているためか、村の人々は空を飛ぶ程度の魔法なら皆、使うことができる。しかし、その反面、魔王を封じた科学文明は衰退してしまっていた。ムギはその村に暮らす少年だが、なぜか彼一人だけは魔法を使うことができない。しかし彼はそれを悲しむことはせず、魔法による安易な解決を拒否して、一人で自らの力、科学文明で空を飛ぼうと試みている。その日も自分が作った機械で空を飛ぼうと試みたのだが、魔王の城の近くで墜落してしまった。これが少年ムギと魔法使いの少女アンとの出会いであった。
格付:A

世界でたったひとりの子 原作:アレックス・シアラー(青春アドベンチャー)

老化防止薬が発明された未来。40歳を超えると皆がその薬を飲むため、人類の平均寿命は飛躍的に伸びた。しかし、それと引き換えに、なぜか新しい子供が極端に生まれにくい世界になってしまった。タリンはこの世界では極めて貴重な、本当の10歳の子供。博打のカタとしてディートという男に貰われ、ディートの指示のもと、時間単位で子供のいない家庭の子供を演じる”レンタルチャイルド”として働いている。タリンの夢はふたつ。一つはディートの進める手術 -一生子供の姿のままでいるための手術- を受けずにこのまま大人になること。そしてもうひとつは本当の両親に会うこと。タリンの夢はかなえられるのであろうか。
格付:C

五つの魔法の物語 作:島田満(カフェテラスのふたり)

あなたは魔法を使うことができますか。魔法はおとぎ話に出てくる古めかしい呪文のことではなく、サーカスの少女の赤いステッキのことでもなくて、あなたの胸に眠っている夢見る翼のことなのですから。
格付:A

鬼の橋 原作:伊藤遊(青春アドベンチャー)

平安時代前期。貴族である小野岑守(おの・の・みねもり)の息子である少年・小野篁(おの・の・たかむら)は一緒に遊んでいた異母妹を不慮の事故で亡くしてしまう。深く悲しんだ篁であったが、妹が死んだ井戸の底へ赴いたところ、そこが異世界への入り口であることに気がつく。篁が辿り着いた異世界は鬼が徘徊する死者の国であり、先年死んだはずの征夷大将軍・坂上田村麻呂が人々の霊を鬼から守っていた。田村麻呂の助言により妹を捜すことを諦めて地上に戻った篁だが、それ以降、鬼を巡る事件に巻き込まれていくことになる。
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