格付:B

格付:B

当面の間、変身します 作:櫻井智也ほか(青春アドベンチャー)

本作品「当面の間、変身します」は、「変身」をテーマにした脚本家競作のオムニバスラジオドラマで、1回15分、全5話で放送されました。シリーズではないオムニバステーマ(お題)だけ与えられて、あとは脚本家が自由に創作するタイプの作品は青春アドベンチャーでは従来より一定割合制作されています。こうした作品は「不思議屋シリーズ」、「ライフシリーズ」などタイトルにも統一性を持たせることが多いのですが、本作品は完全に独立した作品です。ちなみに同じ2021年に放送されたオムニバス「シンクホール」は舞台となる街を共通にさせている作品で、少し趣向が異なります。
格付:B

谷川俊太郎の詩と旅する ことのはワンダーランド 作:樋口ミユ(青春アドベンチャー)

世界は言葉でできている。少年ハル(葉琉)は昔から言葉を「見る」ことができた。見るだけでなく、つまんで並べることもできる。言葉はハルの遊び道具。あの頃、全ての言葉は輝いていた。しかし中学校に上がったばかりの今、言葉はハルを追いつめるものでしかない。毒々しい色の言葉の数々。吐きそう、吐きそう、吐きそう…。夜も眠ることができない。しかし、ある夜、丘の上に立つ洋館の明かりを見たハルは安らかな気持ちを得る。あの明かりは何だろう?友人たちの肝試しに付き合い洋館を訪れるハルだが、そこで古いトランクを開けると言葉の洪水に飲み込まれることになるのだった。
格付:B

シンクホール 作:中澤香織ほか(青春アドベンチャー)

冬の終わりの、とある晩、それは前触れもなく出現した。過疎の町の雑木林に突然空いた、スポーツクラブのプールほどの大きな穴。シンクホール。何の変哲もない、でも原因不明の穴は人々に何をももたらしたのか。これは周辺に住む5人の地元住民 -修道女、小学生、浪人生、パン職人、役場職員- の穴をめぐる物語である。
格付:B

輪廻転Payうた絵巻 作:まきりか(青春アドベンチャー)

篠原七海@東央大学政経学部3年。今年の学長賞受賞者、SNSのフォロワー数60万人。時代の先を行く経営者の話を聞くことが好き。常に目標に向かっている人が好き。フィンテックの寵児・別所ユウヤに会ってみたい。生産性の低いことには興味がありません。企業の意思決定に関わる重要な仕事がしたくて色々な企業のインターンに参加しています。何から何まで完璧な人生の勝ち組、女医の姉に憧れています。最近「輪廻転Pay」というスマホアプリを始めました。#意識高い人と繋がりたい #焼肉は西麻布が最高 #体にいいこと続けています
格付:B

<あの絵>のまえで 原作:原田マハ(青春アドベンチャー)

人生に迷って立ち止まった時、あの絵との出会いが再び歩き出すきっかけとなった。これは1枚の絵が引き起こした5つの小さな奇跡の物語。本作品「<あの絵>のまえで」は原田マハさんによる同名の短編集を原作とするラジオドラマです。原作小説は6篇構成なのですが、本作品はそのうちモネの「睡蓮」をモチーフにした「さざなみ」以外の5篇を1回15分ずつの枠でラジオドラマ化しています。
格付:B

踊る21世紀 Part2 作:藤井青銅(青春アドベンチャー)

本作品「踊る21世紀 Part2」は1994年から制作されてきた藤井青銅さん脚本のオムニバスコメディラジオドラマ「笑う・踊る」シリーズの最終作になります。藤井青銅さんと言えば1993年から(関連作品を含めると1991年から)2009年まで毎年年末に放送されたショートコントシリーズ「年忘れ青春アドベンチャー・干支シリーズ」が有名なのですが、この「笑う・踊る」シリーズもなかなかの長期シリーズでした。
格付:B

レディ・トラベラー1920 作:小林雄次(青春アドベンチャー)

冒険家として世界を渡り歩いた叔母のバーバラ・マーキュリーは他界から1年たった今でもジュリーのアイドルだ。大英博物館でアシスタントキュレーター(学芸員)をしているのも叔母をリスペクトすればこそだ。だけどジュリーの本当の夢はキュレーターではない。伯母と同じようにジャングルを旅し、川でヒルに血を吸われ、凶暴なワニと戦い、人肉を食べる恐ろしい部族とも交流すること。保護者である叔父は許してくれないけど。でもジュリーは見つけてしまったのだ、叔母の残した手記を。そこには叔母がオランダ領東インドにあるジャクラ島で体験した「私の生涯、最も印象深い旅」について書かれていた。巨大な翼、真っ赤に光る目、鋭い牙、長いしっぽ、見上げるような巨体をもつ、伝説に言うドラゴンそのものの怪物に出会ったというのだ。
格付:B

太秦ムービースター 作:滝本祥生(FMシアター)

さすが太秦(うずまさ)、映画の街。高校の夏休みの課題がショートムービーづくりとか、優秀作は学園祭で放送されるとか。でも、転校して3か月の私のとっては迷惑でしかない。友だちがひとりもいないのにどうやって映画を作れというのか。でもひとりのクラスメイトが声を掛けてきた。彼女曰く「この映画で人気者になって、一緒にこの虚しい日陰人生から脱出しよう!」って……うざい。面倒くさい。しかもはずみで私のおじいちゃんが元俳優だと洩らしたら、おじいちゃんを主演にするとはしゃぎだす始末。仕方なくおじいちゃんに出演交渉したら言われてしまった。「ギャラはなんぼや。」最悪…何もかも最悪…
格付:B

ウィッグ取ったらただの人 作:伊勢直弘(青春アドベンチャー)

「でもシュンキ君、ホントすごいよなあ」なによ…「目力強くて、細マッチョ。で、顔も声もアクションもキャラに寄せてて、なおかつあの青のロン毛が似合うって!」やっぱりそれか…「マジで奇跡の再現度!!」そこじゃねえよ…お前と違って俺はちゃんと演技してんだから演技褒めろよ…このままじゃ俺はいつまでたっても「2.5次元の人」。ちゃんとした俳優として認めてもらえない。俺にとって2.5次元はもはや足枷だ。なんとかしないと。
格付:B

恐怖の館・欧米編 原作:ジョン・ポリドリほか(サウンド夢工房)

1990年8月に「サウンド夢工房」の中で3週に亘って放送された「ダミーヘッドによる恐怖の館」。その第2週目がこの「恐怖の館・欧米編」でした。演出家は第1週「日本古典編」の笹原紀昭さんから上野友夫さんにバトンタッチ。脚本や音楽、出演者もガラッと変わり雰囲気も一新。ホラー作品を1話15分完結で放送するという基本フォーマットは変わりませんが、作品印象は「日本古典編」とはほぼ別と言って良いと思います(ちなみに翌週の「日本現代編」の雰囲気もまた違います)。
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