格付:C

天体議会~プラネット・ブルー~ 原作:長野まゆみ(青春アドベンチャー)

場所がどこかも、時間がいつかも定かではない、でも、恐らく近未来の世界。 少年・銅貨(どうか)と、友人の水蓮(すいれん)は自動人形(オートマタ)とも噂される美少年と出会う。 ふたりは、その美少年や銅貨の兄との関わり合いの中で、淡々と、だが懸命に、この世界と向き合っていく。
格付:B

時間泥棒 原作:ジェイムズ・P・ホーガン(青春アドベンチャー)

ある日、ニューヨーク各所の時間がバラバラに遅れ出すという前代未聞の事件が起こった。 ニューヨーク市警のジョー・コペクスキー刑事は、混乱する市内各所の対処に負われて疲れ果てて署に戻ると、上司に呼び出され、この事件の“犯人”を捕らえることを命じられる。 これは明らかに警察で取り扱える仕事ではないと抗弁するコペクスキー。 しかし、どうも、ある物理学者が「異次元のエイリアンがニューヨークの時間を盗んでいる」というとんでもない仮説を立てたらしいのだ。 そして、焦る市警の上層部が、犯人がいるなら警察にやらせようと、この説に飛びついたらしい。 宮仕えの身ゆえ仕方がなく、このトンデモ事件の“捜査”を始めることになったコペクスキーだが、虫好きのミナハン神父、科学電算研究所のエーリンガー博士そして、同僚の女捜査官ディーナの力を借りて、少しずつ真相に近づいていく。
格付:AA

聖杯伝説 原作:篠田真由美(青春アドベンチャー)

人類同士の宇宙戦争は、宇宙連邦の成立で終わりを告げた。 しかし、長く続いた戦争の過程で、人類は自らが故郷がどの星であったかという記録を失ってしまっていた。 そんな時代のある日、辺境の惑星バルカで、たったひとりで遺跡の観光ガイドをするヨギのもとに、季節外れの観光客がやってくる。 その観光客-男-は、人類発祥の星に辿り着くために、宇宙中に散らばった人類が継承してきた「物語」を探し集めているという。 男と行動を共にしたヨギは、やがて自らの体に秘められた惑星バルカの秘密を知り、男もまた物語を探し求めることの意味を知るのだった。
格付:AAA

着陸拒否 原作:ジョン・J・ナンス(青春アドベンチャー)

フランクフルト発・ニューヨーク行き、クワンタム航空66便。 機長は、空軍出身のベテランパイロットであるジェイムズ・ホランド。 副操縦士は、機長を採点する役目のチェックキャプテンでもあるディック・ロブ。 クリスマス前の12月22日に離陸したその便は、アメリカ大使ランカスターというVIPを乗せていたものの、あくまで普通のフライトのはずだった。 機内でインフルエンザによる急病人が出て、ロンドンのヒースロー空港への緊急着陸を決断せざるを得なくなったことさえ、想定の範囲外のできごとではない。 しかし、ヒースロー空港が不可解にも66便の着陸を拒否したことにより、事態はもはや通常の出来事とは言えなくなった。 そして迎える急病人の死。 それは緊急事態の終わりではなく、始まりに過ぎなかったのだ。
格付:A

家守綺譚 原作:梨木香歩(青春アドベンチャー)

駆け出し作家の綿貫は、夭折した親友・高堂の父親から意外な申し出を受ける。 空き屋になってしまう高堂の家に家守(=管理人)として住んで欲しいというのだ。 経済的に助かること、死んだ高堂が喜ぶであろうという父親の言葉、そして、この草深い家でなら書きたいものが書けるのではないかという期待から、綿貫はこの申し出を受けること決める。 こうして、家守である綿貫と、死んだはずの高堂、拾った犬のゴロー、そして様々な不思議なものたちとの生活が始まった。
格付:AA

旅猫リポート 原作:有川浩(青春アドベンチャー)

僕の名前はナナ。 6歳のオス猫だ。 縁あってサトルのうちの猫になってから、もう随分と経った。 サトルはいい飼い主だったし、僕だって結構いい猫だったと思う。 サトルと暮らした毎日は楽しい思い出で一杯だ。 でもそれもお終い。 サトルが猫を飼えなくなってしまったんだ。 でも暗くなっても仕方がない。 新しい飼い主を探す旅、サトルと過ごす最後の旅を精一杯楽しまないとね。
格付:C

猫のゆりかご 原作:カート・ヴォネガット・ジュニア(青春アドベンチャー)

私はその時、「世界が終末を迎えた日」という本を書くために、原子爆弾を開発した物理学者・ハニカー博士の遺族を取材していた。 この本は広島に原爆が投下された時にアメリカ合衆国の重要人物達が何をしていたのかをまとめる本になる予定だった。 しかし、取材の過程でハニカー博士が製造に成功したという、氷の特殊な結晶体「アイス・ナイン」の話を聞く。 そして、奇人であったハニカー博士に優るとも劣らない、博士の3人の奇妙な子供達や、生前の博士の近くにいた人々に取材を続け、ボコノン教なる奇妙な宗教に支配される国をめぐるうちに、私は“世界の終わり”に立ち会うことになるのだった。
格付:A

いつか猫になる日まで 原作:新井素子(アドベンチャーロード)

大学生・海野桃子(うみの・ももこ、愛称“もくず”)は、ある日、不思議な夢を見る。 自分と同年配の5人の男女とともに、白く輝く部屋で、女神を中心に座っているのだ。 隣の女性は幼なじみの“あさみ”だが、他の4人ははっきりしない。 そして翌日、もくずは更に不思議なことに遭遇する。 石神井公園近くの喫茶店で偶然にもこの5人と出会い、しかも駅への帰り道で空中戦を繰り広げるUFOを見てしまったのだ。 そう、これが6人の若者達が奇妙な“宇宙戦争”へと参加するキッカケだったのだ。
格付:B

天使猫のいる部屋 原作:薄井ゆうじ(サウンド夢工房)

グラフィック・デザイナーの野見山は、ある日、奇妙な依頼を受ける。 CGで猫の手のグラフィックをつくって欲しいというのだ。 依頼主はかつて有名なゲームを連続して世に送り出し、天才と謳われたプログラマー“サム”。 野見山の作品の出来映えに満足したサムは、野見山をこの事業の共同制作者に指名する。 この事業、そう、サムはコンピューター上で黒猫に命を与え、世の中にペットとして提供しようというのだ。 ただのゲームではない、提供するのは命を持った本物と同じペットだ、サムはそう主張するのだが…
格付:AA

エンジェルス・エッグ 原作:村山由佳(青春アドベンチャー)

朝、7時50分の満員電車。 ハインラインの「夏への扉」を持ったその女性は、端正で清潔で少し悲しそうで… そう、美術室にあった石膏のアリエス像に似ていた。 彼女に二度目に会ったのは父の入院している病院。 父が自分の世界に閉じこもっていた場所。 白衣を着た彼女は、そんな悲しみの場所の中でも一層、寂しげで儚げで、僕は彼女を守りたいと思っていたんだ。
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