恋愛

格付:C

魚の恋の物語 作:五見(カフェテラスのふたり)

わたし、魚。本当に、魚。人間の波に身を任せて、街を泳ぐ魚。あなたとの最後の旅を終え、私とあなたは普通のOLと上司になった。魚はフラれるのは慣れている。もう恋なんてしない…つもり。
格付:B

黒い瞳のボヘミアン 作:山谷典子(青春アドベンチャー)

19世紀末のパリ。キャバレー「パピヨン・ルージュ」は芸術を愛するボヘミアンたちが集う社交場だった。ローズはそのパピヨン・ルージュで一番人気の踊り子。サーカスの空中ブランコで鍛えた肉体が描き出すダンスは芸術家たちの創作意欲を刺激してやまない。しかし、ローズ自身は、ある虚無を抱えて退廃的に生きていた。そんなローズに運命的な出会いが訪れる。キャバレーの客として現れたボヘミアンのひとり、日本人画家カズタカ。この出会いはふたりにどのような運命を運んでくるのか。
格付:B

男・女・いい出逢い 原作:畑中博(カフェテラスのふたり)

今回ご紹介する作品は1985年にNHK-FM「カフェテラスのふたり」で放送された作品「男・女・いい出逢い」です。
格付:B

手をつないだまま さくらんぼの館で 原作:令丈ヒロ子(青春アドベンチャー)

僕、学生作家のモドリ野颯太(もどりの・さった)は、入院した遠縁のおばあさんに代わって白桜館(はくおうかん)なる洋館を住み込みで管理することになった。洋館と言っても木造2階建ての小さなもの。大学休学中という暇な身にとっては、管理などお手のものだ。そもそも、リア充高校生を主人公にしたお手軽な青春小説がいつまでも売れ続けるとは思えず、大学を休学して本格的に執筆に専念したいと思っていたところだったのだから、学生作家の身には不相応な平穏な執筆環境を手に入れられると思えば大歓迎、むしろ渡りに舟、まさに夢のような話だ。でも平穏な生活は長くは続かなかった。ある日突然、家原りりな(いえはら・りりな)と名乗る10歳の少女が現れたのだ。彼女がいうには、りりなはおばあさんの孫で、そのおばあさんに白桜館に住むように言われたのだから、同じようにおばあさんから館の管理を任された颯大にはりりなを世話する義務がある、らしいのだが…
格付:AA

青春離婚 原作:紅玉いづき(青春アドベンチャー)

中学時代、わたしの裏での呼び名は「ケイレン」だった。ストレス性の顔面痙攣のせいだ。そのせいでずいぶんと嫌な思いをした。だから高校は、わざわざ家から遠い、この八木商業高校を選んだ。それなのに。登校初日、アイウエオ順に並んだ机での自己紹介。わたし、佐古野郁美(さこの・いくみ)のすぐ後に自己紹介した彼はこういったのだ。「佐古野、灯馬(とうま)です」先生が訪ねる。「なんだ? 佐古野郁美と同じ苗字だな。親戚か?」否定する灯馬さんにさらに先生は言った。「そうか。せっかくだから仲良くしろよ!夫婦みたいなんだからな」一斉に笑うクラスメイト。最悪。やっと「ケイレン」から逃れられたと思ったら、今度は「夫婦」だなんて…
メディアミックス情報

上映時間108分。映画版「レインツリーの国」はFMシアターの限界を超えたか。そして「フェアリーゲーム」は?

【FMシアター・メディアミックス情報①】レインツリーの国2007年にNHK-FMの「FMシアター」でラジオドラマ化された「レインツリーの国」が映画化され、2015年11月21日から公開されました。この記事をアップする2016年3月時点ですで...
格付:AAA

赤と黒(第一部) 原作:スタンダール(青春アドベンチャー)

フランス革命から40年。王政復古によりフランスはまた階級社会に逆戻りしていた。貧しい材木屋の息子ジュリアン・ソレルは、明晰な頭脳と美しい顔、そして金持ちに対する激しい敵愾心を持つ青年であった。そんな彼の憧れの存在はナポレオン。しかし、ナポレオン時代のように軍人として世に出ることはできないと悟った彼は、教会での立身出世を夢見て学問にはげむ。そして、その地方随一の俊英と呼ばれるまでになり、有力者である地方貴族レナール氏の子供たちの家庭教師となるのだが、そこでレナール氏の若き奥方に出会ってしまうのだった。
格付:A

ベルリンの秋 原作:春江一也(青春アドベンチャー)

チェコ事件の最中に最愛の女性カテリーナを失い、失意のうちにプラハを去ってから約4年が経過した1973年。日本の若き外交官・堀江亮介の新しい任地は、東ベルリンと決まった。命じられた仕事は、新たに設けられることになった、在東ドイツ日本大使館の開設準備。しかし東ベルリンで待っていたのは新しい仕事だけではなかった。カテリーナの娘シルビアもまた美しく成長して堀江を待っていたのだった。
格付:C

さっきまで優しかった人 原作:片岡義男(カフェテラスのふたり)

小説家でエッセイストの片岡義男さん原作のショートストーリー5編を集めたラジオドラマです。片岡さんはハワイ出身で、サーフィンやバイクといったアメリカ文化の伝道師的な印象の方でした。印象といえば、本作品が放送された1986年12月は、まさにバブル景気が始まったとされる時期であり、片岡さんも喜多嶋隆さんなどと並んでバブル時代の象徴のようなイメージがありました。しかし、改めて考えると片岡さんの代表作「スローなブギにしてくれ」が発表されたのが1976年であり、バブル期に限ってというより、広く昭和末期全般の若者文化の象徴なのかも知れません。なお、片岡義男さんについては「サウンド夢工房」期に「吹いていく風のバラッド」もラジオドラマ化されています。
格付:AA

エンジェルス・エッグ 原作:村山由佳(青春アドベンチャー)

朝、7時50分の満員電車。ハインラインの「夏への扉」を持ったその女性は、端正で清潔で少し悲しそうで…そう、美術室にあった石膏のアリエス像に似ていた。彼女に二度目に会ったのは父の入院している病院。父が自分の世界に閉じこもっていた場所。白衣を着た彼女は、そんな悲しみの場所の中でも一層、寂しげで儚げで、僕は彼女を守りたいと思っていたんだ。
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