- 作品 : 鏡の偽乙女~薄紅雪華紋様~
- 番組 : 青春アドベンチャー
- 格付 : A
- 分類 : 幻想(日本/シリアス)
- 初出 : 2011年6月20日~7月1日
- 回数 : 全10回(各回15分)
- 原作 : 朱川湊人
- 脚色 : 飯野陽子
- 演出 : 木村明広
- 主演 : 草野康太
大正時代、画家志望の槇島風波(まきしま・ふうわ)は、正体不明の画家・穂村江雪華(ほむらえ・せっか)と出会う。
雪華の不思議な魅力に惹かれ雪華の住む根津の下宿屋「蟋蟀館」(こおろぎかん)に移り住む風波。
彼はそこで未練を残しこの世を彷徨う未練者(みれいじゃ)の起こす様々な事件に巻き込まれていくことになる…
作品概要
大正時代の東京を、妙に哀愁をたたえた未練者(要はゾンビ?)が徘徊する、幻想系のファンタジー。
個人的には、薄紅雪華紋様(うすくれないせっかもんよう)、風波(ふうわ)、未練者(みれいじゃ)などの語呂合わせ調の名前や、大正浪漫風の舞台設定、元新撰組隊士などの狙いすぎの人物設定などで最初から少し引いてしまいました。
現実離れした雰囲気が良い
しかし、物語も音響効果なども丁寧につくられており、聞いてみると意外と聴きやす作品でした。
似た趣向のゾンビものとしては2021年の「イッツ・ア・ビューティフルワールド」がありますが、本作品「 鏡の偽乙女~薄紅雪華紋様~」は舞台が大正時代ですのでかなりファンタジー色が強い。
全体的なトーンは高橋和也さんが主演された「家守綺譚」に近いもので、連作短編形式で数話ごとにオチがつくのもリズムがあってよかったと思います。
雪華役の大場泰正さんの話し方にも味があり、風和役の草野康太さんも聴きやすく、作品にあっていると感じました。
父娘ものには弱い…
また、作り手側には関係ないのですが、幼い子供をもっている私には、父と娘の話はちょっと反則の内容。
それだけで評価が甘くなってしまいそうです。
何度も聴きたいかというとそこまで気に入ってはいないのですが、黒幕である「コレクター」がでてきたばかりのところで話が終わっていることもあり、続きを聞きたい気になりました。
高畑充希さん出演
ところでちょっとしたトリビアなのですが、この作品で「お欣」を演じた高畑充希さんが、めでたく2016年4月スタートのNHK朝の連続テレビ小説「とと姉ちゃん」のヒロインに選ばれました。
今すぐは無理でしょうが、是非、高畑充希さんの凱旋出演を兼ねて、本作品の続編を制作していただきたいものです。
でも、朝ドラの主演女優に出演してもらうには端役すぎるかな?
15年ぶりの脚色
なお、本作品を脚色している飯野陽子さんは青春アドベンチャーでは何と15年ぶりの登場です。
15年前の脚色作品は「時間泥棒」でした。
コメント
「鏡の偽乙女 薄紅雪華紋様」朱川湊人
あの男は、もの言う幻だったのかも知れぬ――。気鋭の直木賞作家が描く、怪奇小説の傑作!!
大正三年、東京。
画家を志し、家を飛び出す槇島風波(まきしまふうわ)。
闇を幻視する
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こんにちは。同じ本の感想記事を
トラックバックさせていただきました。
この記事にトラックバックいただけたらうれしいです。
お気軽にどうぞ。
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こんにちは。
私の方は本の感想記事ではなくて、
本を原作としたラジオドラマの感想記事なのですが、
折角ですのでトラックバックさせていただきました。
よろしくお願いします。
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僕も青春アドベンチャーの常連なのですが、今回の話はハマってしまいました。再放送してほしいですね。
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YUDAI0628さま
コメントありがとうございます。
最近のパターンだと、数年前のものを1度だけ再放送することが多いようですね。
「鏡の偽乙女」は今回の放送が最初の再放送なので、2回目の再放送はあったとしても当分先なのでしょう。
やはり公式のネット配信を拡大して欲しいですね。
色々と難しい問題はあると思いますが、NHKに眠っていても誰も得はしないでしょうから。