格付:AA

格付:AA

ホワイトダスト 作:長田育恵(FMシアター)

目覚めると、そこは知らない部屋だった。ここはどこだ…俺はなんで…そうだ「プロジェクト」だ。俺は、あのプロジェクトに自ら志願して冷凍睡眠に入ったのだ。と、なると今は何年なんだ。あれから何年経った?地球はどうなっているんだ。ホワイトダストはどうなった?くそっ、この窓のない部屋では外の様子がわからない。女性がひとりいるだけで他には何もないこの部屋では……?女性!?
格付:AA

トリガー 原作:霞田志郎(青春アドベンチャー)

人類が宇宙に進出してから50年経った2088年。「雪女のキス」と呼ばれる謎の疫病により地球上の人類は絶滅し、火星基地にわずか1万人あまりが生き残るのみとなっていた。疫病が蔓延する地球には戻れず、かといって火星で人口を増やそうにも基地のキャパシティはこれ以上の人口増加を許さない。人類は全ての構成員をモールという巨大コンピューターに常時接続することにより実現した管理社会で辛うじて命脈を長らえているが、先細りは明らかだった。この世界に暮らすケイは大学生。基地を作り上げたトオルの孫娘であるはずのケイには人に言えない、そして政府にも言えないある秘密を抱えていたのだが…
格付:AA

さよなら、田中さん 原作:鈴木るりか(青春アドベンチャー)

田中花実は母親とふたり暮らしの小学6年生の女の子。お母さんは、建設現場の“ガテン系”の仕事で一生懸命に家計を支えてくれているが、食卓に頻繁にモヤシが上がったり、ドリーミングランドに行くために自販機の釣り銭忘れを探し回らないといけないくらいには貧乏だ。でも、ふたりは明るく楽しく生活している。本作品は、そんな花実の周りに起こる、ちょっとおかしい、けど、ちょっと心にしみるいくつかの出来事を綴った連作短編である。
格付:AA

夜市 原作:恒川光太郎(FMシアター)

夜市は岬の森にて開かれる。素晴らしい商品が並ぶことだろう。夜市には北の風と南の風に乗って多くの商人が現れるからだ。だから一緒に夜市に行かないか。夜市ではどんなものでも手に入れることができる。そう、人間の「才能」であろうとも。人間の「寿命」でさえも。あれから何年たったのだろう。あの…夜市で弟を売った、あの日から。風のにおいと日の光の具合と、影のでき方。鳥や虫、草花、生き物たちの気配でそれがわかる。今宵、再びの夜市の夜だ。
格付:AA

蒼のファンファーレ 原作:古内一絵(青春アドベンチャー)

報知杯フィリーズレビュー、そして桜花賞での激闘から1年。鈴田競馬所属の女性騎手・芦原瑞穂はくすぶっていた。勝てない。中央競馬のGⅠに挑戦した瑞穂とフィッシアイズのペアなのに、場末の鈴田競馬ですら満足に勝つことができなくなっていた。原因はフィッシュアイズではなく瑞穂にある。なんで自分はこんな場末の地方競馬にいるのか。なんでその場末でさえ勝てないのか。騎手を続けていく意味すら見失いかけていた瑞穂に、突然のチャンスが訪れる。中央競馬にすらめったにいない超良血馬ティエレン。この馬体500kgを超える勇壮な牡馬がなぜか鈴田に、それも「藻屑の漂流先」と称される瑞穂所属の緑川厩舎にやってきたのだ。
格付:AA

声の訪問者 作:菅谷昌弘(FMシアター)

柳田雄一は39歳の独身男性。ボイスという、声を使った業務なら何でも請け負う会社で働いているが、本業は売れない役者である。ある日、ホームページのボイスサンプルを聴いた依頼者から、彼を指名して仕事が入った。依頼人は工藤絵美という38歳の女性。絵美は雄一に対し、自分に電話をかけてきたうえで、指定した内容で会話することを求めてきた。依頼目的はわからなかったものの、依頼されたこと自体は特別なものではなかったので、指示どおりに電話してみた雄一であったが、雄一が話し始めた途端、なぜか絵美は泣き始めてしまうのだった。
格付:AA

時砂の王 原作:小川一水(青春アドベンチャー)

22世紀、謎の増殖型戦闘機械群ETとの戦いにようやく勝利しつつあった人類は重大な事実に気が付く。ETは過去に遡行し、機械群と戦う能力を持たない過去の人類を滅ぼすことにより人類絶滅を目論んでいたのだ。衝撃を受けた人類は、総力を挙げて人型人工知性体メッセンジャーを過去に送り込み、過去の人類と共同戦線を組むが一歩及ばず、ETはすでに400以上の集団をさらに過去に送り出した後であった。追い詰められた人工知性体は、ETの最終目標を人類発祥の時代-10万年前-と断定、そこを絶対防衛線として強固な陣地を構築。人類の歴史を食い荒らしながら過去に遡行するETと、人類発祥の時代を基地として迎撃を始めた人工知性体との最前線は、紀元3世紀の東アジアの小島に定められた。「親魏倭王」を名乗る少女が治める島国に。
格付:AA

ミラーボール 作:中澤香織(FMシアター)

どうやら私はとんでもないブラック企業に転職してしまったみたい。正確には企業ですらないのだけど。従業員が自分を含めて3人しかいないのは仕方がない。実はこの靴下ブランド“リノ・ブロードリ”はあくまでデザイナーである莉乃さんの個人事業だった。つまり、営業や事務を一手に切り回している若葉さんでさえ立場はフリーのバイト。まして雑用係の私なんか…キラキラしたオリジナルの靴下を見て、ここでなら自分も輝けると思って飛び込んでみたけど。やっぱり私はキラキラ輝くミラーボールに憧れて、そのまわりを飛びまわる虫にすぎないのかもしれない。
格付:AA

風の向こうへ駆け抜けろ 原作:古内一絵(青春アドベンチャー)

「初めっから勝ち組は決まっているんだよ…」淡々とした口調で先生が吐く言葉は、あるいは真実なのかもしれない。「競馬の名門に生まれて技術もある。そんなやつには地方競馬出の雑草なんて、とても太刀打ちなんかできない。」でも、でも…悔しい!そう、私の中にある思いもまた真実だ。「先生、教えてください。私、勝ちたいんです。」
格付:AA

想い出あずかります 原作:吉野万理子(FMシアター)

二十歳の誕生日を前に、海辺の街に帰省した里華(りか)。親への挨拶もそこそこに出かけて行ったのは、波打ち際に建つ「想い出質屋」だった。この店の店長は普通の人とは違う不思議な人。この店は想い出を預かる代わりにお金を貸す不思議な店。しかし、人は二十歳を過ぎると、この店に行けなくなってしまう。最後のチャンスに店を訪れた里華は、中学3年生で初めて訪れてからの想い出を店長さんと語りあうのだった。
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