1990年の夏に「サウンド夢工房」という番組内で3週に亘って放送された「恐怖の館」。
「日本古典編」、「欧米編」に続く、最終週がこの「日本現代編」でした。
演出はまたまた変わって伊藤豊英さん。
音楽担当、脚本家も変わり、ナレーションを含め出演陣も総入れ替えですので、前2週とはまた異なる雰囲気の作品になっています。
特にこの「恐怖の館・日本現代編」の特徴は、作品内でも回ごとに出演者が入れ替わること。
主演が固定されている「不思議屋シリーズ」、「ライフシリーズ」を始めとして、通常、このようなオムニバス形式の作品は同じ役者さんが様々な役を演じます。
固定されていないまでも2020年でいえば「ストーリーボックス ザ・トーキョー」のように、ある程度重複するのが通常です。
しかし、本作品はひとりも重複なし。
贅沢な使い方です。
さて、それでは本作品で放送された各回の紹介をします。
すべて1回15分完結。
第5回の「山姥」のみ「作」とされており、脚本家・高屋信之さんのオリジナル扱いです。
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(注)出演者の漢字表記は推測を含む。
漫画の神さま・手塚治虫さん原作の作品は、ラジオ第一(R1・AM)時代の「連続ラジオ小説」で「火の鳥」が何作もラジオドラマ化されていますが、その後、NHK-FMでは意外と少なく「ネオ・ファウスト」(2000年「ガラスの地球を救え~手塚治虫のラスト メッセージ」)と「やけっぱりのマリア」(2012年「青春アドベンチャー」)以外では本作品で放送された「鉄の旋律」くらいしか思いつきません。
なお、各話ともナレーションはなく冒頭と最後の案内はNHKアナウンサー(当時)の広瀬修子さんが務めており、各話出演者が違う中で、ここだけが統一感があるつくりになってします。
【伊藤豊英演出の他の作品】
多くの冒険ものの演出を手掛けられた伊藤豊英さんの演出作品の記事一覧は別の記事にまとめました。
詳しくはこちらをご参照ください。