格付:A

つばき、時跳び 原作:梶尾真治(青春アドベンチャー)

趣味で書いた小説がコンテストの優秀作になったのを切っ掛けに、俺はサラリーマンを辞め、作家になった。 といっても、駆け出しの新人作家に生活力なんて、ある訳がない。 今は、死んだじいさんの使っていた家を親から借りてただで住まわせてもらっている。 戦後に廃屋同然だったのを買い取ったというだけあり、いつ建てられたのかも分からないほど古びたわが家。 しかし、庭に肥後椿が咲き誇るこの家で、ちゃぶ台に向かって原稿を打つ生活を、実は俺は結構気に入っている。 ただひとつ気になることがある。 先日、母が急に「その家には女の幽霊がでる」と言い出したのだ。 何でもその幽霊は女性にしか見えず、新しくこの家に嫁に来た代々の女性は、この幽霊を見てはじめて「あなたもこの家の嫁になったのねえ」などと言われるらしい。 そういうことは早く言って欲しい… ?そういえば、あそこに見えるのは何だ…
格付:A

還れ、大山へ(かえれ、だいせんへ) 作:よしおよしたか(FMシアター)

「遠藤権造(えんどう・ごんぞう)さんの様子を見てきて欲しい」 アパートの大屋にそう頼まれた私は遠藤老人の部屋を訪ねた。 私の職場は、区役所の高齢福祉課。 独居老人の見守りや万相談対応が仕事だ。 遠藤老人はもともと足が悪く、言葉も不自由だったが、その日、部屋に訪ねてみると特に体調が悪そうだった。 仕方がない。 遠藤老人を外に運びだそうとした私だったが、彼が手に持っていた手ぬぐいを引っ張ったところ、突如、彼は暴れ出し、私を羽交い締めにし始めた。 苦しい… 抵抗の末、やっと意識を取り戻した「私」だが、周りを見るとなぜか山深い里に女性とふたりでいることに気がついた。 自分は一体、どうしてしまったのだ? 足が動かない。言葉も出ない。 ケガをしているのだろうか。
格付:B

遥かなり、ニュータウン 作:伊佐治弥生(FMシアター)

妻の七回忌に、42歳になる息子がわが家に帰ってきた。 子どもたちと足並みを揃えるように成長していった夢の街。 しかし今、この街に子どもたちの声はなく、戻ってきた息子もしょぼくれたおじさんになっていた… 40年前、昭和40年代にニュータウンの一角に建てられたわが家で、父と息子の共同生活が始まる。
格付:C

伸坊の哲学的 原作:南伸坊(カフェテラスのふたり)

本作品「伸坊の哲学的」は南伸坊さんのエッセイ「哲学的」をもとに、少しだけドラマ風に味付けした番組です。 放送された「カフェテラスのふたり」という番組は、1985年4月に前身番組の「ふたりの部屋」から模様替えされた番組であり、本作品はその2作品目にあたります。
格付:B

ベルサイユのばら外伝 原作:池田理代子(青春アドベンチャー)

女性ながら王太子妃付きの近衛士官を務めるオスカル・フランソワ・ド・シャルジェのもとに、一番上の姉の娘であるル・ルーが行儀見習いにやってきた。 しかし、この少女、男勝りと言われたオスカルが驚くほどの、お転婆。 洞察力が鋭くて行動力があり、小生意気ですばしっこいが、幼稚で泣き虫。 この少女が巻き起こす様々な事件のせいで、オスカルも、彼女の従卒のアンドレも右往左往。 はてさて、次はどんな事件が起こりますことやら。
格付:AA

帝冠の恋 原作:須賀しのぶ(青春アドベンチャー)

貴族の令嬢の夢など他愛もないものだ。 「私の夢は、世界一素敵な王子さまと結婚して、世界一美しい宮殿で夢のような暮らしをすること。」 でも、現実には、そんなものは存在しない。 だとしたら、自分の手で作ってみせる。そう、私は「オーストリア」と結婚するためにやってきた。 19世紀初頭。 ハプスブルク帝国の世継ぎとされるカール大公のもとに、南ドイツの新興国・バイエルン王国から一人の王女が嫁いできた。 彼女の名はゾフィー。 人々は彼女の美しさを賞賛したが、彼女は美しいだけの女性ではなかった。 彼女の中には強い決心と覚悟が隠されていたのだ。
アンケート(年次)

2016年のラジオドラマ人気投票アンケートを振り返って。

このブログでは、2015年末に引き続き、2016年末にも1年間に放送された青春アドベンチャー・FMシアター(特集オーディオドラマを含む)等のラジオドラマの人気投票を実施しました。 今回は、「組織票問題」、「投票期間」、「アンケート対象の番組...
格付:AA

ブルボンの封印 原作:藤本ひとみ(青春アドベンチャー)

17世紀のフランス。 太陽王と呼ばれたルイ14世のもと、フランスは絶対王政の絶頂期を迎えた。 しかし、その太陽王の若き日には、世に知られない陰謀劇が繰り広げられていた。 事件は1643年5月3日に、宰相マザランがひとりの嬰児を拾ったことから始まる。 もしこの時、マザランがこの女の子を拾わなければ、歴史の流れは大きく変わっていたかも知れない。 この物語は、マリエールとマノンという2人の少女、そしてルイとジェームズという2人の男を巡る、数奇な運命の物語である。
格付:AA

ペテルブルグから来た男 原作:ケン・フォレット(FMアドベンチャー)

1914年晩秋、ロンドン郊外。 大英帝国とロシア帝国が手を結ぼうとしている。 このままでは世界大戦が始まってしまう。 両国を牛耳っている腐った貴族たちのせいで、何百万人ものロシアの無辜の人民が犠牲になる。 そんなことは何としても避けなければならない。 大丈夫。作戦は順調だ。 御者に化けて乗っ取ったこの馬車には、交渉の英国代表であるウォールデン伯爵と、ロシア帝国の特使アレクセイ・オルロフ公爵が乗っている。 英国領内でオルロフ公爵が死ねば、交渉はもちろん決裂だ。 …頃合いだ。馬車を止めよう。 そして力いっぱいに馬車の扉を引き開けて、この銃弾を撃ち込めばすべてが終わる! 「誰よ!何するの!!」 !!! なぜだ、なぜ彼女がそこにいるのだ!
ドラマ化希望作品

2016年・リスナーが選んだ「青春アドベンチャーに出演してほしい俳優」

【特集:お勧め作品・番外編】リスナー投票!「青春アドベンチャーに出演したら良いなあ、と思う役者」 この「お勧め作品」のシリーズは、通常、「青春アドベンチャー」などのラジオドラマに原作として採用されたらうれしいと思う小説などを初回している特集...
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