格付別一覧

格付:B

夢の10分間 原作:豊田有恒(ふたりの部屋)

SF作家・豊田有恒さんの同名のショートショート集「夢の10分間」の中から10編をドラマ化した作品です。 本作品を放送した「ふたりの部屋」は、本作放送当時、月曜日から金曜日のそれぞれ10分ずつ放送される帯番組でした。 そのため、この「夢の10分間」というタイトルを見ると、あたかもこの番組のために書き下ろされたオリジナル作品のようですが、別途、原作本があるようですので、「10分間」が一致しているのは偶然のようです。
格付:AA

夢にも思わない 原作:宮部みゆき(青春アドベンチャー)

毎年、近所の白河庭園で開かれる「虫聞き(むしきき)の会」。 その会場で同級生の工藤久美子が殺された。 しかも、死体の身元を確認したのは、この僕、緒方雅男だ。 偶然ではない。 工藤さんが家族で虫聞きの会に行くのは本人から聞いていた。 淡い思いを胸に、会場で工藤さんに会えることを期待して行ってみたのだ。 それがまさか死体に対面することになるとは。 しかも死んだ工藤さんは、濃い化粧に、派手なスカート、高いヒールの靴。 いつも学校で見るのとは全く違う格好をしていた。 一体、何が起こっているのか。 僕はクールな親友の島崎とともに謎を追い始めるのだが。
格付:A

今夜は眠れない 原作:宮部みゆき(青春アドベンチャー)

母さんが突然、5億円の相続人になった。 20年前にたった一度、命を助けた人物、20年間存在すら忘れていた男から遺産を譲られたのだという。 そして騒動が始まった。 どこで聞きつけたのかわからない様々な人からの寄付を求める電話が鳴りやまない。 外の女と不倫をしていた父さんは、自分のことを棚に上げて母さんにその男との関係を詰問し始めた。 もう家族はバラバラだ。 そして僕たちの周りに現れる不審な人物。 そんな中、ついに事件は起こったのだった。
格付:AAA

オリガ・モリソヴナの反語法 原作:米原万里(青春アドベンチャー)

オリガ・モルソヴナとの出会いは、1960年代のチェコの首都プラハにあったソビエト学校でのこと。 私、弘世志摩(ひろせ・しま)はこの学校に通う小学生だった。 オリガは、老齢ながらダンス教師として卓越した技術を持つと評判だった。 しかしそれ以上に彼女を有名にしていたのは、ただでさえ罵り言葉の宝庫と言われるロシア語を駆使し、罵詈雑言を浴びせかける天才だったこと。 その最も特徴的な表現方法は反語法。 彼女にかかると「美の極致!」という言葉さえも、圧倒的な皮肉へと変わるのだ。 しかし、オリガの過去に何か謎のようなものが見え隠れすることは小学生であった私にも分かった。 そして1992年。 大人になった私はモスクワへと飛ぶ。 永年の疑問だったオリガの過去を知るために。 そこで待っていたのは、悲劇の現代史を生きた3人の女性の物語だった。
格付:B

10人のシンデレラ パートⅢ 作:湯本香樹実(カフェテラスのふたり)

「シンデレラ」といえば、今ではすっかりディズニーアニメがイメージされる訳ですが、もともとは世界中に類似の話が伝わっている民間伝承なのだそうです。 その範囲はとてつもなく広く深く、西欧のみならず中国にも類似の話があり、古くは紀元前1世紀にギリシアの歴史家ストラボンが記録したエジプトが舞台の話にまで遡るとか。 どの話も継母や義姉にいじめられたり、王子や王様に見初められたり、何かの道具を切っ掛けに幸せになったりといった基本的な構造は同じです。 そして、17世紀にフランスの文学者シャルル・ペローが、「ガラスの靴」や「かぼちゃの馬車」といった要素を取り入れたものが、ディズニーのシンデレラの原型になりました。 この話に、これほど広汎な人々に受け入れられるに値する如何なる普遍的な価値があったのか、また、出所がひとつだとするとどのように伝播したのか、興味は尽きないところです。
格付:C

遊佐未森のひなたVOX (サウンド夢工房)

「サウンド夢工房」で放送された、この「遊佐未森のひなたVOX」は、シンガーソングライター遊佐未森さんのエッセイ、おしゃべり、歌で構成された作品でした。 遊佐さんの言葉を借りるならば、日々、遊佐さんが感じている様々なことを「ひなたぼっこをするつもりで聞いてもらいたい作品」とのことです。
格付:B

私の告白 作:さわだみきお他(青春アドベンチャー)

1996年から2003年まで毎年1作品ずつ制作されていた、NHK名古屋局による脚本家競作のオムニバスラジオドラマシリーズ。 通称、「10人作家シリーズ」と呼ばれるこのシリーズの第7弾が、本作品「私の告白」でした。 「10人作家シリーズ」と言えば「難解・地味・沈鬱」が特徴です。 各回のテーマを見ても「夢」、「記憶」、「嘘」、「悪戯」など、如何にもなものが並びますが、そんな中では本作品は「告白」という暗くなりがちな共通テーマが設定されている割には、いつになく明るい雰囲気の作品になっています。 その最大の原因は、やはり主演を務める中江有里さん、松田洋治さんのフレッシュな声でしょう。
格付:AA

1492年のマリア 原作:西垣通(青春アドベンチャー)

1492年。 レコンキスタ完遂に沸き立つスペインでは、力と恐怖で異教徒に改宗を迫る動きが広がっていた。 港町セビリアに住むアロンソ・デ・トーラスは冒険を夢見る若き航海士。 しかし、ユダヤ人を祖先に持つ改宗キリスト教徒という自らの出自を思うと、スペインを覆う不穏な雰囲気に神経質にならざるを得ない。 そんなある日、アロンソは、尊敬する船乗りクリストバル・コロンから、100年以上前のマジョルカ島の宗教家ルルスの思想を教えられる。 キリスト教、イスラム教、ユダヤ教が共存した当時のマジョルカ島で、異教徒の文化に配慮した融和的な伝道を志したルルスの教えが胸に響いたアロンソは、伝道と冒険航海の両立こそが自らの生涯と信じ、コロンの西回りインド航路開拓に同行することを決意する。 しかし、アロンソの冒険の旅の前には大きな障害が立ちはだかるのだった。
格付:B

考古学的考察による1991年 作:藤井青銅(サウンド夢工房)

こちら30世紀の3Dラジオステーション。 20世紀の皆さん、聞こえますか。 現在、時空変換システムを使って、30世紀から1000年過去の1991年に向かって電波を発信しています。 1991年には何があったのか、その情報の大部分が30世紀ではすでに失われていますが、発掘された「かせつとてえぷ」を分析した最新の考古学の成果を電波に乗せて発信します。 20世紀の古代日本人の皆さん、聞こえますか。 我々の研究結果は正しかったのでしょうか。
格付:A

新竹取物語 1000年女王 原作:松本零士(特集スぺースアドベンチャー)

惑星ラーメタルは1000年に一度、地球に近づく遊星である。 しかし、1999年の接近はいつもと違った。 今回、ラーメタルは地球に近づきすぎる。 地球文明が滅ぶような大災害が起こるかもしれない。 それに気が付いてしまったのは、筑波山天文台の雨森教授、教授の助手の雪野弥生(ゆきの・やよい)、衛星天体観測所で観察を続けてきた夜森(やもり)、そして雨森教授の孫の少年・雨森始(あまもり・はじめ)。 4人はそれぞれの立場、考えでこの人類の危機に立ち向かうことになる。
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