Hirokazu

格付:AAA

また、桜の国で 原作:須賀しのぶ(青春アドベンチャー)

中学を卒業後に外務省の留学生試験に合格してから早10年。1938年、日本の外務書記生・棚倉慎(たなくら・まこと)はベルリンからワルシャワへと向かう列車の車上にいた。先の大戦で傷つき、疲れ果てた欧州。欧州中のすべての人々が平和を渇望しているはずだった。しかしこのポーランドを覆う暗い影は何なのだ。歴史上幾度も他国に侵略され国土を失ってきたポーランドはまた何かに怯えているかのようだ。何かとは?それは領土的な野心を隠そうとしない隣国・ナチスドイツなのか。それとも平和のためなら小国の滅亡にすら目をつぶろうという大国の無関心なのか。いくつもの価値観の間で押しつぶされるポーランドの人々。自身、日本とロシアという二つのアイデンティティの狭間に立つ慎は、この踏みにじられ、引き裂かれた国で何を目にするのか。
格付:AA

夕凪の街 桜の国 原作:こうの史代(FMシアター)

ぜんたい この街の人は不自然だ誰もあの事を言わないいまだにわけがわからないのだわかっているのは「死ねばいい」と誰かに思われたということ思われたのに生き延びているということそしていちばん怖いのはあれ以来本当にそう思われても仕方のない人間に自分がなってしまったことに自分で時々気づいてしまうことだ
格付:AA

東の国よ! 作:福田義之(FMシアター)

1929年、日本の女性研究者は、イギリスの片田舎でようやくアーノルド・モロウを探し当てた。アーノルド・モロウ。文久2年に通訳として日本に来て以来、類まれな語学力と未知の世界に対する強い好奇心、そしてあくなき情熱で、明治維新の時代を日本人とともに駆け抜けた男。彼の残した回顧録「いちヨーロッパ人の見た明治日本の変革」は、明治維新前後の日本を知るための第一級の資料とされている。しかし、彼の回顧録には、ある重大な欠落がある。鳥羽伏見の戦い前後の記録が混乱し、間違いも散見されるのだ。これはモロウが意識的に行ったことではないか。記録に残せない、あるいは残したくない、何かがあったのではないか。すっかり年老いて反応も薄くなっているモロウの前で、研究者は自らが知る当時の時代背景を語り始める。彼の証言を得るために。
格付:B

不思議の国のヒロコの不思議 原作:谷山浩子(FMシアター)

どうしてもあと1曲。あと1曲が出来ない!新しいLPの録音まで、もう時間がない。曲が出来なければ折角集まってもらったバンドメンバーと練習も出来ない。もう逃げ出したい!あれ?あんなところに大きな木の扉が?あんなもの、あったかしら?なんでもいい。あの扉から逃げ出してしまおう。扉の先にいたのは金髪の少女。少女はこう言ったの。「あなたは標本よ、あなたは死んで剥製になったの。ここは地球博物館だから。」
格付:A

斜陽の国のルスダン 原作:並木陽(青春アドベンチャー)

1223年。ヨーロッパとアジアの中間、黒海とカスピ海に挟まれたキリスト教国でひとりの女王が即位した。周りをイスラム教国に囲まれるという地理的な不利を跳ね返し、その国が繁栄を極めたのはすでに過去のこと。前王はモンゴルとの戦いで戦死し、国の存続すら危うい中、政治に無関心、無関係で育った女王にとって、唯一の味方は、隣国ルーム・セルジュークの王子であり幼馴染であった夫ディミトリだけであった。これは国の運命を一身に背負った女王の物語。最愛の男性と結ばれるという幸福と最愛の男性と離別するという悲しみを同時に受け止めた女王ルスダンの物語。
このブログの姿

Google Search Consoleの警告に対応するためコメントのパスワード入力欄を削除しました。

実は気になっていたんです。何の話かって?グーグルサーチコンソール(Google Search Console、旧Web Master Tool)を開くと警告がでていたんですよ、しばらく前から。安全でないパスワード収集?サーチコンソールとは「...
格付:AA

赤川次郎の冬の旅人 (ドラマ/FMシアター)

今世紀を代表するバリトン歌手、ディートリッヒ・F=D(エフ・デー)。来日8回目の東京。楽屋で公演の開始を待っている彼のもとに不審な電話がかかってきた。曰く「『冬の旅人』をうたうと人が死ぬ。」そしてその“予言”は実現してしまう。公演が終わって楽屋に戻った彼の前に死体が横たわっていたのだ。関係者として公演後も日本に残り捜査に協力することを要請されるF=D。要請に応えることにした彼だが、しかし事件はこれだけでは終わらないのだった。
格付:AA

異人たちとの夏 原作:山田太一(FMシアター)

昭和62年の夏始めに離婚した私は、自宅を妻に渡し、仕事部屋として使っていたマンションで生活を始めた。生活に不便はないが、都心部に位置するこのマンションはほとんどが事務所として利用されており、離婚直後の自分には夜が静かすぎる。そんな夜に、突然部屋を訪ねて来た同じマンションに住む年若い女性と関係を持ってしまうことはごく自然な成り行きだろう。そして、久しぶりに訪れた故郷・浅草で出会った、死んだ両親そっくりの夫婦と交流を持つことも、何らとがめ立てを受けるいわれはないことのハズだ。しかし、私は、この、すでにこの世にいないはずの「異人」と交流を始めた頃から、日々やつれていくようになったらしいのだ…
青アドの小ネタ

ついに青春アドベンチャーが「聞き逃し」配信に対応!もう聴き逃しても大丈夫!

「新日曜名作座」や「FMシアター」に続き、ついに「青春アドベンチャー」も「聞き逃し配信」に対応することになりました!「聞き逃し配信」とは、パソコンやスマホでNHKのラジオ番組を聴くことができる「らじるらじる」の中のサービスで、すでに放送済み...
メディアミックス情報

平山夢明さんの小説DINER(ダイナー)が漫画化。すでに8月3日発売の週刊ヤングジャンプから連載中。

【青春アドベンチャー・メディアミックス情報⑧】DINER(ダイナー)DINER漫画化2013年2月に青春アドベンチャーでラジオドラマ化された平山夢明さんの小説「ダイナーDINER」の漫画版の連載が週刊ヤングジャンプで始まりました。タイトルは...
タイトルとURLをコピーしました