格付:AA

格付:AA

しゃばけ 原作:畠中恵(青春アドベンチャー)

廻船問屋・長崎屋の若旦那・一太郎(いちたろう)は数えで17歳。普通の人の目には見えない「妖」(あやかし)を見ることが出来る不思議な体質の持ち主だ。一太郎は、なかなかの美男子だが、並外れてひ弱。長崎屋が同時に経営している薬種問屋(薬屋)を任されてはいるものの、彼を溺愛する両親や手代の佐助・仁吉たちに甘やかされて育った。生来、気が優しい一太郎は、周りの好意をありがたく受け止めているが、あまりに甘やかされることに少しだけ不満もある。そんなある日、帰りが遅くなった一太郎は、道ばたで不審な人物に切りつけられる。事件に人ならぬ者の蔭を感じ取る一太郎。不審に思った彼は、仲の良い「妖」たちと共に事件の真相を探り始めるのだが、やがてそれは多くの薬種問屋を巻き込む事件へと発展していくのだった。
格付:AA

タイムライダーズ 原作:アレックス・スカロウ(青春アドベンチャー)

1912年、沈みゆくタイタニック号Eデッキに老人の声が響き渡る。「君の命は残り4分。答えろ、生き延びたいか。さあリアム、決断の時だ。私に付いてくるならこの手を掴め。」2011年、ボストンから西海岸へ向かう旅客機の中で老人はマディに語り掛ける。「数分後、この旅客機の乗客全員が死ぬ。だが、君だけ生き延びることを選択できる。さあ手を握り給え、早く。」沈みゆく豪華客船から、墜落する旅客機から、ムンバイの業火の中から、メフィストフェレスに手をひかれて3人の若者が集まった。彼らの新しい人生の舞台として用意されたのは2001年9月10日。翌日に起きる「あの事件」があまりに人々の記憶に鮮烈に残ったために、逆に人々の記憶から抜け落ちてしまった、その前日。
格付:AA

夏・風・ライダー 原作:高千穂遥(FMアドベンチャー)

奥脇と一緒にオクワキエンジニアリングを立ち上げたのは、バイクが、とくにエンジンがただただ大好きだったからだ。オクワキエンジニアリングを去ったのは、奥脇がパーツの製造販売に血道をあげ、いつしかマフラーしか弄れない毎日になってしまったからだ。あれから9年。今でも辞めたのが正解だったのか考えることがある。オクワキエンジニアリングは早々にレースに参加するようになり、今では日本を代表するプライベーターと呼ばれるまでになった。それに引き替え、俺は未だにしがないバイク屋の親父だ。しかし、それも終わりだ。俺も今年からレースに参戦する。チーム“ノブ”といえば聞こえはいいが、まあ言ってみれば町内会チームだ。それでもレースはレース。時は来たのだ。夏の「鈴鹿4時間耐久ロードレース」まで全力で突っ走るまでだ。
格付:AA

青春離婚 原作:紅玉いづき(青春アドベンチャー)

中学時代、わたしの裏での呼び名は「ケイレン」だった。ストレス性の顔面痙攣のせいだ。そのせいでずいぶんと嫌な思いをした。だから高校は、わざわざ家から遠い、この八木商業高校を選んだ。それなのに。登校初日、アイウエオ順に並んだ机での自己紹介。わたし、佐古野郁美(さこの・いくみ)のすぐ後に自己紹介した彼はこういったのだ。「佐古野、灯馬(とうま)です」先生が訪ねる。「なんだ? 佐古野郁美と同じ苗字だな。親戚か?」否定する灯馬さんにさらに先生は言った。「そうか。せっかくだから仲良くしろよ!夫婦みたいなんだからな」一斉に笑うクラスメイト。最悪。やっと「ケイレン」から逃れられたと思ったら、今度は「夫婦」だなんて…
格付:AA

帝冠の恋 原作:須賀しのぶ(青春アドベンチャー)

貴族の令嬢の夢など他愛もないものだ。「私の夢は、世界一素敵な王子さまと結婚して、世界一美しい宮殿で夢のような暮らしをすること。」でも、現実には、そんなものは存在しない。だとしたら、自分の手で作ってみせる。そう、私は「オーストリア」と結婚するためにやってきた。19世紀初頭。ハプスブルク帝国の世継ぎとされるカール大公のもとに、南ドイツの新興国・バイエルン王国から一人の王女が嫁いできた。彼女の名はゾフィー。人々は彼女の美しさを賞賛したが、彼女は美しいだけの女性ではなかった。彼女の中には強い決心と覚悟が隠されていたのだ。
格付:AA

ブルボンの封印 原作:藤本ひとみ(青春アドベンチャー)

17世紀のフランス。太陽王と呼ばれたルイ14世のもと、フランスは絶対王政の絶頂期を迎えた。しかし、その太陽王の若き日には、世に知られない陰謀劇が繰り広げられていた。事件は1643年5月3日に、宰相マザランがひとりの嬰児を拾ったことから始まる。もしこの時、マザランがこの女の子を拾わなければ、歴史の流れは大きく変わっていたかも知れない。この物語は、マリエールとマノンという2人の少女、そしてルイとジェームズという2人の男を巡る、数奇な運命の物語である。
格付:AA

ペテルブルグから来た男 原作:ケン・フォレット(FMアドベンチャー)

1914年晩秋、ロンドン郊外。大英帝国とロシア帝国が手を結ぼうとしている。このままでは世界大戦が始まってしまう。両国を牛耳っている腐った貴族たちのせいで、何百万人ものロシアの無辜の人民が犠牲になる。そんなことは何としても避けなければならない。大丈夫。作戦は順調だ。御者に化けて乗っ取ったこの馬車には、交渉の英国代表であるウォールデン伯爵と、ロシア帝国の特使アレクセイ・オルロフ公爵が乗っている。英国領内でオルロフ公爵が死ねば、交渉はもちろん決裂だ。…頃合いだ。馬車を止めよう。そして力いっぱいに馬車の扉を引き開けて、この銃弾を撃ち込めばすべてが終わる!「誰よ!何するの!!」!!!なぜだ、なぜ彼女がそこにいるのだ!
格付:AA

ザ・ワンダーボーイ 原作:ポール・オースター(青春アドベンチャー)

1924年のセントルイスで、俺はイェフーディ師匠に出会った。9歳だった。それまでの俺は野良犬同然、人間の形をした“ゼロ”だった。将来の夢など何もないチンピラまがいの孤児だった俺をつかまえて師匠は言った。「お前を空を飛べるようにしてやる。私の教えたとおりにやれば、ふたりは百万長者になれる。」“ウォルト・ザ・ワンダーボーイ”人々の度肝を抜き、全米を熱狂させた「空飛ぶ少年」の冒険が始まった。
格付:AA

泥棒をつかまえろ! 原作:オットー・シュタイガー(アドベンチャーロード)

担任の先生や級友たちと一緒に行ったクラス・キャンプ。天気にも恵まれ、途中まではなかなかご機嫌なキャンプだった。しかしキャンプ費用の600フランがそっくり盗まれるという事件が発生して雲行きが怪しくなる。当初はクラスメイトの誰かの犯行と思われたのだが、誰ひとりとして犯人だと名乗り出るものはいない。重苦しい雰囲気の中、やってきた警官は思い掛けないことを言い出した。曰く、「今、イタリア人の悪漢、カネヴァリという男が近くにやってきている。その男が犯人に違いない。」曰く、「カネヴァリが潜伏している場所は大体わかっているが、警察は他の事件で忙しく、すぐには動くことが出来ない。」曰く、「相手はひとりだ。自分たちでお金を取り返したらいいのではないか。上手くいったら大手柄だ。」これは自分たちの金を取り返すための正当な行為だ。彼らはカネヴァリの潜伏先へと乗り込むのだが…
格付:AA

都会島のミラージュ 作:寺田憲史(青春アドベンチャー)

何かに急き立てられるかのようにたどり着いた街・ニューヨーク。しかし、予備校を入れると8年近く勉強してきた英語は全く通じない。そして、到着早々に、荷物の全てと有り金の半分を盗まれてしまった。日本でのぬるま湯の生活に慣れきった自分にとって、確かにここでは人が冷たかった。それでもやっとたどり着いたマンハッタンの夜景は、俺の目には手招きしているように優しく映った。昔、父さんが殺されたニューヨーク。今日からここでの生活が始まる。
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