SF(宇宙)

格付:A

宇宙艇モモタロー号の帰還 作:倉島齊(FMシアター)

結婚して銀河の果てまで金を探しに行こう。それがプロポーズの言葉だった。人工冬眠とワープ航法を繰り返して100年余り宇宙を彷徨った末に、地球から200光年離れた辺境の星でやっと見つけた金鉱脈。その頃には2人の息子に恵まれ家族は4人になっていた。さらに8年を費やして採掘・精錬し続けた結果、小型宇宙艇に乗せられる限度いっぱの123本もの金塊を得ることができた。今後は12回のワープと48年の人工冬眠により、所要実働時間4年で地球に帰ることができる。2人の息子にとっては両親以外に初めての人間に出会うことになる。両親のように心から愛しあえる伴侶を見つけることができるのだろうか。愛がなければモモタロー号に積んだ莫大な金も一文の価値もないと同然なのだから。
格付:A

銀河鉄道999 原作:松本零士(ふたりの部屋)

機械の体をタダで貰えるという星に向かうため銀河鉄道に乗った少年・星野鉄郎。死別した母に瓜二つの美女メーテルとともに旅を続ける少年は、停車する星々で出会いと別れを繰り返す。様々な人生の断面を垣間見、価値感に触れ、少年は人生の哀歓を知り、そして考える。今、万感の思いを込めて、汽車が行く…
格付:A

アディオス・ケンタウルス! 原作:若居亘(スペース・ファンタジー)

2011年4月、オハイオ州シェパード宇宙センター。日米共同の宇宙空間での天体観測プロジェクト「コペルニクス計画」はついに打ち上げの時を迎えた。例によってソ連はこの計画を宇宙の軍事利用を促すものと批難。また、日米クルー間の不協和音を憶測する者もいたが、唯一の日本人クルー「ミッションスペシャリスト」のユキは選ばれたことへの自信と高揚感のただ中にあり、そのようなことはさほどの困難にも当たらないと考えていた。そう、彼女はまだ知らなかったのだ。確かに、このミッションがそのような些事など吹き飛ばすような大事件に遭遇することになることを。
格付:A

新竹取物語 1000年女王 原作:松本零士(特集スぺースアドベンチャー)

惑星ラーメタルは1000年に一度、地球に近づく遊星である。しかし、1999年の接近はいつもと違った。今回、ラーメタルは地球に近づきすぎる。地球文明が滅ぶような大災害が起こるかもしれない。それに気が付いてしまったのは、筑波山天文台の雨森教授、教授の助手の雪野弥生(ゆきの・やよい)、衛星天体観測所で観察を続けてきた夜森(やもり)、そして雨森教授の孫の少年・雨森始(あまもり・はじめ)。4人はそれぞれの立場、考えでこの人類の危機に立ち向かうことになる。
格付:AA

渇きの海 原作:アーサー・C・クラーク(FMアドベンチャー)

極めて粒子の細かい砂が堆積し、あたかも水のように流れている“渇きの海”。そこは月面を代表する観光地だ。セレーネ号は、この危険だが極めて安定した“渇きの海”で運行されている遊覧船である。乗客22人を乗せたその日の遊覧も、月面を熟知したパット船長の操縦のもと、何事もなく進んでいた。そのためパット船長も乗客達も全く想像していなかった。その日、かつて“渇きの海”で観測されたことのない“海面”の陥没が発生することを。そして、奇跡的な確率でセレーネ号がその事故に遭遇してしまうことを。
格付:AA

小惑星2162DSの謎 原作:林譲治(青春アドベンチャー)

冥王星よりも遠い太陽系外縁部、カイパーベルトと呼ばれる小惑星地帯。資源探索を目的とした宇宙船トーチウッド号で眠っていた家弓(いえゆみ)トワは、船の人工知能アイリーンによって目覚めさせられた。アイリーンによれば、下級の機械頭脳ワトソンが小惑星2162DSに何らかの異常を発見したという。早速、その原因を探るために小惑星2162DSに船を向けたトワだが、そこには予想もできない出来事が待っていた。
格付:AA

聖杯伝説 原作:篠田真由美(青春アドベンチャー)

人類同士の宇宙戦争は、宇宙連邦の成立で終わりを告げた。しかし、長く続いた戦争の過程で、人類は自らが故郷がどの星であったかという記録を失ってしまっていた。そんな時代のある日、辺境の惑星バルカで、たったひとりで遺跡の観光ガイドをするヨギのもとに、季節外れの観光客がやってくる。その観光客-男-は、人類発祥の星に辿り着くために、宇宙中に散らばった人類が継承してきた「物語」を探し集めているという。男と行動を共にしたヨギは、やがて自らの体に秘められた惑星バルカの秘密を知り、男もまた物語を探し求めることの意味を知るのだった。
格付:A

いつか猫になる日まで 原作:新井素子(アドベンチャーロード)

大学生・海野桃子(うみの・ももこ、愛称“もくず”)は、ある日、不思議な夢を見る。自分と同年配の5人の男女とともに、白く輝く部屋で、女神を中心に座っているのだ。隣の女性は幼なじみの“あさみ”だが、他の4人ははっきりしない。そして翌日、もくずは更に不思議なことに遭遇する。石神井公園近くの喫茶店で偶然にもこの5人と出会い、しかも駅への帰り道で空中戦を繰り広げるUFOを見てしまったのだ。そう、これが6人の若者達が奇妙な“宇宙戦争”へと参加するキッカケだったのだ。
格付:A

21世紀のユリシーズ 作:横光晃(アドベンチャーロード)

2056年。この時代の人間は26歳で「成人研修キャンプ」を終えないと一人前とは認められない。アソウ・ナオトは成人研修キャンプでも、より抜きの人間だけが受講を許される「リーダーコース」を研修中の身の上だ。1週間の休暇が終わり、いよいよ後期のパーソナリティ補正教育が開始されるころに、重大な事件が発生する。母親の乗った宇宙船が、地球に敵意を持った謎の異星人「アウトトリップ」の操る集団にハイジャックされたのだ。さらに、その人質解放交渉にナオトの父親が、護衛にはパトロールに所属する恋人のユリが赴くことになった。研修を続行するか、異星人との交渉に同行するか迷うナオトだったが…
格付:A

僕たちの宇宙船 作:樋口ミユ(青春アドベンチャー)

汚染された地球を捨て、人類がスペースコロニーに暮らしている時代。スペースコロニー「ノア」にある寄宿舎・ダーウィン・シュルーズベリーに、刺々しい雰囲気を纏ったリンダ・R・ヒノデという名前の転校生がやってくる。リンダは、何らかの事件が起き、秘密のうちに存在自体が抹消されたというウインチェスターの学校に通っていたという噂であった。しかし、「この理想世界でそんな事件が起こるはずがない」と信じるダーウィン・シュルーズベリーの生徒達からはリンダは受け入れられない。そんな中、ただ一人、気弱な少年・BJだけは、リンダに共感し、彼の発言を信じた。そして、事件は起こり始める。ウインチェスターと同じように。
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