
エイレーネーの瞳 シンドバッド23世の冒険 原作:小前亮(青春アドベンチャー)
17世紀のイスタンブール。女性ながら“シンドバッド”の称号を受け継ぐ冒険家セルマと、その弟子の少年マレクは、新しい冒険へと臨もうとしていた。エイレーネーの瞳。それは、ルビーとサファイアが一対になった指輪。類まれな秘宝ではあるが、ふたつを同時に手に入れないと、国をも滅ぼすといわれている呪われた宝でもある。そしてそれ以上にセルマにとっては、先代のシンドバット22世・アレクシオスが生涯を掛けて追い求め、そして消息を絶つに至ったという因縁の品であった。セルマに取って今回の冒険はただの宝探しではない。弟子であった自分に何も告げずに消息を絶った師匠の行方を捜し、過去の因縁との決着を付けるための旅でもあるのだ。