格付:B

また逢う日のうた 作:東多江子(FMシアター)

天袋の奥の古い柳行李から母・千代の日記が出てきた。 不揃いのワラ半紙を麻ひもで綴じたその日記は、昭和19年10月25日、弟、隆造との別れから始まっていた。 昭和19年、韓国が日本の植民地だった頃。 京城(今のソウル)に住んていた姉は結婚を控えた21歳、学徒出陣した弟は京城帝国大学の学生だった。 別れ際に、弟の吹くハーモニカで敵性音楽の"My Blue Heaven"を歌い再会を誓った姉弟。 ごく普通の日本人姉弟が戦中・戦後にどのような青春時代を過ごしたのか、母の日記を通して息子は知ることになる。
格付:B

ストーリーボックス ザ・トーキョー 作:黒瀬ゆか他(青春アドベンチャー)

本作品「ストーリーボックス ザ・トーキョー」が放送されたラジオドラマ番組「青春アドベンチャー」は、毎日15分ずつ連続10回程度で長編のラジオドラマを放送する番組です。 ただし、時々、1日15分でストーリーが完結するオムニバス形式の作品を放送することもあり、本作品はそうした短編オムニバス作品のひとつです。 オムニバス作品としては「不思議屋百貨店」などタイトルに「不思議屋」と入ったシリーズや、「インテリア・ライフ」などタイトルに「ライフ」と入ったシリーズが放送されてきたのですが、近年、両シリーズとも新作が途絶えています。 そうした中放送された本作品「ストーリーボックス ザ・トーキョー」は、2019年2月に放送された「夜のストーリーボックス」に続く、タイトルに「ストーリーボックス」と入ったシリーズです。
格付:AA

エンディング・カット 作:新井まさみ(FMシアター)

この家には秘密がある。 美容師をしている両親と中学生の私、どこにでもある普通の家族。 でも最近、美容院にお客さんの姿を見かけなくなった。 聞けば父は出張で散髪をしているという。それもご遺体に。 「エンディング・カット」というらしい。 正直、その仕事を気持ち悪く思う気持ちはある。 でも秘密はそれだけではない。 この家には秘密がある。 パパもママも必死で隠しているけども。
青春アドベンチャー

1997年の青春アドベンチャー一覧

【1997年放送の青春アドベンチャー総括】 1997年に青春アドベンチャーで放送された作品は全部で29作品であり、そのうち新作は21作品・190話。 その一覧は以下のとおりです。 1997年の作品一覧 № 放送日 作品名 格付* 1 1/6...
格付:C

イッセー尾形のたまゆら日記 (青春アドベンチャー)

1995年から3年に亘り1作品ずつ制作された青春アドベンチャーの「イッセー尾形シリーズ」。 1995年の「イッセー尾形劇場 凡庸の極み」、1996年の「イッセー尾形のたゆたう人々」に続く、最終作がこの「イッセー尾形のたまゆら日記」でした。
格付:B

イッセー尾形のたゆたう人々 (青春アドベンチャー)

1995年から1997年の各9月に1作品ずつ制作された、イッセー尾形さんフィーチャーの3連作。 本作品は1995年の「凡庸の極み」に続く第2弾で、翌1997年に制作された「たまゆら日記」との間に放送されました。
格付:B

老婆の休日 作:伴一彦(FMシアター)

明治元年創業の老舗・うなぎ屋「橋本屋」の女三代、祖母・母・娘。 3人そろって「ローマの休日」が大好き。 どのくらい好きって、娘に「大鳥」(オードリー)なんてドキュンな名前をつけようとしてしまうくらいだ。 うなぎ屋の大女将と女将、そして食品会社のOL。 立場は違えど、いずれも毎日忙しい3人が一緒に海外旅行に行くのは初めて。 となると行き先は当然決まっている。ローマだ。 ローマで「ローマの休日」の聖地を巡るのが今回の旅のメインテーマ。 …ということになっているのだけど… 3人の中に何か企んでいる人間がいるようだ。
格付:B

折紙宇宙船の伝説 原作:矢野徹(ふたりの部屋)

太平洋戦争のさなか陸軍から派遣されて訪れた山奥の山村。 そこは日本の他のどこでも聞いたことがない不思議な昔話があふれる村だった。 不思議なのは昔話だけではない。 少女の心のまま体の発達も止めた女性。 いつまでも飛び続ける紙飛行機。 数年に一度、村に現れる死者の国。 からくりのコウノトリで空に飛び立つカラクリ師… 遠い昔、あの山の奥に、どこか遠い星の宇宙船か墜落したのではないか。 そんなことを想像させられる。 そこは、この世の現実の姿とかけ離れているかのような山里だった。
格付:A

孤島の花 作:鈴木そなた(FMシアター)

瀬戸内海の孤島に作られた高級老人ホーム「リル・ドゥレーブ」。 高級感を演出するラウンジやホール、シェフが腕を振る食事、そして24時間体制の医療サービス。 そこはまさに「限られた人だけの特別な場所」。夢を実現した者たちの理想郷だ。 しかし、勤務する医師にとって理想の職場かは別問題。 29歳の医師・三浦新司がここに務めているのは、以前勤務していた大学病院で医療ミスのトラブルに巻き込まれたからであって、自ら希望してき来たわけではない。 夢を成し遂げた老人と、夢を見ることを諦めた医師。 正反対のようだが、本当にそうなのだろうか。
格付:B

北の道化師たち 原作:高橋揆一郎(ふたりの部屋)

昭和44年、日本は好景気湧いているのに、石炭会社だけは冴えない。 しかもその冴えない会社の中でも万年事務所員の私は一層、冴えない境遇だ。 でも仕事が終われば別だ。 漫画を描いていると違う人生が見えてくる気がする。 漫画のためならば仕事ではだせない行動力だって発揮できる。 たしかに40の手習いだ。 笑うなら笑え。 でも何とか漫画家で生計を立てられないものだろうか。
タイトルとURLをコピーしました