
帝都誘拐団 原作:加納一朗(アドベンチャーロード)
明治22年、ある日の夕刻。樋口奈津は、思い詰めた表情で身投げをしようしている15、6歳の少女に出会った。事情を聴いてみると、少女は外出中に、奉公先の幼い娘を見失ってしまい、主人にひどく叱責されたという。奈津から口添えを依頼された文明新聞社の社主・前沢天風は、少女と伴に少女の奉公先に向かうが、そこで行方不明の娘がまだ帰っていないことを知らされる。気になった天風は帝都中の行方不明者の情報を集め始めるが、その結果、少なくと22人の女が理由なく行方不明になっていることを知る。繁栄を謳歌する帝都・東京の裏側で何が起こっているというのか。