時めがね金沢うた絵巻 作:まきりか(青春アドベンチャー)
僕の名前は坂上涼太。
金沢未来大学でVRの研究をする大学3年生。
生まれも育ちも横浜だけど、この分野の第一人者である深美教授に学ぶために金沢にやってきた。
好き好んで金沢に来た割には金沢の歴史を全然知らない、友人の美術学生・綾野さんにはよく言われるけど、最近はそうでもない。
教授に命じられて江戸時代初期の金沢の街をVRで再現するように言われ、そのためにすごく金沢の勉強をしているのだ。
でも本当は教授に言われたからではなく、綾野さんの生まれ育ったこの街のことを知りたかったからなのだけど。
そうして誕生した江戸時代の金沢を疑似体験できるVRゴーグル。
しかしその試用中に事件は起きた。
気を失って目が覚めると、そこは江戸時代の金沢だったのだ。