笑う20世紀パート4 作:藤井青銅(青春アドベンチャー)

格付:B
  • 作品 : 笑う20世紀 パート4
  • 番組 : 青春アドベンチャー
  • 格付 : B-
  • 分類 : コメディ
  • 初出 : 1997年6月16日~6月27日
  • 回数 : 全10回(各回15分)
  • 作  : 藤井青銅
  • 演出 : 松浦禎久
  • 主演 : 山西惇

脚本家・構成作家の藤井青銅さんの脚本によるショートショート・ラジオドラマ「笑う」シリーズ
本作品「笑う20世紀 パート4」はその第4弾です。



一部原作あり

この「笑う」シリーズは、1994年に同名の書籍を原作とする第1弾が制作されて以降、翌年からオリジナルの話を交えつつ、年1作ずつ6年間制作され、2000年からは「踊る」シリーズにバトンタッチされました。
なお、このシリーズ、当ブログでは第2弾以降は原作のないオリジナル作品扱いをしていますが、「大合併」と「ギャグ著作権」は最近、kindleなどの電子書籍で発刊された「笑う20世紀 ピンク」、「笑う20世紀 紫」に小説が収録されているようです。

各話の内容

さて、このパート4の各話のタイトル、格付け、粗筋及び一言は以下のとおりです。
当然ながら、全話、脚本は藤井青銅さん、作品ジャンルは「笑う」のタイトルどおりコメディです。
基本的に1回(15分)1話で構成されています。
出演者は、山西惇さん、林和義さん、橋本潤さん、及川以造さん、山崎一さん、千紘あいさん、今江冬子さん、山崎和佳奈さん、入江雅人さんの9人。

山西惇さんとオーディオドラマ

各話ごとに主演は異なりますが、全体的な出番の多さ、重要さ、そしてNHKクロニクルにおける並び順等から、作品全体の主演は山西惇さんとしました。
山西さんといえば「二の悲劇」ですが、ご自身のツイッターによれば何と「FMアドベンチャー」のころからラジオドラマに出演されていたそうです。

◆第1話 「大合併」

主演 : 山崎和佳奈
格付 : B
粗筋 : 初出社した新入社員。しかし部屋には誰もいない。一体どういうことなのか?
一言 : オチかと思ったらもう一度オチた。あまり意外性はなかったが。

◆第2話 「ギャグ著作権」

主演 : 林和義
格付 : B+
粗筋 : 「一発ギャグにも著作権を!」それがわがギャグラックのモットーだ。
一言 : 確かにギャグにも著作権はあるはず。利用制限にメリットはないけど。

◆第3話 「遠くで愛して」

主演 : 千紘あい
格付 : B-
粗筋 : いかなきゃよかった、あのデート。でも電話で話すと惹かれてしまうのはなぜだろう。
一言 : 確かに人は異性の思いもよらぬ部分に惹かれてしまうものではある。

◆第4話 「対人アレルギー」

主演 : 山西惇
格付 : C
粗筋 : 花粉症やソバアレルギーなんて目じゃない。彼はなんとヒトアレルギーだった。
一言 : くしゃみがうるさい作品。それにしても結論が科学的に胡散臭すぎる。

◆第5話 「3000チャンネル時代」

主演 : 山崎一
格付 : B-
粗筋 : 世は多チャンネル時代。でも3000チャンネルもあるとコンテンツが足りない!
一言 : ビーチバレーがスポーツなら、温泉卓球だってスポーツと認められるはず!なのか?

◆第6話 「育ての親時代」

主演 : 林和義
格付 : B-
粗筋 : 世は少子化。でも子供一人にかける期待はむしろアップ。目指せアムロ、イチロー!
一言 : 「子育ては一種の投資」というのは、ある面、真実。もちろん、一面だけの話ではあるが。

◆第7話 「内為(ないため)」

主演 : 橋本潤
格付 : B-
粗筋 : 東京の物価高に悩む関西経団連はある秘策を生み出した。その名は「大阪円」。
一言 : 外為ならぬ内替という発想は面白い。経済学・経営学的に無茶苦茶な話ではあるが。

◆第8話 「マラソン会議」

主演 : 山西惇
格付 : B
粗筋 : 「さあ、会議のスタートです。各者一斉にスタートしました。おおっと!…」
一言 : 会議の様子をマラソンの実況風に描いた作品。面白いけれどもうひと捻り欲しかった。

◆第9話 「本能寺の恋」

主演 : 及川以造
格付 : B
粗筋 : 歴史の情報が断絶してしまった未来。「本能寺の恋」の分析を始めた面々だが…
一言 : 学問の場であるはずだが、単なる根拠のない妄想を発表する場と化しているのが何とも。

◆第10話 「深読部 深読課」

主演 : 山西惇
格付 : B-
粗筋 : 「深読み」は観察力と洞察力。深読みで社業に貢献するのが、わが「深読部 深読課」だ。
一言 : 観察力と洞察力というより単なる牽強付会?出目だけで競馬をやる先輩を思い出した。

(※)各回のタイトルコールをしている人を主演と判断しました。

オチがあると落ち着く

この「笑う」シリーズ、「不思議屋」シリーズ「ライフ」シリーズと違って、毎回、ちゃんと落ちがつくところが好みにあっています。
ただ、あまり意外性のあるオチではない作品も多いように感じますが。

なお、この「パート4」のテーマ曲は、PUFFYの「サーキットの娘」。
その「笑って、笑って」という部分の歌詞を中心に使用されています。

【藤井青銅原作・脚本・脚色の他の作品】
青春アドベンチャーの長い歴史において、最も多くの脚本と最も多くの笑いを提供しているのが脚本家・藤井青銅さんです。こちらに藤井青銅さん関連作の一覧を作成していますので、是非、ご覧ください。

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