格付:B

格付:B

モー!いいかげんにして! 作:藤井青銅(青春アドベンチャー)

私はネズミだ。 いや、本当は銀河連邦から派遣された監視員なのだが、この1年間、ネズミの姿に身をやつしてこの国を監視してきたのだ。 この星ときたら広い宇宙で一番偉いと思い込んでいる。 ほっておくと何をしでかすかわからない。 さっさと銀河連邦に加盟するようになって欲しいのだが、今年1年見ていても進歩した形跡がさっぱりない。困ったものだ。 さて、今年も監視員の交代の時期が来た。 後任の「ウシ」がやって来たようだ。 そろそろ引き継ぎのレクチャーを始めるとしよう…
格付:B

遥かなり、ニュータウン 作:伊佐治弥生(FMシアター)

妻の七回忌に、42歳になる息子がわが家に帰ってきた。 子どもたちと足並みを揃えるように成長していった夢の街。 しかし今、この街に子どもたちの声はなく、戻ってきた息子もしょぼくれたおじさんになっていた… 40年前、昭和40年代にニュータウンの一角に建てられたわが家で、父と息子の共同生活が始まる。
格付:B

ベルサイユのばら外伝 原作:池田理代子(青春アドベンチャー)

女性ながら王太子妃付きの近衛士官を務めるオスカル・フランソワ・ド・シャルジェのもとに、一番上の姉の娘であるル・ルーが行儀見習いにやってきた。 しかし、この少女、男勝りと言われたオスカルが驚くほどの、お転婆。 洞察力が鋭くて行動力があり、小生意気ですばしっこいが、幼稚で泣き虫。 この少女が巻き起こす様々な事件のせいで、オスカルも、彼女の従卒のアンドレも右往左往。 はてさて、次はどんな事件が起こりますことやら。
格付:B

あなたに似た自画像 作:新井まさみ他(青春アドベンチャー)

少し前の青春アドベンチャーでは、「不思議屋シリーズ」(不思議屋百貨店、不思議屋旅行代理店など)や「ライフシリーズ」(インテリア・ライフ、アクア・ライフなど)といった脚本競作によるオムニバス作品が頻繁に制作されていました。 2015年に「フラワー・ライフ」が制作されていますので、一応、ライフシリーズは継続しているようですが、昨今、タイトルの一部を共用するオムニバスシリーズはすっかり下火になっています。 そんな中で制作された、この「あなたに似た自画像」は2016年の新作で唯一のオリジナル脚本のオムニバス短篇ドラマ作品です。
格付:B

幻の動物園 作:小野小町(カフェテラスのふたり)

本作品「幻の動物園」は、1985年4月から1988年3月までの3年間、NHK-FMに存在した「カフェテラスのふたり」という番組で放送された作品です。 全10回の作品で、各回ごとにすでに絶滅した動物を1種類ずつ紹介したうえで、その動物をモチーフとした(と思われる)ショートドラマを放送する作品でした。
格付:B

風の名はアムネジア 原作:菊地秀行(アドベンチャーロード)

1996年5月。 原因不明のアムネジア(記憶喪失症)が人類を襲った。 すべての人間は、道具の使い方や言葉だけでなく、文明人としての生活方法についての全ての記憶を失い、文明の残骸に取り囲まれた原始人となってしまった。 それから3年、荒廃したサンフランシスコを行く一人の少年がいた。 彼の名は“ワタル”。 ただ一人、言葉をしゃべり、自動車を運転し、銃を撃つ。 彼はなぜ文明社会の記憶を残しているのか。 他に記憶を持っている人間はいないのか。 なぜ人類は記憶を失ってしまったのか。 ワタルの旅はこれらの謎を解明することが出来るのか。
格付:B

雨にもまけず粗茶一服 原作:松村栄子(青春アドベンチャー)

19歳になった。 受験した大学はみんな落ちた。 ちょっとだけ真面目にやっていたギターだって、正直、プロになれるとは思えない。 なんにもやる気が起きない。 家元ジュニアとして、子供のころからやらされてきた茶道には全く興味がわかない。 親に反発して家を飛び出して、流されるまま京都に来てみたけど… 今の自分が中途半端でカッコ悪いことは、頭の悪い自分でだってわかる。 オレって一体、何がしたいんだろう。
格付:B

ほかの誰でもないアヤコ 作:鈴江俊郎(FMシアター)

気が付くと、空中に自分がいた。 何というドジ。 階段から盛大に落っこちたのだ。 ヤバい… しかし、目覚めたらお花畑にいた。 助かったのか? いや、目の前にいる「死神のお使い」と自称する男によれば、まだ、生死の狭間にいるらしい。 しかも、この男に、自分が生きる値打ちのある人間であることを納得させられないと本当に死んでしまうらしい。 しかも45分の間に。 マジか…
格付:B

夢の10分間 原作:豊田有恒(ふたりの部屋)

SF作家・豊田有恒さんの同名のショートショート集「夢の10分間」の中から10編をドラマ化した作品です。 本作品を放送した「ふたりの部屋」は、本作放送当時、月曜日から金曜日のそれぞれ10分ずつ放送される帯番組でした。 そのため、この「夢の10分間」というタイトルを見ると、あたかもこの番組のために書き下ろされたオリジナル作品のようですが、別途、原作本があるようですので、「10分間」が一致しているのは偶然のようです。
格付:B

10人のシンデレラ パートⅢ 作:湯本香樹実(カフェテラスのふたり)

「シンデレラ」といえば、今ではすっかりディズニーアニメがイメージされる訳ですが、もともとは世界中に類似の話が伝わっている民間伝承なのだそうです。 その範囲はとてつもなく広く深く、西欧のみならず中国にも類似の話があり、古くは紀元前1世紀にギリシアの歴史家ストラボンが記録したエジプトが舞台の話にまで遡るとか。 どの話も継母や義姉にいじめられたり、王子や王様に見初められたり、何かの道具を切っ掛けに幸せになったりといった基本的な構造は同じです。 そして、17世紀にフランスの文学者シャルル・ペローが、「ガラスの靴」や「かぼちゃの馬車」といった要素を取り入れたものが、ディズニーのシンデレラの原型になりました。 この話に、これほど広汎な人々に受け入れられるに値する如何なる普遍的な価値があったのか、また、出所がひとつだとするとどのように伝播したのか、興味は尽きないところです。
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