格付別一覧

格付:B

紅いハンカチ 作:藤井香織(FMシアター)

俺は今年も広島へ向かう。辛くても忘れないこと、死ぬまで。それが罪滅ぼしだと思ってきたからだ。しかし、浪子さんとの約束を果たそうとは思ってこなかった。「もしまたいつか会ってくれるなら…」浪子さんはどういう思いでそう書いたのだろう。今年、俺はこの女性と俺は初めてこの海を渡る。浪子さんと約束した弥山の消えずの火をみるために。
格付:AA

査察機長 原作:内田幹樹(FMシアター)

昨日は成田のホテルに泊まったのに緊張でほとんど眠れなかった。機長になって初めてのチェックフライト。しかも査察機長はよりにもよって、あの氏原だ。今も、彼の切れ長の目が猛禽類のように見つめている。やりづらいったらありゃしない。今日の成田-ニューヨーク間のフライト。何とか無事にやり遂げないといけない。失敗したら機長の資格は剥奪されてしまうのだから。
格付:B

いつも誰かが… 作:雁田昇(サウンド夢工房)

背はあまり高くないけど顔もプロポーションもまあまあのごく普通の高校生、風子。ある日彼女は、自分にほんの少しだけ先の出来事を予知できる超能力があることに気づいた。こんなささやかな能力では彼女のまわりで大事件が起きたりはしない。でも彼女の日常は少しづつ変化を見せる。友人との付き合い方、気になる男性との関係…今日も誰かが体験しているかもしれない、少しだけ不思議な物語。
格付:C

ハムスターになった男 原作:高橋光子(カフェテラスのふたり)

部屋で突然倒れたリョウは、ヒロコが目を離したすきに服だけを残していなくなってしまった。やがてリョウのワイシャツの下から現れたのは1匹のハムスター。ハムスターなのでもちろん言葉は話せない。しかし、ヒロコはそのハムスターの雰囲気と挙動から彼が今そこにいることを悟った。こうしてヒロコとリョウ(ハムスター)の共同生活が始まった。
格付:B

まるみちゃんとうさぎくん 原作:大前粟生(青春アドベンチャー)

夕日町のお祭りのクライマックスはみんなで綺麗な夕日を眺めることです。そんな地味なお祭りがその日は特別なものになりました。近所のおばさんは目からビームを出しました。町長さんは目からシャボン玉が出るようになりました。お母さんは手の甲からバナナが生えるようになりました。次の日から夕日町では外出が禁止されてしまい、学校にも行けません。人と話すのが少し苦手な私は、それがそれほど嫌ではなかったのですが…
格付:C

婚礼、祭礼、その他 原作:津村記久子(FMシアター)

ヨシノは人を呼びつける才能がとことん欠けている。しかし、呼びつけられることには慣れている。今回は学生時代の友人の結婚式に呼ばれた上に、二次会の幹事と披露宴のスピーチを仰せつかってしまった。少しだけ気が重くなりつつも、きちんと準備をして臨んだヨシノだが、なんと同日に上司の父親のお通夜も入ってしまう。仕方なく、二次会の幹事と披露宴のスピーチを後輩に頼んで葬式に向かったのだが…
格付:B

ボブガール、チャリボーイ 作:棚橋ますみ(FMシアター)

すみません店長、すみません、すみません…仕事が遅いわミスばかりだわの私はコンビニや介護施設の仕事を次々とクビに。このカラオケ店のバイトも限界に来ていた。そして店長に罵声を浴びてとうとう接客が出来なくなり、新聞配達に転職することを決意した。しかしとろい私には雪道を自転車に乗って配達することなどできはしない。仕方なくソリに新聞を載せて、トナカイよろしくこれを引っ張って新聞配達を始めた。人付き合いの苦手な私が選んだ、人と関わらないで済む究極の職業。でも早朝の時間帯がこんなに寂しいなんて知らなかった。
格付:B

白銀騎士団 シルバー・ナイツ 原作:田中芳樹(青春アドベンチャー)

1905年冬。衰退期に入りつつあった大英帝国の首都ロンドンでは、夜ごと得体のしれない怪物が跋扈していた。貴族社会の末端に属する準男爵サー・ジョセフ・アーネスト・フィッツシモンズは、異国人の従者とともに、人ならざる怪物に立ち向かう裏稼業に従事している。今回の依頼人は南アフリカから来たサー・グレゴリー・ケントという人種差別主義者。彼と家族は、“幽霊”と呼ばれるボーア人の黒魔術師から生命を狙われているというのだが…
格付:C

魚の恋の物語 作:五見(カフェテラスのふたり)

わたし、魚。本当に、魚。人間の波に身を任せて、街を泳ぐ魚。あなたとの最後の旅を終え、私とあなたは普通のOLと上司になった。魚はフラれるのは慣れている。もう恋なんてしない…つもり。
格付:A

虫明亜呂無短編集 (ふたりの部屋)

本ラジオドラマ「虫明亜呂無短編集」は作家・虫明亜呂無(むしあけ・あろむ)さんによるスポーツをテーマにした10編を原作とする作品です。珍しいお名前の虫明さんですが、名字も名前も本名とのこと。虫明さんご自身は文京区の湯島生まれ(開成中学校→早稲田大学)ですが、虫明は岡山に多い実在する名字。亜呂無は大正時代の洋画家だった父・虫明柏太氏がフランス語の「香り」(英語でいうアロマ)から付けたのだそうです。
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